小栗旬が主演を務めるNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合/毎週日曜20時ほか)の新たな出演キャストが発表され、女優の山本千尋菊地凛子、福地桃子、声優・俳優の山寺宏一関智一らが大河ドラマ初出演を果たすことが分かった。

【写真】山寺宏一、関智一らも大河初出演! 大河ドラマ『鎌倉殿の13人』、発表されたキャスト陣

 8日~9日に発表された新キャストは9名。

中国武術を3歳から習い、数々の世界大会で優勝、JOCジュニアオリンピックカップでは、3連覇の実績を持っている山本千尋は大河ドラマ初出演。善児(梶原善)に育てられた孤児で謎につつまれたトウを演じる。山本は「静かな覚悟を抱きながらも志を受け継ぎ、鬱憤と恩愛の迫間で生きる彼女の運命に、三谷さんが与えてくださった新たな挑戦と愛を感じます」と語り、「大義名分の鎌倉時代に炎の化身の如く、強く、儚く、良い意味で裏切れる存在でありたいとともに、まずは初めての大河ドラマを思いっきり楽しみたいと思います」と意気込みを明かす。

 菊地凛子は執権にのぼりつめる北条義時の第三の妻・のえ役。菊地は「小栗さんをはじめとする素敵な皆様の中に飛び込み、のえとして生きる時間が楽しみでもあり緊張でもあります…。兎にも角にも一つ一つのせりふを丁寧に大切に、この最高なドラマの中で生きれる喜びを感じながら演じていきたいと思います」とコメントを寄せた。

 山寺宏一が演じるのは後鳥羽上皇に仕える中世きっての名僧・慈円。山寺は「天下泰平を祈り公武両立を理想としたといわれている慈円が、このドラマでどのような役割を担うのか。心して挑みたいと思います」とメッセージ。

 そのほか、北条泰時の幼なじみで、のちに泰時の愛妻となる初を福地桃子、朝廷の実力者で、後鳥羽上皇のため策をめぐらせる土御門通親役を関智一、時政とりくの娘婿で北条の娘との結婚が悲劇を呼ぶ平賀朝雅役を山中崇、北条政子と対決する大政治家・藤原兼子役をシルビア・グラブ、源頼家の側室で、比企一族の気高き娘・せつ役を山谷花純、源頼家の正室で、運命の子、公暁の母・つつじ役を北香那が演じる。

 大河ドラマ『鎌倉殿の13人』は、NHK総合にて毎週日曜20時ほか放送。

※新たに発表されたキャストコメント全文は以下の通り

◆山本千尋

静かな覚悟を抱きながらも志を受け継ぎ、鬱憤と恩愛の迫間で生きる彼女の運命に、三谷さんが与えてくださった新たな挑戦と愛を感じます。
「僕も楽しんで書いていますので、楽しんで鎌倉時代を駆け抜けてください」とお言葉をいただきました。大義名分の鎌倉時代に炎の化身の如く、強く、儚く、良い意味で裏切れる存在でありたいとともに、まずは初めての大河ドラマを思いっきり楽しみたいと思います。

◆山谷花純

せつの色は、赤。つつじの色は、青。そう三谷さんがおっしゃっていました。せつは、比企家の長女として生まれ、高い敷居に囲われた中でも自分の志を曲げず情熱的な愛を貫いた女性です。頼家の自由さや童心に嫉妬しつつも、それ以上に自分がなりたくてもなれない姿に憧れがあったから、偉大な父を持ち葛藤する彼を受け入れ、味方で在り続けると自分の心に誓ったのだと思います。不器用で純粋な部分がどこか頼家と似ているなと、観た方々に思っていただけたらうれしいです。

◆北香那

山谷花純さん演じるせつとは真逆の印象で、つつじは月のような人のイメージを受けました。近ごろ別作品でパワフルな母親役を演じたりもしましたが、今回のつつじのように物静かな印象の中に芯の強さを感じる母の役は初めてなので、試行錯誤しながら、自分の思い描くつつじを作り上げていきたいなと思います。

◆山寺宏一

まさか、まさかのオファーに震え上がりました! 山寺という苗字であること、小学生のころのあだ名が「和尚さん」だったことに感謝です。(関係ないですか?)
仏教界で地位を築き、政界にも影響を及ぼし、さらに自らの心の内を詠み、数多くの名歌を残した慈円。

知れば知るほど魅力的な人物だと感じています。天下泰平を祈り公武両立を理想としたといわれている慈円が、このドラマでどのような役割を担うのか。心して挑みたいと思います。
三谷さんからは「威厳9割、いかがわしさ1割なイメージで」というアドバイスが。逆にならないよう気をつけます!

◆菊地凛子

まさか「鎌倉殿の13人」に私が出させていただけるとは想像もしておりませんでした! 一視聴者として単なるファンでしたので、まだまだ実感が湧いておりません…。
北条義時の最後の妻、のえを演じることになりました。私の中での、のえさんは、女性であることをある種楽しんでいる、素直な女性だと思います。真意を隠しているよりも、これくらいが小気味良い! 気持ちが良い! そんな印象です。それが今後どう化けるのか? はたまた特に化けずにこのまま我が道を行くのか? とても楽しみでしかたがありません。
小栗さんをはじめとする素敵な皆様の中に飛び込み、のえとして生きる時間が楽しみでもあり緊張でもあります…。兎にも角にも一つ一つのせりふを丁寧に大切に、この最高なドラマの中で生きれる喜びを感じながら演じていきたいと思います。

◆関智一

以前、大河ドラマ「草燃える」で仲谷 昇さんが演じられているのを拝見していたので、役名をうかがって直ぐ、ピンときました。
と、同時にプレッシャーも感じましたので(笑)、直ちに関連書籍を購入し、自分なりに勉強しました。「鎌倉殿の13人」は初回から拝見していたので、この世界に自分が生きられることもうれしく思い、撮影日までワクワクして過ごしました。

◆山中崇

「品はいいんだけど、うさん臭い」、「おフランス帰り」。そのように三谷さんから役のイメージを言われました。「色悪を意識してやってください」とも。色悪とは歌舞伎の役柄で、外見は二枚目、性根は悪人のことをいいます。「え、僕、決して二枚目では…」と申したところ、「それを山中さんがやることがおもしろい」とおっしゃっていました。いただいた役のイメージを表現できるよう、そして作品にとっての良いスパイスとなるよう努めます。

◆福地桃子

この時代を生きた姿、心を想像して何を伝えていくのか大切に、楽しみながら今回参加したいと思っています。
初という役を演じている中で、育ての母である八重さんのおもかげをとても感じます。泰時さんを支えていく強さと優しさが共存している初を通して、皆さまに楽しんでいただけますように精いっぱい向き合いたいと思います。どうぞ、よろしくお願いします。


◆シルビア・グラブ

後鳥羽上皇を育て、鎌倉時代にかなり力を持っていたとされる藤原兼子。政治にも助言し影響力があったそうです。北条政子もそうですが、この時代の女性はかなり強いと感じています。舞台では、西洋の強い女性をたくさん演じてきましたが、今回は日本の鎌倉時代。たくさんの方々のご指導を受け、個性的なキャストの中で、少しでも兼子としての印象を残せるよう頑張りたいと思います。

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