俳優の北村匠海が、2023年12月に配信されるNetflixシリーズ『幽☆遊☆白書』で主人公・浦飯幽助役を務めることが発表された。併せて、本作初のビジュアル解禁となるキャラクターアートが公開となった。



【写真】Netflixにより実写シリーズ化される冨樫義博『幽☆遊☆白書』

 原作漫画は1990年から4年間、「週刊少年ジャンプ」(集英社)に連載された。第1話で主人公が死亡するという衝撃的な展開で連載がスタート。人間界、魔界、霊界を股にかける壮大な世界観で、個性的かつ魅力あふれるキャラクターたちが次々と降りかかる困難に立ち向かうファンタジーアドベンチャーだ。連載終了から四半世紀たった今もファンの間で語り継がれているこの名作が、Netflixにてかつてないスケールで実写ドラマ化される。

 ケンカに明け暮れ、学校でも札付きの不良として恐れられている幽助はある日、幼い子供をかばって事故死してしまう。しかし、「不良である幽助が子供を助けて死ぬ」ことは霊界にとって想定外だったため、妖怪が関わる事件を解決する霊界探偵となってよみがえり、やがて壮大な戦いに挑むことになる。

 本作初のビジュアル解禁となるキャラクターアートでは、原作ファンにはたまらない幽助ならではの緑の学ラン姿、さらに彼の特徴でもあるリーゼントヘア。全体的にダークな雰囲気が醸し出され、現代風にアレンジされたスタイリッシュな世界観がより期待感を高めるビジュアルとなっている。

 世界中にファンがいる原作の主人公を演じるにあたり、「作品が作品なだけに最初はどでかい冗談かと思って笑うしかありませんでした」と大役を演じる上でのプレッシャーを明かす北村。「日本もどんどん世界に向けて発信していかないといけないと思っていた中で、『幽☆遊☆白書』という歴史ある名作を、実写映像として届けられることを嬉しく思います。日本のエンターテインメントがさらに広がりますように!」と熱く意気込みを語っている。

 メガホンを取る月川翔監督は、本作でのチャレンジについて「単純にエンターテイメントとして楽しめる映像作品を目指しました。
やはり本作の魅力はキャラクターの関係性とバトルである、という方向に舵を切り、ふんだんにアクションも盛り込んでいます。VFXの難易度も相当に高いですが、最先端の技術も投入し、今現在実現し得る最高峰のクオリティを目指して取り組んでいます!」と語る。主演の北村については「繊細な感情表現から、大小様々なアクションの身のこなしに至るまで、全身全霊で浦飯幽助を体現してくれています」と熱い信頼を寄せている。

 Netflixシリーズ『幽☆遊☆白書』は、Netflixにて2023年12月、全世界独占配信予定。

 コメント全文は以下の通り。

<コメント>

■北村匠海/浦飯幽助役

――本作に出演が決まった時の感想。

 作品が作品なだけに最初はどでかい冗談かと思って笑うしかありませんでした。でも、今度はNetflixで月川監督とまた挑戦できるんだという気持ちが強かったです。

――30年以上に渡り愛される「幽☆遊☆白書」の魅力。

 日本が誇る漫画、アニメのカルチャーの原点と言っても過言ではないくらい歴史的な作品だと思っています。普遍的であり、唯一無二。

――幽助役について。


 原作よりダークな空気感が強い印象があると思います。ヤンキーとしてのツッパリと、目の前のことから目を背けない優しさを幽助には感じながら演じています。

――撮影現場について。

 和気藹々としてます。全キャスト全スタッフの方にとってチャレンジだと思うので、常にそこは忘れずにでも楽しんで作っています。

――世界中のファンへのメッセージ。

 日本もどんどん世界に向けて発信していかないといけないと思っていた中で、「幽☆遊☆白書」という歴史ある名作を、実写映像として届けられることを嬉しく思います。日本のエンターテインメントがさらに広がりますように、そして世界の人々が楽しんでもらえる作品を作ります。

■月川翔監督

――「幽☆遊☆白書」実写化を聞いた時の感想。

 初めて「幽☆遊☆白書」実写化のお話をいただいたときには、正直「実現不可能だろう」と訝しく思いました。しかしプロデューサーの示してくださったビジョンと、Netflixでなら実現可能なんじゃないかという期待が徐々に膨らんで、気づけば創作意欲を掻き立てられていました。

――30年以上に渡り愛される「幽☆遊☆白書」の魅力。


 「幽☆遊☆白書」の魅力は何よりキャラクターたちの魅力だと思っています。子どものころ夢中になった登場人物たちに今も心動かされる。大人になって読み返してみても新たな魅力を発見できる。また、物語が内包するテーマも古びることはありません。例えば、妖怪と人間というファンタジックな設定で描かれていても、そこには「種族の異なる者たちが理解し合えるか」といった普遍的な問いかけが潜んでいたりもします。作品を読み込むほど深みを増していくことも、「幽☆遊☆白書」が長年愛され続けている理由なのかもしれません。

――実写化にあたって挑戦した点。

 実写化に際しては、そのような普遍的なテーマを根底に据えながらも、単純にエンターテイメントとして楽しめる映像作品を目指しました。脚本作りの初期段階では現代に通じるテーマを抽出することに注力しましたが、やはり「幽☆遊☆白書」の魅力はキャラクターの関係性とバトルである、という方向に舵を切り、ふんだんにアクションも盛り込んでいます。VFXの難易度も相当に高いですが、最先端の技術も投入し、今現在実現し得る最高峰のクオリティを目指して取り組んでいます。

――主演の北村匠海について。

 主人公の幽助役は、最も信頼している俳優・北村匠海さんにお願いしました。
ご一緒するのは4作品目ですが、より一層、表現に磨きがかかっているのを感じています。繊細な感情表現から、大小様々なアクションの身のこなしに至るまで、全身全霊で浦飯幽助を体現してくれています。

――世界中のファンへのメッセージ。

 最後に。この作品は企画の端緒から[世界の観客に届けること]を強く意識して取り組んできました。僕が初めて実写化の話を聞いたときと同じように「実現不可能だろう」と感じる方も多々いらっしゃるかもしれませんが、どんなに言葉を尽くしても作品そのもので証明するほかないと思っております。日本から世界へ、最上級のエンターテイメントをお届けできるよう、最後まで心血を注いで取り組みます。

■森井輝プロデューサー

――「幽☆遊☆白書」実写化への思い。

 初めに坂本和隆エグゼクティブ・プロデューサーから実写化制作のお話をいただいた時は本当に驚き、世界中で愛される原作の偉大さにある意味畏れました。が、それと共に、Netflixから紹介されるハリウッド映画レベルの技術力があれば、日本でも作れるかもしれない、開けられなかった扉が開くかもしれないという、どうしようもないワクワク感に身体が震えました。

 仕上げ作業がなるべくミニマムになる様、工夫し丁寧に素材を撮る従来の日本手法と、我々の知識と経験値を遥かに凌駕する本場の技術力が、本当に見事に現場で融合しました。結果「想像以上の幽☆遊☆白書」を披露できると思っています。


――月川翔監督、主演・北村匠海さんについて。

 「幽☆遊☆白書」は若者たちの苦悩や成長も色こく描かねばならない作品。青春の機微を丁寧に映し出すことにこそ、その眼差しを向ける月川翔さんに監督をお願いしました。

 ぶっきらぼうなセリフや態度は多いが、本当は自分の正義を持ち、優しく深い情を、人間と妖怪にかかわらず向ける主人公、幽助。これは、歌うことでもその豊かな表現力は男女問わず観客を魅了し、強くも優しい目力で繊細に演じることの出来る俳優、北村匠海さんしか思い浮かびませんでした。

 このチャレンジングな作品を、役を、二人の信頼に基づく阿吽の呼吸で、僕らの期待を素晴らしく具現化してくれています。

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