俳優の白井光浩と清水宏次朗がダブル主演する映画『ビーバップのおっさん』より、白井のインタビューコメントが到着した。

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 本作は、1980年代の人気映画『ビー・バップ・ハイスクール』へのオマージュ満載の痛快人情活劇。

同作で“城東工業のテル”こと藤本輝男を演じた白井と主人公・加藤浩志を演じた清水が、けんかっ早い“藤元輝”と女にモテる“愛徳浩”として再共演する。

 また、1980年放送の『3年B組金八先生』で“腐ったミカン”こと加藤優を演じた直江喜一が、2人に助けられるおにぎり屋の店主として出演。映画『湘南爆走族』(1987)でモヒカンがトレードマークの丸川角児役を演じた村澤寿彦は丸川会長役、ドラマ『ヤヌスの鏡』(1985)で多重人格の主人公を演じた杉浦幸が、本作でも性格がひょう変する丸川の美人妻を演じる。

 今回、本作のプレミア上映を前に、白井のインタビューコメントが到着。白井は、芸能活動休止を経て本作で俳優復帰を果たした清水について「ご病気を患っていて、経緯をずっと見ていましたが、いつか復活してもらいたいという思いがあり、この作品の話を頂いた時に『ぜひ宏次朗さんと一緒に出演させていただき、俳優業再開のきっかけの一つになれば嬉しいです』とお話させていただきました」とコメント。

 そして今回の共演については「非常に楽しかったです。『ビー・バップ』の時はそんなに絡みはなかったので、久しぶりというよりは初めてという感じだったんですが、宏次朗さんのお陰もあり、非常にやりやすかったです」と振り返った。さらに、清水が「もらい泣きしてしまいそうだった」と後に語っていたラストシーン撮影の話題になると「後から聞いたんですけれど、ラストシーンの撮影時には、宏次朗さんが、『テルの気持ちが入ってきてるんだから、みんな気を使ってやれよ』と周りの方達に言って下さっていたみたいです。あの場面を作ってくれたのは宏次朗さんかもしれないです」と清水への感謝をにじませた。

 そのほか、直江喜一や杉浦幸が本作に出演した経緯についてもコメント。直江については「中学校の時に、『3年B組金八先生』を再放送で見たんですが、直江さん演じる加藤が逮捕されるシーンは、コタツに潜り込みながら泣いた記憶があります。すごいなと思って。
直江さんご自身が大好きだったので、本作でご一緒出来てすごく嬉しかったです」と思い入れたっぷりに語る。

 杉浦については「直江さんや村澤さんと同じで、80年代のドラマや映画でインパクトが強かった『ヤヌスの鏡』の杉浦幸ちゃんにお願いしようという話になりました。杉浦幸ちゃんは、僕らの世代とってスーパーアイドルで、お会いするのは初めてでしたが、気さくで明るい方だと知ってびっくりしました」と明かした。

 そして最後は「家族愛、友情、涙、笑い、アクションと、非常に難しくない映画に出来上がっています。ストレートにおっさんやおばさんたちの応援映画になっています。少しでもこの世知辛い世の中が元気になってもらえたら幸せです。よかったら見てやってください」とアピールして締めくくった。

 映画『ビーバップのおっさん』は、7月24日に東京・渋谷ユーロライブ、8月11日に大阪・朝日生命ホールにてプレミア上映。以降、全国順次公開。

 白井のインタビューコメント全文は以下の通り。

<主演・白井光浩インタビューコメント>

――本作に出演することになったきっかけを教えてください。

 プロデューサーさんに、私を主演に映画を撮りたいと言っていただきました。
『ビー・バップ・ハイスクール』世代のプロデューサーですし、いつか私を取り上げてみたいというご希望を持っていただいていたみたいです。「ビー・バップ」は、作品全体のコンセプトとして、もちろん主役のお二人とヒロインの方をフィーチャーした映画ではありますけど、私に限らず、脇役も人気がある映画でした。

――本作に出演するにあたり条件などはあったんですか?

 特に条件というものはありませんでしたが、思いはありました。清水宏次朗さんはご病気を患っていて、経緯をずっと見ていましたが、いつか復活してもらいたいという思いがあり、この作品の話を頂いた時に「ぜひ宏次朗さんと一緒に出演させていただき、俳優業再開のきっかけの一つになれば嬉しいです」とお話させていただきました。

――清水さんが『ビー・バップ・ハイスクール』で演じたヒロシは、白井さんにとってはどのような存在ですか?

 「与太郎シリーズ」では、トオルとテルが中学校が同じで、高校で因縁を持って再会したという設定なので、ヒロシとテルって、因縁みたいなものはないんですよ。「与太郎シリーズ」では全く触れ合っていなかったんで、本作は、いいおっさん同士のいいバディになっていて良かったと思います。

――清水さんとの共演はいかがでしたか?

 非常に楽しかったです。『ビー・バップ』の時はそんなに絡みはなかったので、久しぶりというよりは初めてという感じだったんですが、宏次朗さんのお陰もあり、非常にやりやすかったです。

――『ビー・バップ・ハイスクール』は1985年に1作目が公開されましたが、本作には、80年代に活躍された方が多数出演されています。1980年放送の『3年B組金八先生』で「腐ったミカン」こと、不良生徒・加藤優を演じてブレイクした直江喜一さんは、白井さんにとってはどのような存在ですか?

 中学校の時に、『3年B組金八先生』を再放送で見たんですが、直江さん演じる加藤が逮捕されるシーンは、コタツに潜り込みながら泣いた記憶があります。すごいなと思って。直江さんご自身が大好きだったので、本作でご一緒出来てすごく嬉しかったです。


――映画『湘南爆走族』(1987)で、江口洋介さんと織田裕二さんと共に暴走族「湘南爆走族」メンバーでモヒカンがトレードマークの丸川角児役を演じた村澤寿彦さんが本作では丸川会長役を演じていますが、村澤さんはどのような経緯で出演されたんですか?

 『ビー・バップ』の公開が終わったら、『湘南爆走族』が公開されたんです。1回か2回拝見したので、村澤さんのことはよく覚えていたました。3年前位にとあるイベントで共演したら、気があって、個人的に連絡をさせてもらうようになり、YouTube番組「テルチャンネル」に出演していただいたりしていました。本作では、『ビー・バップ』だけじゃなく、他の80年代のテレビ番組や映画のオマージュもしたかったので、「『湘爆』の村澤さん、いいじゃないですか」という話になりました。

――大映ドラマ『ヤヌスの鏡』(1985)で性格が豹変する主人公を演じた杉浦幸さんが、本作でも性格が豹変する丸川の美人妻を演じますが、どのような経緯で出演されたんですか?

 直江さんや村澤さんと同じで、80年代のドラマや映画でインパクトが強かった『ヤヌスの鏡』の杉浦幸ちゃんにお願いしようという話になりました。杉浦幸ちゃんは、僕らの世代とってスーパーアイドルで、お会いするのは初めてでしたが、気さくで明るい方だと知ってびっくりしました。

 80年代に爪痕を残した者同士、いいおっさんといいおばさんになってますんで、いい感じで映画の撮影もプロモーションもやらせていただいています。映画の撮影中もいい感じの現場でしたし、今はプロモーションを皆で楽しくやらせていただいています。

――ラストシーンの撮影では、清水さんはもらい泣きしてしまいそうだったとおっしゃっていましたが、演じていた白井さんはいかがでしたか?

 クライマックスシーンについては、後から話を聞いてみると、スタッフや共演者の方達は、「あの時は白井さんに近寄れない雰囲気だった」と言っていました。一発勝負だったのと、一番気持ちを乗せたいシーンだったので、すごく気持ちを集中していました。

 後から聞いたんですけれど、ラストシーンの撮影時には、宏次朗さんが、「テルの気持ちが入ってきてるんだから、みんな気を使ってやれよ」と周りの方達に言って下さっていたみたいです。あの場面を作ってくれたのは宏次朗さんかもしれないです。


――完成した作品を見ていかがでしたか?

 思った以上に楽しかったです。想像いていた以上にいい映画に仕上がっていました。色もカット割りもよかったですし、満足しています。

――本作の見どころは?

 『ビー・バップ』にものすごいリスペクトを払ってオマージュをさせていただいた作品で、私たちの世代の人たちに観ていただけると、ハートをくすぐられるような方々が多々出ています。オマージュ作品なので、『与太郎シリーズ』の一面も多々ある、笑いあり、涙あり、アクションありの人情活劇・娯楽映画です。

――メッセージをお願いします。

 それぞれの役者がそれぞれ喜びを持って精一杯撮影に挑んで、ものすごくいい映画が出来上がったと自負しております。家族愛、友情、涙、笑い、アクションと、非常に難しくない映画に出来上がっています。ストレートにおっさんやおばさんたちの応援映画になっています。少しでもこの世知辛い世の中が元気になってもらえたら幸せです。よかったら見てやってください。

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