女優の川口春奈が主演を務め、Snow Man目黒蓮と共演する木曜劇場『silent』が、フジテレビ系にて10月から毎週木曜22時に放送されることが決まった。併せてキービジュアルも解禁。

今年デビュー15周年を迎える川口はフジテレビ系連続ドラマに初主演、目黒は初出演となり、ラブストーリーにおける主人公の相手役への初挑戦となる。

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 本作は、『フジテレビヤングシナリオ大賞』にて去年、大賞を受賞した生方美久による完全オリジナル作品。審査員だった村瀬健プロデューサーが生方の才能にほれ込み、まったくの新人ながら木曜劇場枠で脚本家デビューという異例の大抜擢を敢行。演出は『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(2020年10月期/テレビ東京系)の風間太樹が務める。

 主人公の青羽紬(あおば・つむぎ/川口)は8年前に、一生をかけて愛したいと思えた恋人との別れを経験し、新たな人生を歩もうと前を向いて生きている一人の女性。そんな紬と大切な人との出会いは高校2年の秋、たまたま朝礼で耳にしたある男子生徒の声に惹かれたことがきっかけだった。

 壇上で作文を読む、佐倉想(さくら・そう/目黒)に心を奪われた紬は、次第に彼が気になる存在になっていることに気づく。3年生で同じクラスとなり、共通の友人を通してだんだんと距離が縮まっていった2人は付き合うことに。音楽好きというお互いの趣味で通じ合い、仲を深めていった2人だったが、卒業後のある日、これからも一緒にいたいと思う紬に対し、想は突然、理由も言わずに別れを告げて姿を消してしまう。

 それから8年の月日が流れ、新たな人生を歩み始めていた紬だったが、ある日、偶然、雑踏の中に想の姿を見かけたことをきっかけに、再び彼の存在を意識するようになっていく。もう一度、想に会ってちゃんと話をしたいと彼の姿を探し始めた紬だったが、実は彼が徐々に耳が聞こえにくくなる「若年発症型両側性感音難聴」を患い、聴力をほとんど失っていたという思いがけない現実を知ることになる―。

 併せて解禁されたキービジュアルは、2人寄り添い合いながら紬が想から手話を教わっている、まるでドラマのワンシーンを切り取ったかのような写真。
教わっているのは「永遠」「ずっと続く」という意味を表す手話で、これから先に待ち受けている厳しい現実と向き合い、寄り添いながらも乗り越えようとしている2人の想いを表している。

 川口は「この作品はとても考えさせられるようなシリアスな部分も多いと思います。そんな中で紬という一人の女性が生きていく上で、色んな人と出会って色んな日常を送っていく姿や、紬が想に対してどう向き合って、二人がどうなっていくのか、私自身も楽しみにしています」とコメント。

 目黒は役が決まってすぐの頃から手話指導を受け、仕事の合間を縫って手話レッスンに励むなど、その真摯な姿勢にスタッフが感嘆するほどだといい、「この作品を見てくださった方が、例えば海外の言葉を覚えてコミュニケーションを取ったりするのと同じように、手話を実際に覚えて通じ合っていく、そういうあたたかい世界になったらうれしいです」と話している。

 村瀬プロデューサーは「僕自身が一番見てみたいと思ったこのお二人にオファーしたところ、快諾を頂けましたので、二人をイメージして“当て書き”でキャラクター生み出し、オリジナルストーリーを作り込んできました」とし、脚本の生方については「僕の期待をはるかに超えるクオリティーの脚本を書いてくれています」と語っている。

 木曜劇場『silent』は、フジテレビ系にて10月より毎週木曜22時放送。

 キャスト、スタッフのコメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

■川口春奈

◆出演が決まったときの感想を教えてください。

「出演の話を頂いて、自分にとって挑戦する作品になるという気持ちになりました。このストーリーを読んだとき、色々考えさせられたり、すごく切なくなったりしながら、お話を読んでいくにつれて、どんどんその世界観に引き込まれました。紬や想、それぞれが抱える問題に葛藤している姿がとても現実的で、私の心に刺さりました。このような作品に目黒さんとご一緒できるのが楽しみでもありますし、いろんなキャストの皆さんとこのチームで作り上げられるということにわくわくしているので、一緒にお芝居をしながら生まれてくるものが楽しみです」

◆紬という役どころについて

「紬はきっと、人生の片隅にずっと想がいるような、とにかく健気で一途(いちず)に誰かを思い続けている女性だと思います。
そんな存在の彼の耳が聞こえなくなってしまったという部分にどう向き合って、そして彼女がどのように成長していくんだろうというのは、撮影を通して私自身も楽しみです。また、明るくて芯がありながらもチャーミングな部分があったり、私が感じる紬のいとおしい部分も演じていけたらと思っています」

◆視聴者の皆さんへメッセージ
「この作品はとても考えさせられるようなシリアスな部分も多いと思います。そんな中で紬という一人の女性が生きていく上で、色んな人と出会って色んな日常を送っていく姿や、紬が想に対してどう向き合って、二人がどうなっていくのか、私自身も楽しみにしています。切なくも温かい、そんなドラマにできたらと思っています。是非ご期待ください」

■目黒蓮(Snow Man)

◆出演が決まったときの感想を教えてください。

「出演の話を頂いて、初めて脚本を読んだとき、一話を読みながらボロボロに泣いてしまいました。そこに書いてある言葉の数々から、いろいろと想像することができて、心をわしづかみにされた感覚になりました。そして、この作品で川口さんとご一緒させて頂けるということで、お芝居で学べることなどたくさん吸収できたらいいなと思います」

◆想を演じる上で心がけたいこと、意気込みをお願いします。

「想はすごく優しい人なんだと思いました。優しいからこそ、耳が聞こえなくなってしまって、本当にいろんなことを考えただろうし、紬をはじめ周りの人たちにも彼なりの優しさを見せているんじゃないかなって感じました。そんな想が、周りの人たちからの支えを通じてどう変わっていくのか、演じる僕自身も本当に楽しみです。手話に関してはちょうど一年前ぐらいに興味を持つ出来事があって、その時に自分なりに調べたことがあったんです。
そういうこともあり、今回の役もそうですが、こうして手話を習っていくというのがすごくありがたいですし、わからないことも徹底的に先生に聞いたりしながら毎日たくさん勉強させてもらっています」

◆視聴者の皆さんへメッセージ

「改めて生きていく上で気付かされたこともたくさんありましたし、最初に脚本を読んだ時に感じたこの感動を、見てくださる皆さんにも届けられたらいいなと思っています。そしてこの作品を見てくださった方が、例えば海外の言葉を覚えてコミュニケーションを取ったりするのと同じように、手話を実際に覚えて通じ合っていく、そういうあたたかい世界になったらうれしいです。精一杯で全力で演じさせてもらいます」

■プロデュース:村瀬健(フジテレビ ドラマ・映画制作部)

「この数年、“ラブコメ”的な連ドラは数あれど、本気で泣ける、いわゆる“本格ラブストーリー”が少なくなってしまったな、と感じていました。主人公のヒロインが本気で好きな相手を本気で思う気持ちに共感し、ヒロインのことを応援しながら同時に自分もその相手に恋しているような気持ちになり、ヒロインと一緒に心を締めつけられるような思いで毎週ドラマを見る。そんな連ドラを作りたいと思い、この『silent』を企画しました。連ドラのラブストーリーにおいて重要なのは、誰と誰の恋が見られるか、だと思います。飾らない言葉と等身大の自分をありのままに伝える姿勢で今もっとも女性の共感と支持を得ており、かつ、近年の出演作において圧倒的な“華”を感じさせている川口春奈さん。彼女が主人公(=ヒロイン)のラブストーリーを作りたい、と思いました。そして、その相手役に誰が来たら見たいと思うかな、と考えたとき、今もっとも波に乗っているSnow Manのメンバーであり、同時に、役者として明らかに“大器感”を感じさせ始めている目黒蓮さんの顔が浮かびました。僕自身が一番見てみたいと思ったこのお二人にオファーしたところ、快諾を頂けましたので、二人をイメージして“当て書き”でキャラクター生み出し、オリジナルストーリーを作り込んできました。一緒に作った“相棒”は、生方美久というド新人の脚本家です。『フジテレビヤングシナリオ大賞』の審査員として彼女の応募作を一次審査の段階で読んだその時から“一緒に連ドラを作りたい”と感じていました。
“とんでもない才能が現れた”と思い、すぐに“来年に向けてオリジナル企画を考えましょう”と声をかけました。それからまだ一年もたっていないのですが、今、彼女は僕の期待をはるかに超えるクオリティーの脚本を書いてくれています。川口春奈さんや目黒蓮さんと同世代であり、まだドラマや映画の脚本をたったの一回も書いたことのない彼女だからこそ書けるみずみずしくて新鮮で、手あかにまみれていないリアルなセリフは、間違いなく視聴者の皆さんの心に響くことと思います。新しい才能の誕生に立ち会っていただきたいと心底思っています。また“愛した人が難聴者になる”という難しいテーマに向き合うに当たり、生方さんは自ら手話教室に通い、自身も手話を学び、聾者や難聴者の方々のお話やご意見を聞きながら脚本を書いています。監修としてこのドラマに参加して下さっている聾者、難聴者、コーダ(聞こえない、聞こえにくい親を持つ、聞こえる子供)の方々のご意見を、監督、スタッフ、出演者、皆でお聞きしながら作品づくりを進めています。そうした思いをすべて含めて、人が人を好きになる気持ち、本気で人を好きになることで感じる、あの“胸が締めつけられる思い”を届けたいと思っています。せつなくて、心の奥が痛んで、でも温かくて、優しい気持ちになれる。そんなラブストーリーにご期待ください」

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