俳優の横浜流星が主演を務め、歌舞伎俳優の中村隼人が共演する舞台『巌流島』が、2023年2~3月、東京・明治座をはじめ全国8ヵ所で上演されることが決まった。2020年7~9月に上演予定だった話題作が2年半の時を経てよみがえる。
【写真】無精髭がワイルドな、宮本武蔵役の横浜流星
本作は、歴史に残る対決として世に知られる剣豪・宮本武蔵と佐々木小次郎の「巌流島の戦い」に焦点をあてた、武士(もののふ)の生き様を問う骨太の人間ドラマ。
主人公の宮本武蔵は横浜流星、佐々木小次郎には中村隼人がふんする。2人は初共演。隼人の歌舞伎公演以外での本格的な舞台への出演は今回が初めてとなる。脚本はマキノノゾミ、演出は堤幸彦が担当する。
武蔵と小次郎はどこで出会い、どんな人生を歩んで来たのか、なぜ戦わなければならなかったのか…。闘いの裏に隠された人間ドラマ、決闘の真実を捉え、関門海峡に浮かぶ「巌流島(船島)」で繰り広げられた大勝負、その壮絶な戦いを、壮大かつ画期的なアクション時代劇として描き出す。新解釈、新設定をもとに新たに脚本を創り上げ、オリジナル作品(新作)として上演する。
横浜は「約3年前に中止になったこの作品が3年の月日を経て公演が実現します。今回は参加できない方々の思いも背負い、堤監督そして新キャストの皆さんと一致団結して、最高に熱い作品をお届けできればと思います」とした上、自ら演じる宮本武蔵について「男として尊敬しかありません。その魅力を最大限に引き出し、自分にしか生きられない武蔵を生きたいと思っています」と話す。
中村は「巌流島と聞くと、宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘が一番に思い浮かびます。
演出の堤は「技あるたくさんのキャスト、表現の達人スタッフと新たな強い『令和の時代劇』を創出したいのだ。カンパニーひとつとなって一目散で千秋楽まで走り抜ける!」とコメントしている。
舞台『巌流島』 は、2023年2月から3月にかけて、東京、金沢、新潟、秋田、名古屋、神戸、高松、福岡の全国8ヵ所で上演。東京・明治座では、2月10~22日上演。
※キャスト、スタッフのコメント全文は以下の通り
<キャスト&スタッフコメント全文>
■横浜流星(宮本武蔵役)
約3年前に中止になったこの作品が3年の月日を経て公演が実現します。今回は参加できない方々の思いも背負い、堤監督そして新キャストの皆さんと一致団結して、最高に熱い作品をお届けできればと思います。
勝ちにこだわる剣豪で、武骨で我が道をいきますが、心根が優しく人間らしい漢です。晩年に『五輪書』を書くほど哲学的な部分も持っていて、色々な面を持っているので、男として尊敬しかありません。その魅力を最大限に引き出し、自分にしか生きられない武蔵を生きたいと思っています。あれから3年の月日が経ち、身も心もアップデートされたと思うので、3年前よりもより深みの増した武蔵を生きることを誓います。
■中村隼人(佐々木小次郎役)
佐々木小次郎を演じさせていただきます。歌舞伎俳優の中村隼人です。巌流島と聞くと、宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘が一番に思い浮かびます。日本人に馴染みが深く、人気の題材に出演させて頂くことに嬉しく思っています。
そして宮本武蔵といえば、私の大叔父である萬屋錦之介が演じていたイメージが強く、男臭くてカッコいい世界観に憧れていました。数多くの名優達が演じた役をさせていただくのは怖さもありますが、横浜流星さんと共に、自分にしかできない武蔵のライバル“佐々木小次郎”を作っていければと思います。
■堤幸彦(演出)
巌流島。関門海峡の早瀬、日本史上もっとも有名な対決の島に至るマクロな歴史のうねりとミクロな心模様の交差。巷間語られる巌流島像とは異なる固唾を呑む裸の個性のぶつかり。横浜流星、中村隼人、水墨画のように虚飾を排したモノクローム舞台で勢いある二人の「真剣」を見たいのだ。存在の陰影を見たいのだ。技あるたくさんのキャスト、表現の達人スタッフと新たな強い「令和の時代劇」を創出したいのだ。