マーベル・スタジオの最新作となる映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』のワールドプレミアが、10月27日(現地時間10月26日)にアメリカ・ロサンゼルスにて開催された。また、本作のオリジナルサウンドトラックのリードシングルとして、リアーナの「Lift Me Up」が発表となった。
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本作は、超文明国家ワカンダの国王、そしてブラックパンサーというヒーロー、2つの顔を持つティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)の活躍を描いた『ブラックパンサー』(2018年)の続編。
舞台は、偉大な王であり、ヒーロー/ブラックパンサーであるティ・チャラを失ったワカンダ。国王が不在となったワカンダの元に<海の帝国>の脅威が迫る。ティ・チャラの妹シュリをはじめとする残された人々は、この危機にどう立ち向かうのか。そして、新たな希望となるブラックパンサーを受け継ぐ者は誰なのか。未来を切りひらく者たちの熱き戦いが始まる。
10月27日(現地時間10月26日)、アメリカ・ロサンゼルスにて本作のワールドプレミアが開催された。会場にはシュリ役のレティーシャ・ライトをはじめ、前作に引き続き戦士オコエを演じるダナイ・グリラや女王ラモンダ役のアンジェラ・バセット、ワカンダ史上最高のスパイのナキアを演じるルピタ・ニョンゴ、アイアン・ハートことリリ・ウィリアムズ役のドミニク・ソーン、前作を手掛けて一躍有名監督となったライアン・クーグラー監督ら豪華メンバーが集結。公開を待ち望むファンと共に特別な想いで作品の完成を祝った。
前作のプレミアに続き、ブラックパンサーをイメージした紫のカーペットが敷かれた会場には、4年ぶりの続編に心躍らせたファンが大勢集まった。中には作品に登場するキャラクターのコスチュームを着た熱狂的なファンの姿も。そして、満を持して豪華キャスト陣が登場すると、大歓声がまきおこり、会場のボルテージは最高潮に達した。
ブラックパンサーを想起させる黒くスタイリッシュなアレキサンダー・マックイーンの衣装で登場したティ・チャラの妹役を演じたレティーシャ・ライトは「夢が実現したんです。コスプレをする人たちが集まって、とても興奮しているのが分かって、とても価値のあることでした」と語った。さらにシルクの豪華な衣装で登場した監督のネックレスには亡きチャドウィックの姿が。ダナイ・グリラとアンジェラ・バセットは高貴な紫のドレス、ルピタ・ニョンゴは白のドレスで登場した。「これからはじめて皆に見てもらうのでドキドキしてるから、チャドウィックのことばかり考えるよ。彼ならどう思うだろう?って。『どう思う?』と聞いてみたい」と監督が語るように、皆が主人公の不在という前代未聞の出来事を乗り越え完成を迎えられたことの喜び、そしてチャドウィックへの想いを語る場面も見られた。
また、本作のオリジナルサウンドトラックのリードシングルとして、リアーナの「Lift Me Up」が使用されることも発表された。ワールドプレミアにはリアーナ本人も登場。長い手袋がアクセントのグレーのスパンコールドレスを身に纏ってパープルカーペットを歩き、一段と大きな声援を浴びていた。
映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』は、11月11日より公開。
※各キャストや監督らのコメント全文は以下の通り。
<コメント全文>
■レティーシャ・ライト(シュリ役)
本当に光栄なことだと思います。私たち家族が一緒になって、本当に美しいものを作る機会になったと思っています。だから、私はチーム全員、キャストとスタッフ全員を心から誇りに思っています。
夢が実現したんです。コスプレをする人たちを見ていると、その姿に感動します。人々が集まってきて、とても興奮しているのが分かりますよね。だからとても、本当にすごく意味のあることなんです。
シュリだけでなく、思い出した人も一緒になって、母娘で悲しみに苦しむ様子を探る良い機会です。この作品は多くの人に共感され、多くの人がそこから成長することができると思います。
■ライアン・クーグラー(監督)
――チャドウィックの死を乗り越え、今夜のプレミアを迎えることができた今のお気持ちはいかがですか?
友人を失った喪失感を克服するという意味では、「乗り越える」という言葉は使いませんね。この映画を作るために、私たちは多くのことを乗り越えてここまでやってきました。そして、とても満足感を感じています。
――チャドウィックに何か言いたいことはありますか?
彼が何を考えているのか聞いてみたいですね。「どう思う?」と。
――映画を楽しみにしている日本のブラックパンサーファンへメッセージをお願いします。
日本のファンの皆さんには、ぜひ映画を観ていただきたいと思っています。この映画にはたくさんの魅力があると思うんです。たくさんの想い、たくさんのユーモア、たくさんのアクション。何より、映画で楽しい時間を過ごすことができると思います。
■ルピタ・ニョンゴ(ナキア役)
チャドウィック・ボーズマンがいない今、この作品に戻ってくることは特別な瞬間です。私たちは、彼に敬意を表し、彼を念頭に置いてこの映画を作りました。ですから、私たちは彼を連れています。そして、私たちが作ったのと同じような愛と寛容さで受け止めてもらえることを願っています。
■アンジェラ・バセット(ラモンダ役)
――チャドウィックの死を乗り越えて、今晩ワールドプレミアを迎えられる今のお気持ちはいかがですか?
私たちは(映画の完成を)お祝いするためにここにいるのです。チャドウィックが望んでいたことだと思います。そして、彼もまた、この映画を祝福してくれていると思います。
――チャドウィックに何を伝えたいですか?もし今日彼と話せたら?
愛してるよ、兄弟。私たちを支えてくれてありがとう。私たちの背中を押してくれて、美しい映画を作る力を与えてくれてありがとう。
■シム・リウ(『シャン・チー』シャン・チー役(来場ゲスト))
――チャドウィックの死後、この映画を完成させたキャストに、なんと伝えたいですか?
彼の遺志を尊重してくれてありがとうと言うしかないでしょう、彼の物語とその続きに立ち会えることを非常に光栄に思っています。
――日本のファンへの簡単なメッセージと、『ワカンダ・フォーエバー』の見どころをお願いします。
日本のファンの皆さんへ、私自身だけでなく、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画へのサポートにとても感謝しています。アクションもすごいけど、「ブラックパンサー」のストーリーは僕の心の中にあるものなんです。もちろん、チャドウィックの遺産はすべてを覆っていますし、この物語に名誉がもたらされることに、本当に興奮しています。