乃木坂46が10月31日、東京国際フォーラム ホールAで「乃木坂46 樋口日奈 卒業セレモニー」を開催。全16曲を披露し、ステージでは11年間にわたりグループを支えてきた1期生の樋口が、メンバーやファンへの感謝を涙ながらに伝えた。



【写真】11年間のラストに涙 「樋口日奈 卒業セレモニー」ライブフォト(16枚)

 「左胸の勇気」や樋口が初選抜入りした「気づいたら片想い」、アンダー曲でセンターを務めた「シークレットグラフィティー」など歴代の楽曲を歌い上げ、11曲目の「口ほどにもないKISS」では、VTRで樋口が「3期生に“樋口推し”がいるんだぞと聞いた時、本当にうれしくて」と振り返った、樋口を慕う後輩・阪口珠美らと共にパフォーマンスを披露。曲中では、樋口と阪口が互いの顔を見つめながらほほ笑み合った。

 続く「孤独兄弟」のパフォーマンスでは、5日に大阪・オリックス劇場で行われた「乃木坂46 30thSGアンダーライブ」で卒業前のラストステージを迎えた、樋口と同期の和田まあやがサプライズで登場。直前のMCで「まさか11年間、自分が乃木坂でいられるなんて思ってもなかったんですけど、その中でもやっぱり、ずっと隣にいてくれたまあやの存在があったから今日まで頑張ってこれた」と樋口が涙ながらに思いを伝えた“親友”と2人で、笑顔で楽曲を披露した。

 本編最後の曲「きっかけ」の直前には、ステージに1人立つ樋口がこれまでの活動を回想した。自身の「乃木坂人生11年分」で「今までうれしいことよりも、つらい出来事の方が多かったはずなのに、今思ったら全部が、その全てが美しい思い出だったなって思えている自分がいました」と振り返った樋口は、メンバーやファン、スタッフへ感謝。

 ファンに対して「11年の間のどのタイミングをきっかけに私を知ってくれたのかなって、1人1人思うと涙が止まらないです」と語りかけ、それぞれの進学や就職、結婚など、人生のターニングポイントを報告されるたび「一緒に年を重ねている気がして、すごくうれしかったなって今でも思い出します」と涙ながらに伝えた。

 活動を通して「たくさんの人の人生に関われたこと、そして、たくさんの人に私の人生に関わってもらったこと、本当に本当に幸せに思います」と話し、「これからも少しでも多くの人に元気や笑顔を与えられるような、そんなきっかけの一部になれるように強く生きていきたい」と決意。「今日まで携わってくださった皆さん、応援してくださった皆さん、ありがとうございました。最後は強い気持ちを持って、強い意志を持って、この大好きな乃木坂46から旅立ちたいなって思います」と宣言した。

 客席が樋口のメンバーカラーである“紫”と“オレンジ”のペンライトの光で染まったアンコールでは、紫の生地にオレンジ色の花柄をあしらったドレス姿の樋口がソロで「誰よりそばにいたい」を披露。続く「ロマンスのスタート」では他のメンバーも合流し、樋口以外のメンバーは、それぞれが独自にイラストを描いた“みかん”を握りながらのパフォーマンスを繰り広げた。


 公演は残り1曲となり、MCでは、キャプテンの秋元真夏が同期の樋口へのメッセージを捧げた。「ちま(樋口の愛称)は後輩はもちろんだし、同期のメンバーも年上のメンバーにも大きな愛で包み込んでくれて」と語った秋元は、自身がキャプテンへ就任した際に「『引っ張っていくのがあまり得意じゃない』とか、いろんな悩みを抱えて活動してたときに、何かを察するのか、そういうときにいつも近くに寄ってきて『大丈夫』とか、明るい前向きな言葉をかけてくれた」と回想。「ありきたりな言葉でまとめちゃいけないかもしれないけど、本当に優しさのかたまりみたいな人」だったと讃えた。

 樋口の卒業までの11年間で「これだけグループをやってると、グループとして途方に暮れて、目標がどこにあるかわからなくなってしまうこととかもたくさんあったけど、そういうときにちまは、グループを客観的に見て、少し先で笑顔で『こっちだよ』って旗を振ってくれてたような印象」もあったと明かした秋元は、声を震わせながら「自分を犠牲にしてもみんなのことを思って頑張ってきてくれたちまだから、ここから先の私たちメンバーの願いは、ちまがちま自身のことだけを考えて本当に幸せになってほしいなって思うから。それを約束して、また次の道に進んでもらえたら」と未来へ向かう樋口にエールを送った。

 秋元の言葉を受けて、樋口は「(メンバーの)みんながいたから優しくなれたなっていうのはすごく思うし、乃木坂って本当にすてきな場所だなって。11年いてもずっと思うってすごいなと思うし、みんながいたから、今の私がいます」と感謝を伝えた。

 この日最後の曲「乃木坂の詩」の披露後、樋口は客席を見つめながら「乃木坂には皆さんが欠かせない存在というか、本当に皆さんが私たちの頑張る糧になっていますし、私も11年間みんながいたから頑張ってこれました。本当に最高な思い出をいっぱいありがとうございました。また皆さんと会えるように頑張るので、忘れないでもらえたらうれしいなって思います。そして私も皆さんと同じ立場になって、乃木坂をこれからも応援していこうと思うので、まだまだここにいるメンバーのことよろしくお願いします」と伝え、メンバーに続いて、1人でステージを離れた。

 公演終了後には、客席からの熱い拍手を受けて樋口が再びステージに登場。
涙をこらえながら「たくさんの愛をありがとうございました。ずっとずっと大好きです」とファンに伝え、最後は、マイクを放した状態で会場中に響き渡るように「皆さん、ありがとうございました!」と叫び、「また会いましょう!」と笑顔でステージをあとにした。

 「乃木坂46 樋口日奈 卒業セレモニー」のセットリストは、以下の通り。

OVERTURE
M1:My rule
M2:左胸の勇気
M3:狼に口笛を
M4:やさしさとは
M5:気づいたら片想い
M6:あの日 僕は咄嗟に嘘をついた
M7:シークレットグラフィティー
M8:思い出ファースト
M9:インフルエンサー
M10:シンクロニシティ
M11:口ほどにもないKISS
M12:孤独兄弟
M13:きっかけ

EN1:誰よりそばにいたい
EN2:ロマンスのスタート
EN3:乃木坂の詩

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