岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥が共演した2016年4月期放送の日本テレビ系ドラマ『ゆとりですがなにか』の映画作品となる『ゆとりですがなにか インターナショナル』が、10月13日に全国公開されることが決まった。併せて、最新ビジュアル2点が解禁。
【写真】岡田将生×松坂桃李×柳楽優弥のトリオが帰ってくる!
『ゆとりですがなにか』は、脚本・宮藤、監督・水田による笑いあり涙ありの痛快社会派コメディ。「野心がない」「競争意識がない」「協調性がない」と揶揄される“ゆとり世代”と社会にくくられた岡田演じる坂間正和、松坂演じる山路一豊、柳楽演じる道上まりぶのアラサー男子3人が、仕事に、家族に、恋に、友情に、迷い、あがきながらも懸命に立ち向かうストーリーだ。
連ドラ放送当時、若年層の男女から熱狂的な支持を集め、第4回コンフィデンスアワード・ドラマ賞、第89回ザテレビジョンドラマアカデミー賞、コンフィデンスアワード・ドラマ賞年間大賞2016など数々の賞を獲得。多くの共感を誘うオリジナル脚本の秀逸さで第67回芸術選奨文部科学大臣賞も獲得した。連ドラ終了後、ファンからはドラマを惜しむ声も多く寄せられ、2017年にはスペシャルドラマ『ゆとりですがなにか 純米吟醸純情編』が2週連続放送。さらに、スピンオフドラマ『山岸ですがなにか』もHuluで配信されるなど、多くの視聴者に愛される人気作となった。
そしてこのたび、岡田、松坂、柳楽、脚本の宮藤、監督の水田ら、キャスト・スタッフが再集結し、満を持して映画化される。
ドラマから引き続き、令和の時代になっても、個性豊かな“ゆとり3人組”は健在。まーちんこと坂間は、サラリーマンを辞め家業を継ぐも、契約打ち切り寸前に追い込まれるなど、時代の波にイマイチ乗り切れていない。松坂が演じる小学校教師の山路は、優しく真面目だがいまだ女性経験ゼロ。まりぶは、元客引きで11浪目にして悲願の大学合格を果たすも卒業後に中国での事業が失敗し、結局出戻りでフリーターとなり…。
岡田は「自分の中でもとても大切な作品、大切なチームだったのでご褒美みたいな気持ちで撮影に臨ませていただきました」、松阪は「率直に帰ってきたな、という感じです。久しぶりにあのメンバーに会うと、一瞬で、あの時間が戻ってきた感覚になりました」とコメント。柳楽は「作品を通して深まった絆を持っているキャストと良い緊張感の中、作品に向き合うことができました」と撮影を振り返る。
宮藤は、4年越しの映画化であったことを明かす。「しかし、コロナ禍になり海外ロケは当分ムリ。だけど、見渡せば東京もじゅうぶん多国籍、多言語だし、ネットで世界と繋がっているし、ムリして風呂敷を広げずとも、生活圏の中でインターナショナル感が出せたら、そっちの方がドラマの世界観を踏襲できるのではないかと思い直し、八王子~高円寺間で起こる国際問題を描きました」と説明。
水田監督は「今回は映画です! あの3人パワーアップしています! 宮藤脚本、最高です! 再び演出生命賭けてます!」と気合をのぞかせた。
さらに、2種類の最新ビジュアルが解禁。まず、「映画化ですがなにか」というコピーと共に3人が首をかしげているビジュアルは、「なにか?」という声が今にも聞こえてきそうな表情が印象的で、「本作でも心の叫びを代弁してくれるかも…!」と予感させる一枚。細部には3人の名前の一部が傾いていたり、「映画化ですがなにか」の文字に一升瓶を抱える像が隠れていたりと、遊び心が散りばめられている。
そして、仲良く肩を組み笑顔でこちらを向いているビジュアルは、劇中での3人の仲睦まじい様子が伝わる一枚に。「ついにあの“ゆとり3人組”が帰ってきた!」と心躍るビジュアルに仕上がっている。
映画『ゆとりですがなにか インターナショナル』は10月13日全国公開。
コメント全文は以下の通り。
<コメント全文>
■岡田将生(坂間正和役)
ドラマ、スペシャルドラマを経て映画の話は本当に嬉しかったです。ひとえに、ゆとりですがなにかを沢山の方々が好きでいてくださったおかげだと思います。感謝します。
まだ公開もされていないのに早く続編やらないかなんて現場で話してた時間もありました。物語の中に日常で起こり得る問題を潜ませ、提示していくさまは多くの方々の共感を得ると思われますし何より宮藤さんの本は面白すぎるというか、本を読んで久々に声に出して笑いましたし、今回も素敵なセリフが数多くありどう言うか悩む程でした。自分の中でもとても大切な作品、大切なチームだったのでご褒美みたいな気持ちで撮影に臨ませていただきました。
宮藤さんの本は役者の皆さんを刺激してくれるし、どの役にも愛情を感じます。撮影現場では友人と会っている感覚に陥ってしまうほどアットホームな現場で常にみんなで正解を探していくセッションは心地よく、この現場ならではと思いました。桃李さん、柳楽のゆうちゃんは友人でもありライバルでもあり、この2人とはいつまでも肩を並べてお仕事をしていたいと思っています。長々となってしまいましたが、一言で表すと嬉しい。
久しぶりの作品で役をまたすぐ取り戻せるか不安もありましたが、一言セリフを言うだけで一瞬でゆとりの世界観に戻れました。楽しみに待っていてください!
■松坂桃李(山路一豊役)
率直に帰ってきたな、という感じです。久しぶりにあのメンバーに会うと、一瞬で、あの時間が戻ってきた感覚になりました。
映画になると聞いた時は、「この作品を映画化って正直どうなんだ!?」と思いましたが、宮藤さんの脚本の上で、わちゃわちゃする感じがとても心地良かったです。映画として更にスケールアップしていて、さすが宮藤さんだなと思いました。岡田、柳楽とはプライベートで交流があったので、久々感はあまり無く、すぐに「まーちん」「まりぶ」「山路」に戻れました。
そして、久しぶりの撮影現場はやっぱりみんな和やかに笑っていました! こんなに平和な現場あるんだと思うくらい和やかでした。水田監督とはドラマ以来でしたが、またこうして水田監督の元で山路として居られる事が素直に嬉しく、そして楽しかったです。
「“ゆとりですがなにか”が映画!? は!?」みたいな反応がほとんどだと思いますし、この作品をそもそも知らなかったという方もいらっしゃると思います。これを機にゆとり世代が奮闘する軽妙な物語を皆さんにお届けできたら良いなと思います。お楽しみに!
■柳楽優弥(道上まりぶ役)
何より久しぶりにキャスト、スタッフと再会できてとても嬉しかったです。
作品を通して深まった絆を持っているキャストと良い緊張感の中、作品に向き合うことができました。劇場版ゆとりですがなにか、お楽しみに!
■宮藤官九郎(脚本)
確か『いだてん』の現場だったと思うのですが、桃李くんから「ゆとりで『ハングオーバー!』みたいなの、やれませんか?」と提案されました。それが3人の総意だったのか、記憶は定かではないのですが、世代論が通用しない海外で走ったり飲んだり吐いたりするまーちん、山路、まりぶ君の姿が目に浮かんで、水田監督に相談して『ゆとりインターナショナル』という仮題を付けました。
しかし、コロナ禍になり海外ロケは当分ムリ。だけど、見渡せば東京もじゅうぶん多国籍、多言語だし、ネットで世界と繋がっているし、ムリして風呂敷を広げずとも、生活圏の中でインターナショナル感が出せたら、そっちの方がドラマの世界観を踏襲できるのではないかと思い直し、八王子~高円寺間で起こる国際問題を描きました。
なので、思いつきではなく、実は4年越しの映画化なのです。ハングオーバー要素も少ぉし残ってます。楽しみです。これがヒットしたら(しなくても)、また連ドラやりたいですね。ゆとり世代の40代、50代、60代、老後と、僕が死んだ後も『ゆとり』は続けて欲しい。それくらい大好きです。
■水田伸生(監督)
岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥が揃ったぁ!(揃えたんだけど…) これで面白くないドラマを作ったら、演出生命の終わりだ…と思った7年前の顔合わせ。今回は映画です! あの3人パワーアップしています! 宮藤脚本、最高です! 再び演出生命賭けてます!