上野樹里が主演するミュージカル『のだめカンタービレ』より、新キャストとして竹中直人の出演が発表された。テレビドラマ・映画版でも演じたドイツ人指揮者・フランツ・フォン・シュトレーゼマン(通称・ミルヒー)役を演じる。
【写真】竹中直人がドイツ人役を演じきり大きなインパクトを残した、千秋の師匠・シュトレーゼマン(通称・ミルヒー)
原作は二ノ宮知子による大人気コミック。世界中で愛されるコンテンツとしてあらゆるメディアミックスを展開し、今回が初のミュージカル化となる。
主人公で落ちこぼれながら天才的なピアノの才能をもつ音大生“のだめ”こと野田恵を演じるのは、2006年・2008年のテレビドラマ、2009年・2010年の劇場版でのだめ役を演じた上野樹里。エリート音大生で指揮者を目指す千秋真一役の三浦宏規ほか、峰龍太郎役の有澤樟太郎、三木清良役の仙名彩世、奥山真澄役の内藤大希、江藤耕造(通称・ハリセン)役のなだぎ武が演じる。
このたび、千秋の「師匠」となる世界的なドイツ人指揮者、フランツ・フォン・シュトレーゼマン、通称・ミルヒー役を、ドラマ・映画版でも同役を務めた竹中直人が演じることが決定。再びシュトレーゼマンに扮し、のだめ役の上野樹里と再共演する竹中からコメントも到着した。
ミュージカル『のだめカンタービレ』は、東京・シアタークリエにて10月3~29日、長野県上田・サントミューゼにて11月3、4日上演。
■竹中直人 コメント
ぼくは、どんな仕事もスケジュールさえ合えば決して断らずに今までずっとやってきました。《仕事を選ぶ》と言う事がとても偉そうで、あまりにも照れ臭すぎるからです(笑)。でも…唯一、お断りした仕事があります。それは、テレビドラマ【のだめカンタービレ】(2006)のミルヒーの役でした。当時、のだめのプロデューサー、そして監督から「ぜひ、竹中さんにミルヒーを演じて頂きたい。」とお話しを頂きました。
ぼくは驚いて「え?!?! ミルヒーはドイツ人ですよね。」と言いました。「ええ、でも僕たちは竹中さんなら出来ると思っています。」「そんな…、だってぼくは日本人ですよ。」「ええ、それは分かっています。」「いやぁ…無理です。それは…。だってドイツ人です。ぼくは日本人です…」「はい。でも竹中さんなら出来るんじゃないかと。」「いやぁ、無理です。それはどうしようもなく無理です。本当に申し訳ございません。出来ません。」そしてぼくは打ち合わせ場所を去ろうとしました。
ふとふり返るとプロデューサーと監督がどこか寂しそうにうなだれている姿が目に入りました。ぼくは思わず言いました。「カツラなどをつけて、後は特殊メイクで鼻を高くしたら出来るかも知れませんね…。
まさか、そのミルヒーを、再び舞台で演じる事になろうとは…! お断りする勇気がぼくにあったのか、なかったのか…。ぼくは「演ります。」と言ってしまったのです…。上野樹里さんは、こののだめが初舞台になると聞きました。そんな樹里さんの姿を静かに見つめながら演じるしかない…とぼくは思いました。これは一大決心です。いくつになっても、やる時はやる人間でいたい…と、思ったのかもしれないし、そうじゃないかも知れません。
舞台【のだめカンタービレ】にて、この竹中直人、ミルヒーを再び演じるしかないでしょう!! ただただその思いです。どうか、何卒、よろしくお願い致します。
竹中直人。