中田秀夫監督の完全オリジナルドラマ『秘密を持った少年たち』が、日本テレビほかにて10月6日より放送されることが決定。2日、日本テレビにて中田監督と主要キャストによる制作会見が行われた。
【写真】ヒロイン・大原優乃を佐藤海音、大東立樹らが取り囲むメインビジュアル
日本テレビ金曜ドラマDEEP枠第3弾となる本作。望まずして「夜行」(やこう)という人を襲いその血をすする人ならざる存在になってしまった少年と少女の残酷な運命を描く、衝撃的なエロティックサスペンス。奪い合い、裏切り、嫉妬、いじめ、浮気―新進気鋭の若手俳優たちが、錯綜する人間関係に体当たりで挑む。
主人公・光石玲矢役を演じる佐藤海音、バンド「404 not found」のボーカル・貴崎慎一郎役の西田至ほか、『0年0組 ‐アヴちゃんの教室‐』で誕生したグループ「龍宮城」のメンバー7人全員が、本作でドラマ初出演となる。ヒロインには大原優乃。さらに、8月にTOBEに所属が発表されたばかりの大東立樹。ダンスボーカルユニット“原因は自分にある。”の小泉光咲ほか、新進気鋭の若手俳優が、中田監督の映像世界の中できらめく。共演は米尾賢人、冨田侑暉、竹内黎、伊藤圭吾、齋木春空、ゆいかれん、鈴木ゆうか、川津明日香、ミチ、橋本マナミ、大谷亮平ら。
解禁されたメインビジュアルでは、ヒロイン役の大原を、佐藤、西田、米尾、冨田、竹内、伊藤、齋木、さらに大東という8人の少年たちが取り囲む。ヒロイン、少年たちが手足を絡めるようにポーズ。憂いに満ちた表情で、張り詰めた緊張感の中に絶妙なセクシーさも感じられるデザインとなっている。
そして、本ドラマ「秘密を持った少年たち」の主題歌は、「龍宮城」の最新曲「SHORYU(→↓→+P)」決定(※タイトルの読み「ショーリュー」)。「龍宮城」は、オーディション番組「0年0組 -アヴちゃんの教室-」から生まれた、オルタナティブ歌謡舞踊集団。圧倒的な存在感を放つバンド・女王蜂のヴォーカル、アヴちゃんがグループの結成時からプロデュースを務めており、アヴちゃんは龍宮城のすべての楽曲を提供しており、この楽曲も、アヴちゃんの書き下ろしだ。
中田秀夫監督は本作について「人間ではない存在、『夜行』になってしまった主人公やヒロインの狂おしい関係を描きつつ、その彼が龍宮城メンバー(彼らもまた夜行)と共にバンド活動をしたり、『夜行狩り』と呼ばれるグループとの対立を描く、濃厚でエロテイックでエネルギッシュなドラマです」と説明。
見どころについては「こうした作品には外せない、人間から『夜行』への変身、そして吸血行為を頑張って撮りました。佐藤海音さん、西田至さん、大原優乃さん、大谷亮平さんそれぞれに吸血場面があり、やってみて再認識しましたが、吸血行為とエロス(情動)はほぼ同一で、そこが一つの見せ場です。また、『夜行』と呼ばれる彼らと、大東立樹さんがリーダーの『夜行狩り』と呼ばれる人間たちとの終わりなき闘いを描く話でもあるので、二者の闘いの場面も見どころです」と語り、「ドラマの中では、龍宮城メンバーもそれぞれに惹かれあったり、反目したり、裏切ったりと、濃厚にエモーションをぶつけ合いますので、彼らのフレッシュなエネルギーを堪能していただけると思います」と自信をのぞかせた。
主人公・光石玲矢役の佐藤は「今回の演技で、ギターやアクションなど沢山の初めてを経験しました。そして恋愛やホラー要素もあり非現実的な演技も沢山ありました。初演技でこれだけ沢山の経験ができたことで、今後のお芝居はもちろん、この先の音楽や色々な表現の場で今回の経験が役立ってくると思います。僕にとっても龍宮城にとっても、大きな財産になりました」とコメント。
吉野ユキ役の大原は「少年達の心の葛藤・苦悩などさまざまな人間模様と急激に移り変わっていくストーリーのなかでどのように生きていくのか。
夜行狩りのリーダー・黒瀬拓実役の大東は「夜行という存在を交えた人間関係にとても魅力を感じています。現実世界のどこかで同じようなことが起きているかもしれない、と考えると怖くもあり、自分が当事者だったらどのように考えるのか、少しワクワクしちゃう自分がいます」と期待を寄せている。
ドラマ『秘密を持った少年たち』は、日本テレビほかにて10月6日より毎週金曜24時30分放送(初回は24時40分放送)。
監督、キャストのコメント全文は以下の通り。
※「SHORYU(→↓→+P)」の「→」は右斜め下の矢印が正式表記
<コメント全文>
■中田秀夫監督
――このドラマについて
オリジナルストーリーで映画を作れることが少なくなってきているので、今回は大いにやり甲斐のある脚本開発でした。DEEPな時間帯の放送なので、一話一話しっかりと最後まで見届けていただくべく、「各話の掴み、最大の見どころ」はどこか?を強く意識した脚本になったと思います。人間ではない存在、「夜行」になってしまった主人公やヒロインの狂おしい関係を描きつつ、その彼が龍宮城メンバー(彼らもまた夜行)と共にバンド活動をしたり、「夜行狩り」と呼ばれるグループとの対立を描く、濃厚でエロテイックでエネルギッシュなドラマです。
――監督されてみて
ホラー映画を多数監督してきた私ですが、血を吸って生きながらえる、日光を浴びると焼け死んでしまうといういわゆるヴァンパイアものは全くやってなかったので、アメリカ映画などを見て研究しました。龍宮城メンバーは、演技することがほぼ初だったので、ヒロインの大原優乃さん、対立する役の大東立樹さんたちとリハーサルを積み重ねてもらい、現場に臨みました。
クランクインの日に、早速龍宮城メンバー全員がライブハウスの楽屋で揃う場面を撮ったのですが、それぞれのクロースアップを撮っても、皆が「画になる」し、芝居してもらっても、それぞれ役どころを掴んで演技してくれているので、私は内心ほくそ笑んでいました。ライブ演奏場面もみんな非常にカッコよかったです!
――見どころは?
こうした作品には外せない、人間から「夜行」への変身、そして吸血行為を頑張って撮りました。
佐藤海音さん、西田至さん、大原優乃さん、大谷亮平さんそれぞれに吸血場面があり、やってみて再認識しましたが、吸血行為とエロス(情動)はほぼ同一で、そこが一つの見せ場です。また、「夜行」と呼ばれる彼らと、大東立樹さんがリーダーの「夜行狩り」と呼ばれる人間たちとの終わりなき闘いを描く話でもあるので、二者の闘いの場面も見どころです。
そして、ドラマの中では、龍宮城メンバーもそれぞれに惹かれあったり、反目したり、裏切ったりと、濃厚にエモーションをぶつけ合いますので、彼らのフレッシュなエネルギーを堪能していただけると思います。
■佐藤海音(光石玲矢役)
今回の演技で、ギターやアクションなど沢山の初めてを経験しました。そして恋愛やホラー要素もあり非現実的な演技も沢山ありました。初演技でこれだけ沢山の経験ができたことで、今後のお芝居はもちろん、この先の音楽や色々な表現の場で今回の経験が役立ってくると思います。僕にとっても龍宮城にとっても、大きな財産になりました。
玲矢は決して気が強い性格ではないです。ですが大切な人、大切なものに気付いたときの想いの強さは測り知れないものを持っています。話が進むにつれての玲矢の気持ちの変化やユキ、仲間達との関係の変化などに注目して頂きたいです。
玲矢はギターを大切にしている人なので、僕も撮影までの1ヵ月間大切にギターを練習しました。撮影でギターを弾いている時が1番玲矢と繋がれている感覚がありました。
■大原優乃(吉野ユキ役)
脚本を読ませていただき、ユキという役柄が、過去と現在で変わり果てた姿や、抱えているものなどを受け取りました。おこがましいですが、この作品を生かすも殺すも自分次第だと思ったので、微力ながら少しでも作品の力になれるよう、覚悟を持ってこの作品に入りました。現在撮影中ですが、中田監督と相談させていただきながら、繊細で、孤独な世界を、必死に生きています。愛を求めて吸血するこの世界が、残酷に、そして美しく見えますように。きっと今までに見たことのないドラマをお届けします。
■西田至(貴崎慎一郎役)
多種多様な人物と展開の読めないストーリー性が特徴的だと思いました。ドラマの題名でもある少年たちの個性とアクション・ラブストーリー・人間ドラマなど作品の中で楽しめる要素がたくさんあります。その中で、慎一郎はバンドのリーダー的役割であり、思いやりにあふれる人物。沢山の経験をしてきたからこそ、周りの人の気持ちを常に考え大事な選択をする勇気をもっている頼れる存在です。繊細だからこそ、周りを導くことの出来る先生のような温かさをもっています。そして、夜行という生き物を守る砦のような存在です。
少年達の心の葛藤・苦悩などさまざまな人間模様と急激に移り変わっていくストーリーのなかでどのように生きていくのか。今の時代だからこそ、届くものがあると思うのでぜひ生き様・結末を見届けて欲しいです。
■大東立樹(黒瀬拓実役)
夜行という存在を交えた人間関係にとても魅力を感じています。現実世界のどこかで同じようなことが起きているかもしれない、と考えると怖くもあり、自分が当事者だったらどのように考えるのか、少しワクワクしちゃう自分がいます。黒瀬は、強い信念をもっている人です。明朗快活な僕とは真逆なので、役作りには人一倍時間をかけたいと思います。
誰も悪くないかもしれないこの物語は今の世の中ともマッチする部分を感じます。見てくださる方々に新しい視点をご提供できる作品だと思います。
■米尾賢人(スー/久保勧役)
話の展開が予想を裏切られることが多いドラマだなと思いました。だからこそ、その内容を自分たちがしっかりと表現して観ている方の心が動かされるようにしたいと思います!
スーは感情に揺さぶられやすい性格だと思います。情を持ちやすく、一度決めたことはやり通さないと気が済まない性格なところは少し自分と似ているところがあると思っています。
題名にもある通りそれぞれが「秘密」を持っています。その秘密を知るたび、その人の印象が大きく変わり、ますます展開が楽しくなるような物語なので、たくさんの方に楽しんでいただきたいと思います!
■冨田侑暉(石橋ヒカル役)
友情・恋愛・欲望などのさまざまな場面があり、一人一人のキャラの個性がとても強く、最後の最後まで展開が読めないストーリーだなと感じました。
ヒカルは、クールでメンバーとも必要以上に仲良くせず、一歩引いて周りを見ている。でも音楽が大好きで昔の友タカユキのことが忘れられず、周りに当たってしまう。不器用で一匹狼。見どころは、夜行という存在が何なのか。そして、夜行にはそれぞれの秘密を持っている。話が進んでいくごとに完璧にはまっていたはずのピースが少しずつ崩れていき、それぞれの秘密が徐々に明らかになってきます。ドラマを見て沢山考察して、次の話で答え合わせしたり、楽しんでみていただけると嬉しいです。
■竹内黎(麻見葉役)
ホラーとサスペンスの要素を合わせ持っているので、新しい脚本をいただく度に「まさか!!」「この先どうなるんだ?!」と、毎回ドキドキしています。恐怖や緊張だけではなく、友情や恋愛的な部分も含め「生きること」に対してのそれぞれの想いに共感して、胸が熱くなる場面も多いのが魅力的な作品だと思います。
葉は、与えられた人生を最大限に楽しもうとする享楽主義者であり、かつとてもミステリアスな存在でもあります。ただ、仲間たち含め、外に出している自分と、決して外に出さずに頑なに閉じ込めている本当の自分とは実は大きな差があり、むしろ差があるからこそ、弱さを隠すために享楽主義者を貫いて生きているのかもしれません。そういう、葉の中にある強さと弱さを、丁寧に演じていきたいと思いました。
ドラマの1番の見どころは、ストーリーが進むにつれて暴かれていく、それぞれが抱えた『秘密』と、それを経た登場人物の心の変化だと思います。僕個人としては、なかなか過激な行動を含む役柄なので、その役に体当たりしている様子を楽しんで頂けたらと思います。また、ドラマの中で流れる音楽も、是非、楽しみにしていて下さい!
■伊藤圭吾(矢沢和馬役)
夜行と人間との関わり、愛や憎しみ、そして過去との関わりなどが複雑に絡み合い、それが少年たちの未来を大きく揺るがす要素となっており、予想を裏切る展開が次々とやってくる、とても見応えのあるドラマだと思います。異質で、限られた環境でしか生活することのできない少年たちが、仲間という居場所を見つけ、そして音楽を通して希望を見出し、貪欲に生きています。彼らは、オルタナティブな音楽を仲間と共に作り、広げていく僕たち龍宮城と、似ている部分があると感じます。
和馬は、とても温かい心を持っています。立場は弱く、常に攻撃の的となる彼ですが、仲間のためなら自分を犠牲にすることを躊躇しません。和馬を演じることに難しさや違和感を覚えたことはなく、それは普段自分が隠している弱い部分が現れて和馬とマッチしたのだと思います。それほど和馬は、弱くて、優しくて、そして強い男の子なのだと、演じていくにつれて見えてきました。このドラマは残酷で、苦しい場面が多いけれど、そこから“生きる”ことの本質を考えるきっかけになればいいなと思います。
■齋木春空(岡部雅人役)
先の展開が読めなく、台本を貰う度にこうなるのかという衝撃を受けています。謎が多くて何故?って思うことが多かったですが、その謎が解けた時すごくスッキリしました。
自分が演じる雅人は過去の、自信が持てない自分を嫌っています。だから過去の自分に似ている人に対して、高圧的な態度や荒い言葉遣いになったり心情の変化に伴う感じがとても面白いです。登場人物のストーリーが進んでいくにつれての心情の変化を楽しんで頂きたいです。
秘密とはなんなのか、なぜこういう感情になっているのか、などを考察して謎を解き明かしていきましょう!
■ゆいかれん(夏川理央子役)
現実では想像もつかないことが起こる作品です。撮影現場に入ってカメラを通して見ていると、もしかしたらこんな世界もあるのかもしれないと思わせられます。夏川先生は一見普通の女医に見えますが、彼女の心の底には夜行を助けたいと思う感情とともに、想像するより遥かに深い闇があると思います。彼女の悲しみに寄り添って役を作っていけたらと思います。
■橋本マナミ(光石芳美役)
吸血鬼とかゾンビとか作品で見るのが好きだったので今回のドラマもそのようなテーマで、夜行の世界がこの先どうなっていくの?とドキドキワクワクしながら台本を読んでいます。私が演じる玲矢の母、芳美は、知らず知らずのうちに巻き込まれていく夜行の世界にどんどん人格が変わっていきます。いろんな顔を表現できたらいいなと思っています。夜行と人間の戦いがどのように展開していくのか、そして、複雑に絡み合う人間模様もわかってきて楽しんでいただけると思います。美しくセクシーな世界を金曜日の夜にぜひご覧ください。
■大谷亮平(隆介役)
監督もヴァンパイアものは初めてとおっしゃっていましたが、私自身も初めてなので、台本をいただいたときに、中田監督がどういった世界観を作られるのかを楽しみにしていました。
隆介は予備校講師であり、夜行でもある人物。一体彼がどんな秘密を抱えているのか、そして物語の中でどのような行動をしていくのか、是非注目していただきたいです。
吸血シーンも見どころですし、最後まで展開が読めないストーリーとなっておりますので、皆様にご覧いただけることを楽しみにしております。