ハリソン・フォード主演の人気映画「インディ・ジョーンズ」シリーズ。その“最後”となる冒険『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』が、今年6月30日に公開、早くも9月1日よりデジタル配信が開始された。
【写真】インディを囲む個性派キャラたちにも注目! 『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』場面写真
「インディ・ジョーンズ」は、考古学者にして冒険家の主人公インディ・ジョーンズが秘宝を求めて世界中を飛び回りながら、さまざまな危険や謎に立ち向かい冒険を繰り広げていくアドベンチャー・シリーズ。最新作では、“人類の歴史を変える力”を持つ究極の秘宝を巡り、考古学者にして冒険家のインディが因縁の宿敵、元ナチスの科学者フォラーと全世界を股にかけて陸・海・空と全方位で争奪戦を繰り広げる。ハリソン・フォードがインディを演じるのは本作が最後となる。
■見どころその1:今回も強すぎ“インディパンチ”
シリーズを通して、トレードマークのムチや拳銃などさまざまな武器で敵を倒してきたインディだが、なかでも毎回印象に強く残るのはその“パンチ”ではないだろうか。余裕のある笑みをニヤッと浮かべ大きく振りかぶってパンチすれば、たいてい敵は気絶。このシンプルかつ効率的な方法で、インディは多くの窮地を脱してきた。
今回も、そんな“インディパンチ”は何度もさく裂している。
そんなインディも、大学教授定年を迎える歳に。かつて皆のあこがれだった面影は薄れ、その授業は誰も真面目に聞いていない。しょぼくれた現実を生きる中、ナチスの残党たちがアンティキティラを求めてインディのもとへ。ここでもインディは果敢に大きな体の敵にパンチを繰り出すも、残念ながら相手はびくともせず。久しぶりのパンチだったのだろうか、まったく効かなかったことに面食らったようなインディの表情に少しさびしさも感じるシーンだった。
そして今作のラストには、この冒険で相棒役を務めたヘレナから思いっきりパンチを食らうことになるインディ。肩を大きく引くフォームは見事にインディのものを継いでいるように見え、意外なところで“世代交代”を感じた。なぜ、インディがヘレナからパンチを食らってしまうのかはぜひ実際に本作を見て確かめていただきたい。
■見どころその2:シリーズファン歓喜の“オマージュシーン”&懐かしキャラ
今作は「最後の冒険」ということで、シリーズファンにはたまらない小ネタも豊富。例えば、インディ“唯一”の弱点・ヘビもしっかり登場するし、親友のサラーは今回もインディを助けてくれる。
また、今作の敵は前述した通りナチスの残党。ナチスとインディは昔から因縁が深く、『レイダース』『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』でも戦いを繰り広げた。この2作は1930年代後半が舞台なので、現役バリバリのナチスとの戦いだったわけだが、1969年が舞台の今作でのナチスの目的は「戦前にタイムスリップし、ナチスドイツの敗北を防ぐ」というもの。かなりしつこく諦めの悪い奴らのため、インディたちがどこまで逃げても追ってくる。
そして、今作にはインディシリーズでは欠かせないヒロインの登場も。『レイダース』でインディの“元カノ”として登場し、今作でのヘレナ同様、彼に強烈なパンチをお見舞いしたマリオン(カレン・アレン)だ。時を置いて、『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』では実はインディとの子どもがいたことを告白、そして2人は結婚することに。しかし本作『運命のダイヤル』では、インディは彼女と離婚調停中。それはなぜなのか、そして2人の愛の結末はどうなるのか、という部分も今作の大きな見どころの1つだろう。
■見どころその3:馬からトゥクトゥクまで バラエティ豊かすぎる“乗り物アクション”
もちろん、正義のインディ・ジョーンズと仲間たちvs悪のナチス、という構図は揺るがない。
70歳のインディの元にナチス一味がやってきた際、インディが選んだ“逃走車”は、馬。撮影時80歳近いハリソンがさっそうと馬にまたがり地下鉄の線路を駆け抜けるのはかなりカッコいいが、あのあと馬は無事飼い主の元に戻れたのか気になるところだ。
さらに、今作の予告編でも注目を集めたのがトゥクトゥクでのカーチェイス。扉などないので車外に飛び出しそうになったり車内を銃弾が通り抜けたりとかなりスリリングな映像に仕上がっている。インディは猛スピードのトゥクトゥクからトゥクトゥクへと飛び移る大胆なアクションも見せた。
■インディの「最後で最大の冒険」を目に焼き付けたい
40年以上にわたり、映画ファンから東京ディズニーシーのアトラクションに並ぶ子どもたちにまで愛されてきたインディ・ジョーンズ。その最後の冒険には、確かに老いを感じる言動や、彼が時代に置いて行かれているようなシーンも見て取れた。しかし、そんなインディに待っていた結末はあまりに温かく優しいもので、きっとインディのこれからには冒険は無いかもしれないが、幸せはあると確信できた。ぜひ、インディアナ・ジョーンズ博士の最後の冒険を目の当たりにしてほしい。
『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』はデジタル配信中。