9月29日より放送スタートのテレビアニメ『葬送のフリーレン』(日本テレビ系)が、連続して2クール放送されることが決定した。また、『金曜ロードショー』にて放送される初回2時間スペシャルのエンディングを飾る楽曲が、milet歌・作詞、Evan Call作曲による特別EDテーマとなることが発表された。



【写真】アニメ『葬送のフリーレン』初回2時間スペシャルの特別EDテーマを手掛けたmilet、Evan Call

 本作は、山田鐘人(作)とアベツカサ(画)による同名漫画のアニメ化。勇者とそのパーティーによって魔王が倒された“その後”の世界を舞台に、勇者と共に魔王を打倒した魔法使いフリーレンと、彼女が新たに出会う人々の旅路が描かれていく。コミックスは累計発行部数1000万部を突破し、2021年には「マンガ大賞2021」大賞、「第25回手塚治虫文化賞」の新生賞を受賞するなど、漫画ファンの間で旋風を起こしている。

 テレビアニメの初回エピソード「旅立ちの章」は、『金曜ロードショー』(日本テレビ系)にて9月29日21時より2時間スペシャルとして放送される。翌週10月6日からは毎週金曜23時、日本テレビ系30局ネットの新アニメ枠「FRIDAY ANIME NIGHT」通称“フラアニ”での放送となる。

 今回、本作が来年2024年3月まで連続2クールで放送されることが決定した。さらに、『金曜ロードショー』で放送される初回スペシャルのエンディングを飾る楽曲が、milet歌・作曲、『葬送のフリーレン』劇伴作家のEvan Call作曲による特別エンディング・テーマ「bliss」となることが明らかになった。同楽曲は、初回2時間スぺシャルのために制作された映像と共に放送される。

 現在YouTubeなどで公開中の本PVにも使用されている、miletによるEDテーマ「Anytime Anywhere」とは違う楽曲となる「bliss」。「Anytime Anywhere」もEvan Callによる編曲だが、この「bliss」はEvanが作曲・編曲をし、その楽曲にmiletが歌詞を付け、歌唱するという豪華コラボ曲となる。

 miletはEvanによる楽曲について、「音や空気感から波のようなうねりと躍動感に感動しました。生きる喜びだけでなく、それに伴う痛みや苦しみまで包容されている音でした。
そして曲が終わったときに漂う残り香が、物語の続きへと静かに誘ってくれるようで優しさに救いを感じました」と語る。

 自身の作詞・作曲については、「歌いながらも、私の中にある形のない愛や闇に体を沈めるように集中していました。起伏のあるメロディとオーケストレーションの音の波に乗りながら、私もフリーレンたちが生きる場所にトリップして伸び伸び歌っている気持ちになりました」と詞と歌に込めた想いを披露した。

 作曲・編曲を手がけたEvanは、「フリーレンで作った劇伴の世界観に合わせつつ、miletさんの素敵な歌声に合う曲を作るのが最初に考えていたことです。もちろんフリーレンの物語に染まったような曲にしたいと思っていましたが、何よりmiletさんが気持ちよく歌い上げる曲にしたいと思って作りました。寂しさもあり、壮大さもあり、この作品ならではの曲にしないといけないと考えていました」と作曲における想いを解説。

 miletによる詞と歌唱については、「歌詞はmiletさんの歌入りのデモとセットで初めて聴いた時からものすごくフリーレンに合う歌詞だと感じました。フリーレンの内心を唄にしたみたいです。それに歌声は想像以上にはまって、心が揺さぶられました」と語った。

 miletによる「Anytime Anywhere」での通常ED映像は、テレビでの初回2時間スペシャル放送の後、9月30日0時から各動画配信サービスで配信される初回スペシャル本編のエピソードでお披露目となる。miletが「物語が終わっても皆さんの頭の中で物語が続いていくような、どんなときでも、どんなところにいても、聴いてくださる皆さんの心に寄り添えるような歌」と語る楽曲に乗せて、こちらもどんな映像が紡がれるのか期待が高まる。

 また、miletによるEDテーマ「Anytime Anywhere」と、YOASOBIによるOPテーマ「勇者」が、初回放送当日の9月29日0時より各音楽配信サービスでダウンロード&ストリーミング配信されることが決定した。


 アニメ『葬送のフリーレン』の初回エピソード『葬送のフリーレン 初回2時間スペシャル ~旅立ちの章~』は、『金曜ロードショー』(日本テレビ系)にて9月29日21時放送(一部地域を除く)。以降のエピソードは、日本テレビ系にて10月6日より毎週金曜23時放送。

 milet、Evan Callのコメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

■milet

――「bliss」の楽曲を聴いたときの印象はいかがでしたか?

 音や空気感から波のようなうねりと躍動感に感動しました。生きる喜びだけでなく、それに伴う痛みや苦しみまで包容されている音でした。そして曲が終わったときに漂う残り香が、物語の続きへと静かに誘ってくれるようで優しさに救いを感じました。

――「bliss」のレコーディングに臨んだ際に考えたこと、歌った際のお気持ちを教えてください。

 この曲の歌詞は、人と人、人と自然の間にある目には見えない繋がりを思いながら書きました。歌いながらも、私の中にある形のない愛や闇に体を沈めるように集中していました。起伏のあるメロディとオーケストレーションの音の波に乗りながら、私もフリーレンたちが生きる場所にトリップして伸び伸び歌っている気持ちになりました。

――「bliss」、そして「Anytime Anywhere」でのEvan Callさんとのやりとりで印象的なことはありましたか?

 緻密に考えられたオーケストレーションやアレンジでしたが、歌に関してはとても自由な表現を求めてくださいました。私の思い付きのコーラスやデモとは違う譜割や歌のアレンジ、Evanさんの提案する想像外のコード進行など、お互いがその意図を理解し合い曲作りができたことが幸せでした。
Evanさんとmiletだから作ることのできた「bliss」と「AnytimeAnywhere」になったと強く思います。

――『葬送のフリーレン』アニメを、両曲のオンエアを楽しみにしているファン・視聴者にメッセージをお願いいたします。

 『葬送のフリーレン』の世界に惹かれ吸い込まれていって、フリーレンたちが生きる世界で歌を歌っていたような感覚が心に残っています。誰もが主人公であり、その人だけの物語がある。その物語に音を重ねました。この作品と出会えて、あたたかく大切な曲ができました。愛をこめて歌った「bliss」と「Anytime Anywhere」を、アニメ本編とともに楽しんでいただけたら幸いです。

■Evan Call

――「bliss」を作曲するにあたってどんなことを考え、どんな思いを込めて制作されましたか?

 フリーレンで作った劇伴の世界観に合わせつつ、miletさんの素敵な歌声に合う曲を作るのが最初に考えていたことです。もちろんフリーレンの物語に染まったような曲にしたいと思っていましたが、何よりmiletさんが気持ちよく歌い上げる曲にしたいと思って作りました。寂しさもあり、壮大さもあり、この作品ならではの曲にしないといけないと考えていました。

――miletさんが書いた歌詞を読んだときに感じたこと、そして歌声を聴いた時のお気持ちを教えてください。

 歌詞はmiletさんの歌入りのデモとセットで来て、初めて聴いた時からものすごくフリーレンに合う歌詞だと感じました。
フリーレンの内心を唄にしたみたいです。それに歌声は想像以上にはまって、心が揺さぶられました。バンドの録音のときにmiletさんが来てくださり、色々なお話が出来て、とても楽しい時間でした。

――「bliss」、編曲された「Anytime Anywhere」でmiletさんとのやりとりで印象的なことはありましたか?

 編曲をするときにいただいたデモはバンドサウンドが強かったですが、バンドサウンドとフリーレンの世界観に合うような編曲にしたいとアニメプロデューサーさん側とmiletさん側からのリクエストがありました。テレビサイズの中でどのような波を付ければいいかやりとりを試行錯誤しました。編曲のデモを聴いていただいたうえで意見をいただき、色々調整しました。フリーレンに合う曲にするのは一つの大きな目的ではありましたが、長くmiletさんがライブなどで盛り上げて歌える大切な曲にすることももう一つの大きなポイントでした。それを意識して編曲をしました。

――『葬送のフリーレン』アニメを、両曲のオンエアを楽しみにしているファン・視聴者にメッセージをお願いいたします。

 みなさんと同じように、私も非常にオンエアを楽しみにしています。曲と歌詞から、歌までは全部『葬送のフリーレン』にふさわしいものになったと思っていて、いち早く聴かせたいです! あとわずかですが、ぜひ期待してください!

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