俳優の東出昌大が22日、都内で行われた「第33回 日本映画批評家大賞 授賞式」に出席。主演男優賞を受賞し、喜びを語った。



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 日本映画批評家大賞は、1991年に水野晴郎が発起人となり、淀川長治、小森和子といった映画批評家たちによって設立された、映画人が映画人に贈る映画賞。第33回となる今回は、2023年公開の日本映画作品のなかから、映画批評家たち選考員の独自の視点によって選定された。

 東出は、映画『Winny』で主演男優賞を受賞。トロフィーを受け取ると「本日はこのような栄誉ある賞をちょうだいしまして、大変うれしく思っております」と喜びを語った。

 「『これさえやれば良い芝居ができる』みたいな方程式はない」と話す東出は、「『じゃあ良い芝居をするには』ってずっと考え続けるんですけど、準備以外に頼れるものは根拠のない自信しかなくて。でもこの根拠のない自信が行き過ぎてしまうとたぶん過信になって、『芸能人である』とかって言われる声にあぐらがかいておごりが生まれたりする」と持論を展開。


 そして「日々、この根拠のない自信を持ちながら、また今後も地味な準備を怠らずに良い映画の現場に戻って来られたらなと思います」と口にした。

 同作で東出が演じた金子勇さんは42歳で亡くなった実在の人物。東出は「ご遺族や弁護団の方々がこの映画の完成を喜んでくださって、『金子さんの人生が報われた』って舞台挨拶の初日に言ってくださって、『こんなに直接的に人のためになる仕事なんてあるんだ』って、その時に『役者をやっていて良かった』と心から魂が震えました。本当に良い作品と出会いました。ありがとうございます」と作品との出会いに感謝した。

 また、映画『月』で助演男優賞を受賞した磯村勇斗は「作品の内容もそうですし、自分が演じた役ということを考えると、このありがたき賞をどう受け取ったらいいのか悩んでいる自分もいたり、だけど役者としては非常にうれしい賞をいただいたんだなということで、自分の中で2人が戦っているような感じです」と吐露。


 さらに「映画作りは本当に面白いところもあるんですけれども、時に鋭く冷たい部分も持っていたりして、そういうものを心で感じていくと、やはり映画、映像づくりの現場というのは楽しいなって。やめられないなとすごく感じています」と俳優業のやりがいを実感していた。

 「第33回 日本映画批評家大賞」受賞対象は以下の通り。

作品賞:『ほかげ』(塚本晋也監督)
監督賞:荻上直子監督『波紋』
主演男優賞:東出昌大『Winny』
主演女優賞:筒井真理子『波紋』
助演男優賞:磯村勇斗『月』
助演女優賞:新垣結衣『正欲』

ドキュメンタリー賞:『ライフ・イズ・クライミング!』(中原想吉監督)
アニメーション作品賞:映画『窓ぎわのトットちゃん』(八鍬新之介監督)
新人監督賞:金子由里奈監督『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』、工藤将亮監督『遠いところ』
新人男優賞(南俊子賞):アフロ『さよなら ほやマン』、黒崎煌代『さよなら ほやマン』
新人女優賞(小森和子賞):花瀬琴音『遠いところ』

脚本賞:上田誠『リバー、流れないでよ』
編集賞(浦岡敬一賞):今井大介『#マンホール』
撮影賞:芦澤明子『スイート・マイホーム』

松永文庫賞(特別賞):八丁座

ゴールデン・グローリー賞(水野晴郎賞):木野花『バカ塗りの娘』
ダイヤモンド大賞(淀川長治賞):小林薫『バカ塗りの娘』

※塚本晋也監督の「塚」は旧字体が正式表記