永野芽郁と佐藤健W主演の実写映画『はたらく細胞』がヒットを記録している。13日に公開を迎え、動員・興行収入共に初登場第1位を獲得した本作は、並み居る新作映画を抑え、2週連続で1位を獲得し、累計成績は動員128万3872人、興収17億5813万2780円を突破。
【写真】過酷な運命が親子を襲う 『はたらく細胞』芦田愛菜×阿部サダヲの共演シーン
本作は、漫画『はたらく細胞』と『はたらく細胞BLACK』の2作品を原作に、シリーズ史上初となる“人間の世界”もあわせて描いた、笑って、泣けて、タメになるエンターテインメント超大作。原作の『はたらく細胞』では、体内の世界のみが描かれているが、今作で初めて人間の世界が描かれている。
原作では描かれてこなかった人間パートを登場させることについて、本作でメガホンをとった武内英樹監督は「せっかく実写映画化するのであれば、人間の日常生活と細胞たちが働く体内を交互に表現したら、物語がよりわかりやすくなるし、リアルと創造世界の不思議なギャップが生まれ、これまで味わったことがないような笑いや感動をお届けできると思いました」と、実写化にあたってのこだわりを明かす。
漆崎親子のキャスティングについては、「若くてはつらつとした高校生役の芦田さんと不健康な父親役の阿部さんの体の中は明らかに違う世界なので、そこでも表現のギャップが生まれ、終始ワクワクするような作品になったんじゃないかなと思います」と手応えを語り、続けて「ドラマ『マルモのおきて』のスペシャル版『マルモのおきてスペシャル 2014』(フジテレビ系)以来、10年ぶりの共演ですが、小さい頃から築き上げた親子関係が今も染みついているんですね。まるで本物の親子のように感じました。愛菜ちゃんがお父さん役の阿部さんに対して生意気な口をきく感じも自然ですし、それを温かく見守る阿部さんも自然体だったので、ちょっと感動しましたね」と、芦田と阿部の確かな絆と演技力に心打たれていたことを明かしている。
本作の舞台挨拶に登壇した芦田は、阿部との久々の共演について「久しぶりに一緒にお芝居をさせていただいてすごく安心感がありました。映画には親子の絆を描く部分も出てくるので、阿部さんにお芝居をたくさん引き出していただきました」と尊敬の念を明かした。
さらに阿部は、芦田との撮影秘話について「昔は『愛菜ちゃん』て言っていたけど、もう『芦田さん』ですもんね。大人になったって感じがすごくするなあって。セリフの言い方とかもすごいなあと感心します。ただ1か所だけ、日湖がうなされているというとこから始まるシーンがあったんですけれど、『うなされないな~』と思ってたら寝てたんです(笑)そういうところはまだ可愛らしいところだなと」と、まるで娘を見守る本物の父のようなほっこりエピソードを明かしている。
誰もが応援したくなるような親子を演じ、王道のエンターテインメントに仕上がった本作。しかし、物語は前半のポップでコミカルな雰囲気から一転。健康をテーマにした本作らしい過酷な運命が親子を襲う展開となり、涙なしでは鑑賞できない感動のクライマックスへと発展していく。体内の世界を舞台に細胞のはたらきを分かりやすく表現した本作は、「身体は常に健康とは限らない」という現代人が忘れがちな常識を再認識させてくれる。
映画『はたらく細胞』はメガヒット上映中。