木竜麻生が主演する夜ドラ『いつか、無重力の宙(そら)で』が、NHK総合にて9月8日より毎週月~木曜22時45分に放送されることが決定。木竜と共演の森田望智、脚本の武田雄樹、企画・演出の佐藤玲衣、プロデューサーの南野彩子からコメントが到着した。



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 高校時代、「一緒に宇宙に行こう」と夢を語り合った天文部の女子4人組。大人になってそれぞれの道を歩む中、ふと忘れていたかつての<夢>と再会した。「超小型人工衛星だったら…今の私たちでも宇宙を目指せるかもしれない…!」。あの頃の自分に背中を押されて、いま2度目の青春が始まる―。これは、かつて抱いた夢がある全ての人々に贈る、ごく普通の30代女性たちが、いつの間にかそっと手放した<夢>を、仲間と共に拾い直す物語。

 主人公・望月飛鳥(もちづき・あすか)は、大阪の広告代理店勤務の30歳。社内では若手が目指すべきロールモデルと言われ、社員代表として会社の採用サイトにも載っている“できる人”。と言われつつ、実は周りの期待に応えようと日々必死で…。何が自分の言葉で、思いなのか、よくわからなくなっている。高校時代は宇宙が大好きで、よく天体観測にでかけたが、大人になってそんなことをすっかり忘れていた。かつて一緒に天文部を立ち上げた同級生・ひかりとの再会で、蓋をしていた<宇宙>への思いが少しずつあふれていくようになる。

 飛鳥役を演じるのは、木竜麻生。
木竜は本作を「年齢を重ねれば重ねるほど、得るものと失った気がしてしまうものがあって、それを丁寧に拾い上げようとしている作品だと思います」と評し、「宇宙という果てしないものへの憧れを通して、大切なものを少しずつ見つけたり、また見失ったりしながらも日々を暮らしていく人々を、どうか肩の力を抜いて見守ってもらえたらと思います」とメッセージを寄せた。

 あることがきっかけで宇宙飛行士への夢を断念し、かつての友に会いたいと、13年ぶりに飛鳥の前に現れる日比野ひかり(ひびの・ひかり)役は、森田望智。森田は「宇宙のように無限大の夢であふれていた“あの頃”。記憶の隅からその時の自分を優しく引っ張り出して、『そんな時もあったなあ』とフフッと口元が緩む。明日一日が少し希望で満たされるドラマをお届けできたらなと思っています。私たちと一緒に夢を追いかけてくださったら幸せです」とアピール。

 脚本の武田雄樹は「壮大な宇宙の話ではありません。壮大な宇宙を夢見た女性たちの、ささいな、けれど確かな、日常の物語です」と説明。

 企画・演出の佐藤玲衣は「あらゆる重力を吹っ飛ばし、無謀だと思えることも出来るかもしれない、隣にあなたがいれば…。そんなことを、声を大にして真っすぐ描いていく物語です。足踏みしながらも、一歩一歩進んでいく主人公たちを見守っていただけたらうれしいです」とコメント。

 プロデューサーの南野彩子は「せわしない日々の中でも、ふと遠い宇宙に思いをはせてみると、ちょっと足が軽くなったり、心が躍ったりする。
木竜さんが演じる“飛鳥”からは、そうした宇宙への愛が、静かに、でも確かにあふれていて、この人の挑戦を全力で応援したい! という気持ちにさせてくれるすてきな魅力がつまっています。そして、森田さんは、会ったら誰もが好きになっちゃうチャーミングな人で、『太陽のような人』という言葉がぴったりな“ひかり”を体現してくださっています。『飛鳥と、天文部の皆と一緒に宇宙を目指したい』、そんなひかりの思いがまっすぐ伝わってきて、なんだかこの人となら本当に宇宙に行けそうな気がしちゃう、無敵なパワーをくれる人だなぁと感じています」と、キャラクターの魅力を語っている。

■あらすじ

 大阪の広告代理店に勤める望月飛鳥(木竜麻生)。30 代に突入してからというもの、日々上司や部下の間に挟まれて仕事に忙殺されていた。“軌道から外れないように、できることを無難にこなす” そんな風に毎日をやり過ごしていた飛鳥の前に、かつての同級生・日比野ひかり(森田望智)が13年ぶりに現れる。

 飛鳥は高校時代、ひかりを含めた天文部の友人たちと「一緒に宇宙に行こう」と約束をしていたことを思い出す。夢に蓋をしながら生きていた飛鳥と違い、ひかりは大人になってからも宇宙飛行士になることを本気で目指していた。しかし、そんなひかりの夢は、宇宙飛行士選抜試験を受ける直前、絶たれてしまったという。

 落ち込むひかりに、飛鳥は「宇宙飛行士にはなれなくても、<超小型人工衛星>だったら、今の私たちだって宇宙を目指すことができるかもしれない…!」と提案。あの頃の夢をもう一度追いかけるため、かつての天文部の友人たちを集めることに。自由奔放な周、しっかり者の晴子。
一緒にいればなんだってできそうな気がしたあの頃の4人が集まれば、もう一度宇宙を目指せるんじゃないか…! 夢を語ることすらままならなかった大人たちの日常が、少しずつ輝き出す。…で、そもそも人工衛星って、どうやって作り始めたらいいんだ?

 立場、責任、世間体…大人になるにつれ、地球の重力は少しずつ重くなっていく。だからこそ、彼女たちはかつての夢と友情を胸に≪無重力の宙≫を目指すのだ―。

 夜ドラ『いつか、無重力の宙(そら)で』は、NHK総合にて9月8日より毎週月~木曜22時45分放送(全32話)。

キャスト、スタッフのコメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

■木竜麻生(望月飛鳥役)

夜ドラ『いつか、無重力の宙で』で望月飛鳥を演じます、木竜麻生です。オリジナルの脚本を読ませていただいた時から、この作品で主演を務めさせていただけること、とてもうれしく、それと同時にわくわくと緊張に背筋が伸びる思いで撮影に臨んでいます。

年齢を重ねれば重ねるほど、得るものと失った気がしてしまうものがあって、それを丁寧に拾い上げようとしている作品だと思います。宇宙という果てしないものへの憧れを通して、大切なものを少しずつ見つけたり、また見失ったりしながらも日々を暮らしていく人々を、どうか肩の力を抜いて見守ってもらえたらと思います。見てくださる皆さんの日常の重力が、ほんの少しでも軽くなりますように。

■森田望智(日比野ひかり役)

『作りたい女と食べたい女』以来の夜ドラ、一日の終わりにほっと一息できる大好きな空間に戻ってこられたこと、大変うれしく思います。全編大阪での撮影は初めてでしたが、懐かしいような温かいような活気ある空気を感じながら、一歩一歩丁寧に時間を進めている毎日です。


宇宙のように無限大の夢であふれていた“あの頃”。記憶の隅からその時の自分を優しく引っ張り出して、「そんな時もあったなあ」とフフッと口元が緩む。明日一日が少し希望で満たされるドラマをお届けできたらなと思っています。平日夜のささやかな15分。私たちと一緒に夢を追いかけてくださったら幸せです。

■武田雄樹(脚本)

高校生の頃を思い出すと、これから自分には無限の未来が広がっているんだという希望と、だからこそ選び取るべき道を間違えてしまったらどうしようという漠然とした不安のはざまで、日々を過ごしていたような気がします。やがて大人になり、一つ一つ、自分にとって確からしいと思える選択をするにつれ、漠然とした不安を感じることは無くなりました。けれど、同時に夢を見ることも無くなりました。

でも、心のどこかで、もっと自由に、浮遊するように、人生を泳げたらいいのにな.....と思うことは何度もあって、そのたびに学生時代のことを思い出します。だからこそ、そんな大人たちが、大人たちのまま、夢を見る物語を描いてみたい。というか、自分が見たい。そんな想いから、本作は生まれました。


僕にとっては本作が人生初のオリジナル脚本の連続ドラマです。右も左も上も下も分からない宇宙空間に放り出されたような不安の中で、一緒に旅をしてくださった演出、プロデューサー、制作統括、スタッフの方々、そして取材先の皆さんに、ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。

壮大な宇宙の話ではありません。壮大な宇宙を夢見た女性たちの、ささいな、けれど確かな、日常の物語です。

■佐藤玲衣(企画・演出)

昨年の夏、趣味で人工衛星を作っている方々の拠点にお邪魔しました。まるで部室のような空間の真ん中に、雑誌やお菓子と並ぶ人工衛星。日常に溶け込んだその小さな箱には、夢と希望がぎっしり詰まっていました。和気あいあいと語らう姿を見て、ささいな日常の地続きに壮大な夢があるのだと感じました。まさにその光景が、この企画の原点になっています。

人工衛星を作って宇宙を目指す、30代の大人が0から挑戦するにはとても難しいことだと思います。それでも、「この人たちが隣にいると、なんだかなんでも出来る気がする…」学生のころ感じていた根拠のない無敵さ、それを大人になったいま再び取り戻せたら?あらゆる重力を吹っ飛ばし、無謀だと思えることも出来るかもしれない、隣にあなたがいれば…。そんなことを、声を大にして真っすぐ描いていく物語です。


足踏みしながらも、一歩一歩進んでいく主人公たちを見守っていただけたらうれしいです。よろしくお願いいたします。

■南野彩子(プロデューサー)

「この作品の撮影が始まってから、空を見上げることが増えたんです」。そう話す木竜さんの視線の先で、大阪のビルの隙間から大きな満月が顔をのぞかせていました。せわしない日々の中でも、ふと遠い宇宙に思いをはせてみると、ちょっと足が軽くなったり、心が躍ったりする。木竜さんが演じる“飛鳥”からは、そうした宇宙への愛が、静かに、でも確かにあふれていて、この人の挑戦を全力で応援したい!という気持ちにさせてくれるすてきな魅力がつまっています。

そして、森田さんは、会ったら誰もが好きになっちゃうチャーミングな人で、「太陽のような人」という言葉がぴったりな“ひかり”を体現してくださっています。「飛鳥と、天文部の皆と一緒に宇宙を目指したい」、そんなひかりの思いがまっすぐ伝わってきて、なんだかこの人となら本当に宇宙に行けそうな気がしちゃう、無敵なパワーをくれる人だなぁと感じています。

私も佐藤も、飛鳥たちと同じく、空を見上げる余裕もないまま30代へ突入しようとしている世代です。だからこそ、ちょっと立ち止まって空を見て、今の自分の気持ちに耳を傾けてみながら、丁寧に物語を紡いでいきたいと考えております。ご覧いただいた皆さんの心が、“無重力”になることを願って、本作を贈ります。

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