ウルトラマンシリーズの最新作『ウルトラマンオメガ』(テレ東系列/毎週土曜あさ9時)が、7月5日から放送スタート。本作では“ソラ”から落ちてきた宇宙人・ウルトラマンオメガの活躍が描かれる。

主人公・ウルトラマンオメガ/オオキダ ソラトを演じるのは、俳優の近藤頌利。彼にとってウルトラマンは「ヒーロー」であり「小さい頃の遊び相手」でもあったそう。そんな憧れのヒーローを演じることがわかったときは、喜びよりも驚きのほうが大きかったと語る。

【動画】憧れだったウルトラマンになれる喜びを熱く語る近藤頌利

■ウルトラマンに憧れて役者を目指したことは間違っていなかった

――近藤さんは小さいころにウルトラマンのソフビで遊んでいたとお聞きしました。

近藤:そうなんです。小さい頃に母親が買ってくれて、ウルトラマンそれぞれの名前を教えてくれたんですよ。ウルトラマンが僕の遊び相手でした。友だちと赤白帽子をトサカに見立ててウルトラマンごっことかもしていました。

――小さい頃から憧れていた存在だったのですね。

近藤:そりゃそうですよ。男の子なら一度は憧れる存在なんじゃないかな。特に僕が生まれた頃のヒーローといえば、ウルトラマンだったと思います。
小さい頃は「どうやったらヒーローになれるんだろう? ウルトラマンに変身できるんだろう?」ということを考えていましたし。

――そんな憧れだったウルトラマンになる日がきました。本作への出演が決まったときはどんなお気持ちでしたか?

近藤:もちろん嬉しかったんですけれど、驚きのほうが大きかったかもしれません。というのも、小さいころに「なりたい! なれる!」と思っていたヒーローやウルトラマンに、これまでなれていなかったもので…。ヒーローになるという夢を半ば諦めかけていたときに、今回の出演が決まったこともあり驚きの気持ちが大きかったです。

――そうだったんですね。

近藤:でも、諦めずにやってきてよかったです。「ヒーローになりたい」と憧れて役者の道を目指したことは間違っていませんでした。思い続ければ夢って叶うんだなって。この作品を見て「ヒーローになりたい」と思った人も、きっと願い続ければなれるはずです。本作を通じて、そういうことも伝えられたらなと思っています。

――出演が決定したとき、周囲の反応はいかがでしたか?

近藤:以前から僕を応援してくれているファンの方やウルトラマンシリーズのファンの方、俳優仲間たちからたくさんの温かい声をいただきました。
僕の友だちも「まさか同級生がウルトラマンになると思わなかった」「子どもに見せるよ」って言ってくれたんです。

――それは嬉しい言葉ですね。

近藤:本当ですよ! あと、本作への出演が発表されたあと、一度大阪の実家に帰る機会があったんです。そのとき、幼なじみにも会ったのですが、彼の子どもがすごくウルトラマンにハマっていて。僕がウルトラマンになることをその子に伝えたら、「えっ、うそうそうそ!」って。何だかソワソワしていましたね(笑)。

でも、最後には照れくさそうに「オメガ、頑張ってね」って言ってくれました。すごく嬉しかったですし、その瞬間に小さい子たちから応援される存在になるんだと、改めて実感しました。

――SNSでは役者仲間であり、『ウルトラマンX』主演の高橋健介さんも反応されていました。その後、何か言葉は交わしましたか?

近藤:同い年の友だちのような存在なので、僕もアドバイスを求めることはなかったですし、向こうも先輩風を吹かせるみたいなこともなかったです(笑)。ただ、「一緒に盛り上げていけたらいいね」という話しはしました。『ウルトラマンX』(2015年)がちょうど10周年のこのタイミングで、『オメガ』もスタートするので、何か一緒にできることがあったらいいですね。
僕からも円谷プロさんにアピールしていこうと思います(笑)。

■記憶を失っても根本はヒーロー

――改めて演じられるオオキダ ソラトの紹介をお願いします。

近藤:ソラトは、記憶を失って地球に落ちてきた宇宙人です。言葉もたどたどしいのですが、まるで子どものように色々なことに興味を持って地球人のことを知っていきます。前半は特に、人というよりもキャラクターってイメージに近いかもしれません。そんな彼ですが、地球人と触れ合い、知っていくことで、ふざけたり怒ったりと、人間だれしも持っている感情が芽生えていきます。

真っ白な存在から様々な色が混じっていくのがソラトなので、彼の成長過程を一緒に楽しんでもらえるのも、この作品の魅力のひとつだと思います。

――ソラトは記憶を失ってはいますが「誰かを守らないと」という正義感は序盤から見受けられます。

近藤:最初は奇妙な主人公だと映ると思うのですが「やっぱりヒーローなんだ」とわかる仕草や行動が所どころで見られるんです。序盤で女の子を助けている姿を見て「記憶は失っていても根本はヒーローなんだな」と感じました。ソラトの抜けている部分とヒーローらしいカッコいい面のギャップも楽しんでいただければと思います。

――撮影現場の雰囲気はいかがですか?

近藤:主人公を演じるということで引っ張っていく立場ではあるのですが、僕は「よっしゃ、気合入れていこうか!」というよりも「楽しい撮影現場になったら」ということを意識しています。
僕は「人を楽しませるには、まず自分が楽しまなきゃいけない」というポリシーで俳優をやっているんです。なので、現場が楽しくなることを意識しながら撮影に臨んでいます。

■ウルトラマンシリーズのなかでも特殊な主人公

――本作は地球人・ホシミ コウセイ(演・吉田晴登)とソラトのバディも見どころだと思います。コウセイについての紹介をお願いします。

近藤:ソラトのお世話係ですね(笑)。色々なことを教えてくれるコウセイの存在はソラトにとって大きいですが、コウセイもソラトとの出会いによって成長する部分があります。お互いに影響し合って相乗効果を生んでいるのが、ソラトとコウセイなのかなと思います。ソラトは人間になっていくという成長、コウセイは心の成長があるので、ぜひ見守っていてください。

――いよいよ放送がスタートする本作の序盤の見どころを教えてください。

近藤:ソラトは、ウルトラマンシリーズのなかでも、特殊な主人公だと思います。最初に見たとき、もしかしたら「不思議なキャラだな」と思う人もいるかもしれません。ただ、彼の成長とともに人間味あふれるキャラになっていくので、物語を見届けていただければと思います。


――アクションシーンなども楽しみです。

近藤:変身シーンはぜひ注目してください。みんなでこだわって考えた変身ポーズは動作が多く、カッコいいものに仕上がっています。あとは、オメガとソラトの動きがリンクしている点も見てほしいです。オメガに変身したときの動き方の要所、要所でソラトらしさが分かるようになっているんですよ。オメガならではの戦い方も見どころです。

――最後に作品を楽しみにしているファンへメッセージをお願いします。

近藤:『ウルトラマンオメガ』は、子どもから大人まで楽しめる作品になると思います。この作品を見てくれた子どもたちは、きっと立派な大人になれると僕は信じています。

そして大人の方々。本作には、なぜウルトラマンが戦うのか、そもそも怪獣とは、などのテーマやメッセージも込められています。そのドラマ部分を楽しみながらオメガ/ソラト、コウセイ、そしてヒロインのイチドウ アユム(演・工藤綾乃)の応援をよろしくお願いします。


(取材・文:M.TOKU 写真:高野広美)

 『ウルトラマンオメガ』は、テレビ東京系にて7月5日より毎週土曜9時放送。

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