黒柳徹子と七五三掛龍也(Travis Japan)が共演する舞台『ハロルドとモード』が、東京・EX THEATER ROPPONGIおよび大阪・森ノ宮ピロティホールにて9・10月に上演されることが決まった。

【写真】舞台『ハロルドとモード』森迫永依、前野朋哉、松尾貴史、和久井映見らも出演!

 本作は、1971年に米国で公開された映画『ハロルドとモード』を原作とし、2020年より黒柳徹子のライフワークとして舞台化されてきた作品。



 物語の軸は、“生”を全身で肯定する79歳の女性モードと、“死”に執着する19歳の少年ハロルドという真逆のふたり。孤独と皮肉に満ちた青年が、破天荒で自由奔放な女性と出会い、やがて心の奥に眠る希望を見つけていく。“命はやがて終わる。だからこそ、生きることはこんなにも愛おしい”。そんなメッセージを、ユーモアと詩情を交えて繊細に描き出すヒューマンドラマだ。

 6度目のモード役を務めるのは、もちろん黒柳徹子。1977年に来日公演で本作と出合って以来、40年以上にわたり出演を夢見てきた黒柳にとって、モードという役はまさに人生を体現する存在となった。黒柳は本作の思い出を「私が『ハロルドとモード』の舞台を最初に見たのは1977年。(中略)笑いと涙が交錯して、とても印象的で、その時から、いつか、私もモードの役を、と思っていました。私は、いまでも涙が止まらなかった若い頃をなつかしく思い出します」と振り返っている。

 そして、2025年版のハロルド役に決まったのはTravis Japanの七五三掛龍也。初演(2020)の生田斗真をはじめ、藤井流星(2021/WEST.)、佐藤勝利(2022/timelesz)、向井康二(2023/Snow Man)、松島聡(2024/timelesz)らが演じてきた“ハロルドの系譜”を継ぐ、新たな担い手として登場する。
七五三掛は「皆さんの心に残る作品になるよう、そして事務所の方々がバトンタッチしてくださったこの役を全力で演じます!」と意気込みを述べた。

 共演には、森迫永依、前野朋哉、松尾貴史、和久井映見といった実力派俳優が集結。それぞれが異なる“死生観”をにじませながら、物語に深みと余白をもたらす。

 演出は、2020年の初演から本作に携わるG2が担当。朗読劇としての台本からスタートした本作を、ピアノの生演奏や緻密な間合い、照明や美術にまで意匠を凝らして紡ぎあげる。

 物語は、狂言自殺を繰り返す19歳の青年ハロルドと、何事にも縛られず人生を楽しみ尽くす79歳の女性モードが出会うことから始まる。他人の葬式に参列するという風変わりな“趣味”を通じて距離を縮めるふたり。死にとらわれていたハロルドが、モードとの時間を通して少しずつ“生きること”の喜びを知っていく―。

 舞台「ハロルドとモード『HAROLD AND MAUDE』」は、東京・EX THEATER ROPPONGIにて9月30日~10月10日、大阪・森ノ宮ピロティホールにて10月15~19日上演。

※コメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

■上演台本・演出:G2 コメント

正直なところ最初は朗読劇に全く興味はありませんでした。ですが、徹子さんの「どうしても『ハロルドとモード』をやりたい」という熱意に共感し、6年前、台本も新たに執筆し「今までにない朗読劇を」のスローガンのもと上演しました。
そう! 6年前です。なんと! それから毎年上演、今年で6回目! これほどまでに再演を重ねてこれたのは、なんといっても徹子さんの熱意、そしてモード役を演じる徹子さんがとてつもなくキュート過ぎること。そしてモードがさりげなく説く、人生をいきるコツが、しっとりと心に染み渡ることかと思います。
 もう一つの理由は、毎年、徹子さん以外のキャストが全員新しくなること、今年も、30歳なのにきっと19歳に見えるであろう七五三掛くんのハロルド、初めてお会いすることになる和久井映見さん、森迫永依さん、前野朋哉さん、久々にご一緒する松尾貴史さんらが繰り広げてくれる生のセッションのおもしろさが、今年も作品の魅力をさらに引き出してくれるはず。
 キュートな装置、グラマラスな衣装、ハートフルな音楽、そして何よりも出演者の息の合ったやりとり、ちょっぴりブラックなジョークに笑っていただき、そして最後は……。
 人間や人生についてピュアに感じることができる舞台です。生きている素晴らしさを実感できる時間を、ぜひ体験しにいらっしゃってください!

■モード役:黒柳徹子 コメント

喜劇がお好きな皆さまへ

 皆さま、こんにちは。今年も朗読劇『ハロルドとモード』をやらせていただきます。
今年のハロルドはTravis Japan(トラヴィス ジャパン)の七五三掛龍也さんです。今年も魅力的な顔ぶれがご出演くださいます。ハロルドの母親は和久井映見さん。フィネガン神父は松尾貴史さん。
若い女性は森迫永依さん。ハーレイ医師は前野朋哉さん。とても楽しみです。

朗読劇は6年目を迎えました。装置がなく、動きもありませんが、皆さまは、たくさんのことを感じ取ってくださいます。その間、たくさんの感想をお聞かせいただきましたが、皆さまの想像豊かさに、毎年毎年感動しています。

 この作品は、おもしろい変わったお婆さんのモードと、青年ハロルドとのラブストーリーです。ハロルドはお金持ちの息子ではありますが、孤独で「人生、死んだほうがまし」と考えているような手のかかる青年です。でも、変わってるモードに対しては、心を許していきます。

 私が『ハロルドとモード』の舞台を最初に見たのは1977年。モードを演じたのは、フランスの名優、ジャン=ルイ・バローの奥さん、マドレーヌ・ルノーでした。その後、文学座の先輩でもあった長岡輝子さんの舞台も見ました。
笑いと涙が交錯して、とても印象的で、その時から、いつか、私もモードの役を、と思っていました。私は、いまでも涙が止まらなかった若い頃をなつかしく思い出します。

■ハロルド役:七五三掛龍也 コメント

「ハロルドとモード」への出演が決まり、とても嬉しいですし、それと同時に緊張もしています!
ハロルド役は、これまでたくさんの事務所の方々が演じられてきました。今回、僕にバトンタッチをしていただくことになり、身が引き締まる思いです! 決まったことをTravis Japanのメンバーに話したのですがとても喜んでくれました。
黒柳徹子さんは、芸能界の大先輩であり、小さい頃から拝見していた存在なので、このような形でご一緒させていただけてとても嬉しく思います。
徹子さんが長年、大切に演じてこられたモードとの関係を築いていけるように努力を重ねたいです。
ハロルド役を演じるのは、自分にとって大きな挑戦だと感じています。ハロルドは愛に飢え、どこか子供らしい純粋さを持っている青年です。
その不器用さと繊細さを大切にして、彼がモードと出会って少しづつ変わっていく心の動きを丁寧に表現したいなと思っています。
ハロルドが、少しづつ心を開き、愛を知っていく過程をみなさんに見守って頂けたら嬉しいです! 皆さんの心に残る作品になるよう、そして事務所の方々がバトンタッチしてくださったこの役を全力で演じます! ぜひ、足を運んでいただけたら嬉しいです! よろしくお願いします!

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