妻夫木聡が主演を務め、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太が共演する映画『宝島』より、最新映像となる本予告が解禁された。沖縄で起きたコザ暴動の様子が大迫力で映し出される。



【動画】グスク(妻夫木聡)の叫び、コザ暴動を臨場感たっぷりに映し出す『宝島』本予告

 歴史の陰に埋もれたアメリカ統治下の沖縄の真実を描き切った、真藤順丈の直木賞受賞作を実写化した本作。大友啓史監督が二度の撮影延期の危機を乗り越えながら、191分に及ぶ作品を完成させた。

 ある夜、一人の英雄が消えた。沖縄がまだアメリカ統治下だった頃。激動の時代に立ち向かい、熱く生き抜いた若者たちの友情と葛藤を描く。英雄はなぜ消えたのか?幼なじみ3人が20年後にたどり着いた真実とは―。

 本予告映像の冒頭には、1952年、沖縄がアメリカだった時代に、米軍基地から奪った物資を住民らに分け与える“戦果アギヤー”と呼ばれた若者たちの勇ましい姿が映し出される。

 いつか「でっかい戦果」を上げることを夢見るリーダーのオン(永山)は、彼らにとっての“誇り”だった。そのコザの英雄オンが失踪して20年―。かつてオンとともに自由を追い求めた幼なじみの3人、主人公のグスク(妻夫木)は刑事に、ヤマコ(広瀬)は教師に、レイ(窪田)はヤクザとなり、それぞれの道を歩み出す。激動の時代、過酷な運命に立ち向かう彼らの正義と覚悟が交錯した先には、レイに銃口を向けられるグスクの姿が…。

 さらに映像のラストには、大迫力のコザ暴動のシーンが映し出される。
見る者をその渦中へ引き込むほどの圧倒的な臨場感と緊迫感が漂うなか、「なんくるないで済むかぁ! なんくるならんどぉ!!」と振り絞るグスクの魂の叫びが胸に迫る。

 完成した映画を観た妻夫木は「圧倒されて、立ち上がれなかった。鼓動みたいなものが、ドクンドクンと動き出すのが聞こえた気がした。俺たちはここにいるんだ、生きてるんだという魂の叫び。人の生きる力をまじまじと感じさせられた」と語り、大友監督は「世界には、声にならない声が溢れている。その声を届けたい、心の奥底にある叫びと想いを表現したいと思った」と本作に込めた思いを語った。

 その思いを直接会って届けるべく、妻夫木と大友監督は今回宣伝の中で全国キャラバンを敢行。物語の舞台である沖縄を皮切りに全国を飛び回りながら、2人が訪れたエリアは先週までで10都市に達した。

 妻夫木は各地で観客からの感動の声、熱い感想を直接受け取りながら、「映画に共感・共鳴してくれて皆さんが家族になっていく感覚。映画はすでに完成しているけれど、皆さんに観ていただくことで何かが変わって、今もなお映画が成長している気がする。今一度、人の力を、映画の力を信じたいと思った」と熱いまなざしで語る。全国キャラバンは映画公開に向けて、今後も続いていく。


 映画『宝島』は、9月19日より全国公開。

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