現在公開中のディズニー&ピクサー最新作『星つなぎのエリオ』は、『私ときどきレッサーパンダ』を手掛けたドミー・シーらが監督を務めている。そんなシーは、スタジオジブリの大ヒット映画『千と千尋の神隠し』や尾田栄一郎の人気漫画『ONE PIECE』、細田守監督の『時をかける少女』など日本のアニメーション作品が大好きだそう。
【写真】よく見てみると? 『セーラームーン』を参考に描かれていた主人公エリオ
本作の監督を務めたシーは『インサイド・ヘッド』のストーリー・アーティストを担当し、その後も『トイ・ストーリー4』や『インクレディブル・ファミリー』などに携わり、『私ときどきレッサーパンダ』で長編映画監督としてのデビューを果たしている。
ドミーと共に『星つなぎのエリオ』の監督を務めたマデリン・シャラフィアンはピクサー・アニメーション・スタジオでのキャリアをインターンとしてスタートし、『リメンバー・ミー』や『2分の1の魔法』などの製作を担当。日本のテレビアニメ『ダンジョン飯』が大好きなアニメオタクだ。
そんなピクサーの新進気鋭の2人の監督は子どもの頃から日本のアニメーションや漫画が好きで、2人とも武内直子の『美少女戦士セーラームーン』シリーズが大好きだったそう。中学二年生の主人公月野うさぎが仲間のセーラー戦士たちと共に世界の平和を守るために戦う姿を描く『美少女戦士セーラームーン』シリーズは、今もなお映画やアニメーションなどが人気を博している。
特に監督たちはセーラー戦士たちのきらきらと輝く大きな瞳がお気に入りだったそうで、セーラー戦士たちのかわいい瞳をエリオの目を描く上で参考にしたそう。シャラフィアンは「『美少女戦士セーラームーン』の中で目の表現がいろいろな輝きで描かれているのが好きでした。この映画でもエリオが星や宇宙を見る時にどう感じているのかを描く上で、『美少女戦士セーラームーン』のロマンチックさを感じさせるような目の表現を参考にしました」と告白。
またシーは「私は多くの女性アーティストや女性監督から影響を受けてきました。私が好きな『美少女戦士セーラームーン』や『犬夜叉』を生み出した女性漫画家のことは特に尊敬しています。そして私自身が次の世代の女性アーティストに影響を与えることができるなら本当に光栄です」と、自身が受けた影響と思いを明かした。
主人公のエリオは「ここじゃないどこかに行けたらなにか変われるはず」と信じ、宇宙に憧れるようになる。劇中でエリオが宇宙を見上げるときや憧れの星々の世界にたどり着いた時に見せる表情には、きらきらと輝く目が描かれ、かわいさにあふれている。日本愛に満ちた監督たちが生んだかわいい表情を見せるキャラクターたちと、ピクサー史上最も優しい感動に包まれる物語は必見だ。
アニメーション映画『星つなぎのエリオ』は、公開中。