King & Princeによるミッキーマウスの新オフィシャルテーマソング「What We Got ~奇跡はきみと~」のミュージックビデオ制作の裏側に密着したスペシャル番組『King & Prince: What We Got ~奇跡はきみと~』がディズニープラスで独占配信中。本番組は、ミッキー&フレンズとKing & Princeの夢のコラボレーションの軌跡を収めたスペシャル番組だ。

ミュージックビデオ制作の裏側に密着した様子のほか、「What We Got ~奇跡はきみと~」のフルバージョンMV(6日にリリースされた初回盤Aにも収録)も収められ、King & Princeの“ミッキーのベストフレンド”としての活動をたっぷりと楽しめる内容になっている。今回クランクイン!がKing & Princeに本コラボレーションについてインタビューを行ったところ、最初に話を聞いた時は「まさか」と半信半疑だったことが明らかに。しかしプロジェクトが進むと、人生でさまざまな選択を迫られる中で「この道を選んできて良かった」と思えた瞬間があったという。

【写真】チップ&デールを持ってニッコリ King & Princeの撮り下ろしショット(3枚)

■「逆に即答できなかった」コラボ依頼に驚き

――今回のコラボレーションのお話はどんな風に伝えられたのですか?

永瀬廉(以下、永瀬):2人一緒にいて、マネージャーさんとの打ち合わせのような場で伝えていただきました。うそだと思ってたから、逆に即答できなかったよね?

高橋海人(以下、高橋):一回考える時間があったね(笑)。

永瀬:そうそう。その段階では詳しい内容は聞いていなかったのですが、「やります。やらせてください」とお返事しました。

高橋:世界中にたくさんのアーティストがいる中で、自分たちが選んでもらえたっていう実感は後からじわじわと湧いてきて、次第に本当にうれしいなっていう気持ちに変わっていきました。

――本楽曲ではおふたりがアイデア出しの段階から参加し、自ら日本語訳詞を担当されています。制作に携わることは、最初のオファーの段階で決まっていたのでしょうか?

高橋:一番最初は「ミッキーマウスをテーマにしたディズニーソングを歌う」ということだけでした。そこから少し時間が経って、King & Princeが作詞・作曲もやってきたことを知っていただいて、「日本語訳詞も参加しませんか?」とお声がけいただきました。


永瀬:われわれでよければ…って(笑)。最初にベースとなった「What We Got(Mickey‘s Birthday Song)」の歌詞を日本語に直訳したものをいただいて、どこまで日本語に訳すかを決めていきました。「What We Got」っていう英語の部分は残したいねみたいなことを話し合って。

高橋:はじめは、King & Princeが持っている力とミッキーがみんなに与える力がどうやって結び合っていくかみたいなことを話し合ったよね。自分たちも「シンデレラガール」っていう曲でデビューして、これまで人を幸せにする力や魔法っていう言葉が身近にあった活動をしてきたので、そんな共存するパワーワードは残しつつ、廉と僕の伝えたいことをすり合わせて歌詞にのせる、みたいな感じで。

永瀬:“シンデレラ”ってデビュー曲から今回のコラボレーションの匂わせみたいなのしてたんだ…。

――(笑)。おふたりが「伝えたいこと」というのは具体的に?

永瀬:ミッキーってワールドワイドで人々に夢や希望を与え、明るい気持ちにさせるイメージがあったので、せっかくミッキーとコラボできるなら普通だったら現実的じゃない言葉を入れてみようと思っていました。〈世界の端まで照らすSong〉や〈夢〉〈希望〉っていう言葉もミッキーと一緒なら届くよねっていう気がして。割と規模が大きいファンタジックな言葉を入れたかったので、今回散りばめてみました。

高橋:自分はミッキーとベストフレンドという関係性になれたので、「友だちとは?」を掘り下げたいなと思いました。〈奇跡〉っていう言葉がたくさん出てくるのですが、僕は奇跡って「たまたま起きること」ではなく、友だちと一緒にいる一瞬一瞬の積み重ねで起きるものだと思っていて。
一瞬一瞬を大事なものとして扱えられたら良いなという歌詞にしました。

――楽曲を聞いていると日常の何気ない作業でも幸せな気分になるんです。どうやってハッピーを表現しているんですか?

■「What We Got ~奇跡はきみと~」へのこだわり

永瀬:跳ねるようなリズムで歌わせていただきました。ハッピーな楽曲って聞いてくださる方もリズムを感じるような気持ちになると思うんです。体を動かすと自然と楽しくなったり良い気持ちになったりすると思うので、そう感じていただけるように表現するのが大事なのかなと思います。

高橋:歌詞を書く時から、インパクトのある語感の言葉を散りばめてリズム感が出るように譜割りもちょっと調整させてもらったんです。それが効いていたと思うと、めっちゃうれしいです。でもやっぱり自然と出た部分もあると思うんです。ミッキーと作品を作れることにとてもワクワクしていて、その気持ちが脳裏にあったから、自然とハッピーなムードが作り出せたんだと思います。ただ歌うのではなくて、何かを想像しながら歌うと楽曲の幅が広がるんですよね。この曲においてはそれがとても自然に出ていたんじゃないかなと思います。

間奏とか楽曲の所々に、ディズニーの持つハッピーな音色をめちゃくちゃ詰め込んでいて。
「ディズニーっぽい」「ディズニーっぽくない」って選別して、リスペクトを込めながらどんどん足していったんです。

永瀬:「この音でかすぎるからいらないかもね」とかいっていろいろ調整したよね。

高橋:「これ強めたい」とかね。バネがびよ~んってなる音とかディズニーっぽい想像力が広がる音を足していきました。

――MVを初めて見た際はどう思われましたか?

高橋:何回も「ヤバいヤバい」って言っていました(笑)。

永瀬:ブチ上がったというか…。撮影から完成まで時間が空いたので、その分ハードルも上がっていたのですが、それをサクッと飛び越えるくらい自分でも良い出来だと思いましたし、うれしかったです。みんなかわいかったですね。ベストフレンドたちと一緒にMVを撮りましたが、われわれKing & Princeも負けてないなって。お互いがお互いの良いところを引き出したMVだなって思いました。

高橋:僕、まだ自分の顔をちゃんと見れていないです。MV全体とかミッキーの表情とか別のところに集中しちゃって(笑)。
でもこのMVは何回も見ても楽しいMVだろうなって思ったし、ミッキーだけじゃなくミッキーの友だちとも一緒の世界で踊れて、自分たちが小さい頃から会いたいと思っていたみんなに会えたっていう感動をすごく感じます。

――ドームツアー「King & Prince LIVE TOUR 24-25 ~Re:ERA~ in DOME」の東京ドーム公演ではステージでミッキーと共演もしましたね。

永瀬:結構前からミッキーに来てほしいなって話し合いをして、最終的には遊びに来てくれました。僕たちもうれしいんですけど、ファンの人たちもめっちゃうれしいだろうなって。そうしたら案の定、嫉妬しちゃうくらいのすごい歓声をミッキーが浴びていて。改めてミッキーのすごさを感じましたね。一緒にステージに立って歌って踊れたのもうれしかったし、リハーサルをできたことすらうれしかったです。

高橋:人生の中で選択をする瞬間が結構今まであったんですけど、「この道を選んで良かった」と改めて思える瞬間でした。だってミッキーと一緒にドームのステージに立って1曲披露できる人生だなんて思わないじゃないですか。頑張ってきた自分たちも、応援してきてくれたファンの方たちも含めてすべてを誇りに思える時間でした。

――スペシャル番組『King & Prince: What We Got ~奇跡はきみと~』では2人体制になったことへの思いも語られています。新体制になってから発見したお互いの新たな一面はありますか?

■King & Princeの「唯一無二さは奇跡」

永瀬:海人は好奇心が旺盛なタイプだったので、2人になったからこそ海人のやりたいことがすごく見えるようになったというか。
5人よりも2人の方が意見が見えやすくなるじゃないですか。「こういう世界観が好きだったんだ」みたいなこともいっぱい知ることができましたね。アルバム『Re:ERA』のようなキャラクターのかわいらしさと、興味を引かれるような世界観を生み出す想像力を持っているところはすごく頼りになります。

高橋:2人体制になってから、日常でもステージ上でも廉の表情をより見るようになりました。冷静な人間だなっていう印象は変わらないのですが、その中でも小さな喜びや緊張が日々見えるようになって、面白い人間だなというか、一緒にいてどんどん発見が増えていくような気がします。

――お互いの存在に救われることはありますか?

永瀬:海人と一緒だから、ダンスが難しい楽曲や、「moooove!!」みたいなラップがある楽曲に挑戦できていると思います。その楽しさを知れたのは、海人のおかげ。救われたとは違うかもしれないのですが、世界を広げてくれました。

高橋:僕は楽しいことをたくさん思いつくのですが、決断する時に意外と優柔不断なんです。「すごくいいなと思うけどみんなはどうだろう?」みたいな不安もあって。そういう時の廉の決断力がすごいんですよ。社長がはんこを押すみたいな早さで。
廉に刺さった/刺さらなかったで制作していくのは楽しいなと思っています。

――今回の楽曲には「~奇跡はきみと~」という副題がついていますが、奇跡を感じた瞬間は?

高橋:廉と自分って本当に性格が違っていて、好きなものや趣味も全然違ったりするんですよ。だからグループとして持てる幅が広いんです。人数が多いと、ある程度ふるいにかけられて残った部分で活動していくと思うんですけど、2人だからお互いの好きなものを全部取り込めるぐらいの余裕があるんですよね。数あるボーイズグループの中で、ハッピーな曲やラブソング、ダークな曲など、いろいろなコンセプトを幅広くできるのは自分たちだけだって思っています。こういった部分で自信がついてきたから、すごくいいムードでいられるんじゃないかなって。

永瀬:「HEART」(王道ラブソング)から「I Know」(ダンスミュージック)まで、いろんな表現ができる唯一無二さは奇跡だと思いますね。

――そんな楽曲の中からベストフレンドのミッキーに捧げるとしたら?

高橋:なんだろう! 「HEART」はミニーちゃんと一緒に聞いてほしいなと思います。「話をしようよ」とかもね。

永瀬:僕は低音サウンドの「Magic Touch」ですかね。こういう楽曲をミッキーがパフォーマンスするとどうなるのか気になります。

――ありがとうございます。ところで「What We Got ~奇跡はきみと~」は2028年のミッキーマウスのスクリーンデビュー100周年に向けたキックオフとして制作されました。それにちなんで、King & Prince100周年の時も愛されるグループであるために今頑張りたいことを最後に教えてください。

永瀬:生きてるかな~(笑)。やっぱり人間ドックですかね。A判定をいただいて長生きしたいです。

高橋:(笑)。僕は愛される存在でい続けたいです。すごく広い世界に訴えかけるというよりかは、目の前にいるあなたに深く愛してもらえるようにっていう思いをKing & Princeはずっと持っていて。人から人へ「こんなエールをもらったよ」っていうのがどんどん受け継がれていくと長く愛してもらえるのかなって思います。だから今応援してくれるみんなにとことん愛とパワーを送り続けたいと思います。

※高橋海人の「高」は「はしご高」が正式表記

(取材・文:阿部桜子 写真:小川遼)

 スペシャル番組『King & Prince: What We Got ~奇跡はきみと~』は「ディズニープラス」で独占配信中。King & Princeの17thシングル「What We Got ~奇跡はきみと~ / I Know」は発売中。

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