江戸川乱歩の作品を原案に設定を現代に変え、オリジナル解釈を加えた3作品からなる、没後60周年記念作品『RAMPO WORLD』より、「3つのグノシエンヌ」の本ポスター、本予告、場面カット8枚が解禁された。
【動画】松田凌・安野澄・岩男海史が織りなすイビツな愛の物語が誕生! 「3つのグノシエンヌ」本予告
本格推理小説や怪奇・幻想小説の祖として後世に名を残した作家・江戸川乱歩。
今年没後60年を迎える江戸川乱歩の3作品「3つのグノシエンヌ」「蟲」「白昼夢」を、『RAMPO WORLD』と題して長編映画化。晩秋の夜に、妖しくも美しい乱歩の世界へと誘う―。
江戸川乱歩が1925年に発表した短編小説「一人二役」。同作は一人の男が妻の気を惹くために別人になりすまし妻の反応を楽しむという奇妙な物語。この「一人二役」を原案に新たな作品としてよみがえったのが「3つのグノシエンヌ」だ。
小劇場の売れない役者・哲郎と、教師として働く妻・晴との仲は冷え切っていた。愛人の茉莉との逢瀬も、哲郎の欲望を満たすことは無かった。刺激に飢えた哲郎は、新たな舞台の脚本を進める中で、後輩役者の悠介にある話を持ち掛ける。それは、舞台の主役に抜擢することと引き換えに、悠介が架空の人物に成りすまし、晴を口説き落とすというものだった。哲郎はその様子を脚本のネタにしようとしていた。最初は気が進まなかった悠介だったが、晴と触れ合うにつれて芝居と現実の狭間で心が揺れ動いていく。
本予告では、暇を持て余し「退屈なんだよ。俺は売れない役者にも、女遊びにも、もう飽きたの」と語る、主人公である小劇場の売れない役者・西哲郎(松田凌)が、後輩役者の悠介(岩男海史)と釣り堀で話すシーンから始まる。
哲郎は悠介に、「中川純平」という架空の人物に成りすまして、自分の妻・晴(安野澄)を「純平」として口説き落とし、“寝取らせる”という“奇妙な遊び”を持ちかける。最初は渋っていた悠介だが、哲郎が脚本を書く舞台の主役に抜てきするという口約束で、「純平」に扮することを承諾し、哲郎の指示通り、手話教室を通じて晴に近づく。
晴の好みのキャラクターを演じることで距離が縮まっていき、当初はその様子を楽しんでいた哲郎も、事が進むにつれて一変し、悠介演じる「純平」に嫉妬するようになる。そしてついには、ベッドの上での「純平」を哲郎自身が演じることにして、“妻を他人として抱く”という行為に及ぶ。
異常な状況が続く中、次第に晴と「純平」の関係が自分の思惑と違う方向に進み始めたことに狼狽した哲郎は、愛人の茉莉(前迫莉亜)の前で「違う。こんな結末じゃ全然おもしろくない!」と絶叫し、ある行動に。嫉妬と狂気の果てにあるイビツな愛は、どんな結末を迎えるのか…?
本ポスターは「妻が愛したのは――俺ではない俺だった」と意味深で二役を匂わせるようなキャッチコピーが目を引き、目隠しをした晴を真ん中に右に晴の夫・哲郎、左に純平に扮することになる悠介の3人が並び、それぞれ怪しい雰囲気を醸し出すポスタービジュアルとなっている。
さらに、9月4日に公開を記念して3作品のメインキャストが登壇する完成披露舞台あいさつを実施。公開に先駆け「3つのグノシエンヌ」が先行上映される。
江戸川乱歩没後60周年記念作品『RAMPO WORLD』「3つのグノシエンヌ」は10月3日、「蟲」は10月17日、「白昼夢」は10月31日より3作連続で順次公開。