櫻坂46が24日、「5th TOUR 2025 “Addiction”」のツアーファイナルとなる京セラドーム大阪公演を開催した。本編の2時間40分は“ほぼMCなし”で駆け抜ける挑戦的な構成で、Buddies(櫻坂46ファン)を魅了した。



【写真】“ほぼMCなし”の圧倒的パフォーマンスを見せた櫻坂46

 本ツアーは、4月から5月にかけて愛知・福岡・広島のアリーナで6公演を行い、7月24日から26日には東京ドーム3公演、さらに8月23日・24日には京セラドーム大阪2公演を実施。大阪公演では2日間で計8万人、全11公演を通じて、26万人を動員した。

 会場に「Overture」が鳴り響くと、ダンサブルなBGMに乗せて藤吉夏鈴率いるチームと山崎天率いるチームがステージに姿を現す。山崎が「Buddies、準備はいいか! 京セラ行くぞ!」と叫ぶと、ダブルセンターの藤吉&山崎が先導する「Addiction」で幕開け。続く「半信半疑」「Start over!」と序盤から圧倒的な熱量で畳み掛け、会場の空気を一気に引き上げた。

 キャプテンの松田里奈が「櫻坂46の最高地点を目に焼き付けてください!」と話した短いMCを挟んだ後は、ラストまでノンストップのステージへ。重厚なサウンドの「嵐の前、世界の終わり」、的野美青がダークな表情を見せた三期生楽曲「Nightmare症候群」と続き、「マンホールの蓋の上」ではクラップで会場が一体に。「流れ弾」ではアクションスタントマンを交えた迫力の演出が加わり、「ノンアルコール」では「Make or Break」表題曲メンバーがしっとりと歌声を届けた。

 山下瞳月センターの「自業自得」からは、三期生のクールなダンストラック、二期生の切れ味鋭いダンスを展開。ユニット曲「真夏の大統領」では村井優を筆頭に、大園玲、守屋麗奈、向井純葉、村山美羽がキュートに躍動し、会場を沸かせた。

 松田がセンターを務める二期生曲「紋白蝶が確か飛んでた」からは、これまでのパンツスタイルからスカートスタイルへと衣装をチェンジ。続く「ドローン旋回中」では二期生がフロートで客席を巡り、笑顔を振りまいて観客との距離を縮めた。


 三期生パートでは、小田倉麗奈が初のセンターを務めた「恋愛無双」で会場を沸かせると、「夏の近道」ではメンバーがフロートに乗り込み、爽やかな笑顔で盛り上げた。

 そしてここで、4月に新加入した四期生がステージに登場。先月の東京ドーム公演からツアーに合流した彼女たちは、初の四期生楽曲「死んだふり」をフレッシュかつエネルギッシュに披露し、初々しさと勢いを示した。

 「偶然の答え」「TOKYO SNOW」「Nothing Special」と、しっとりとした楽曲が続いた後、続く「I want tomorrow to come」では途中から四期生も合流。先輩メンバーと肩を並べてパフォーマンスする特別バージョンとなった。四期生にとっては初イベント「First Showcase」でも披露した楽曲であり、その練習の成果を大舞台で示した。

 石森璃花がセンターを務めたBACKS曲「港区パセリ」では、12thシングルのBACKSメンバーが力強いパフォーマンスを展開。続く「UDAGAWA GENERATION」では、楽曲のモチーフにあわせて本物のサーカス団が登場し、アクロバットな演出で観客を驚かせた。その間にメンバーは衣装チェンジを行い、登場後はMVで話題を呼んだ“れなぁ砲”を再現するなど、ポップで遊び心あふれる世界観を全力で表現した。

■本編はノンストップの2時間40分

 ここからはいよいよクライマックスへ突入。山崎が「Buddies、ここからはもっと声出して、盛り上がっていくぞ!」と力強くあおった「何歳の頃に戻りたいのか?」、山下が「京セラドーム、まとめてかかってこい!」と叫んだ「もう一曲 欲しいのかい?」では、会場は熱狂の渦に。ボルテージは最高潮に達した。
その勢いを受けて披露されたのは「承認欲求」で、怒とうの熱気をそのままに、本編ラストへとなだれ込む。最新の12thシングル表題曲「Make or Break」では、センターの的野がラストに「Make or Break」と決めゼリフを放ち、歓声に包まれながら“ほぼMCなし”約2時間40分の本編は終幕した。

 アンコールの声援に応えて再び登場したメンバーはフロートに乗り込み、「Buddies」を歌いながら観客の元へ。ここで本日2度目となるMCが行われ、四期生の勝又春、三期生の的野、二期生の田村保乃がツアーを振り返った。

 ラストを飾ったのは「櫻坂の詩」。キャプテンの松田は曲の中で、「改名してからは、前が見えづらいこともあったし、櫻坂の色ってどんな色だろうって、たくさん模索してきました。でも諦めずに、櫻坂に全力で向き合ってきたから、こうして今の櫻坂46があります」と胸の内を明かす。「でも“坂道グループ”っていう言葉は知っている人でも、そこから“櫻坂46”っていう名前が出ることは、そう多くはないんじゃないかなって思うことがあります。でもこんなに熱くて最高のグループをたくさんの人に知ってほしいです。日本で知らない人がいないくらい、大きなグループになりたいです」と力強く宣言した。

 そして松田は「一緒にまだ見たことのない景色を見に行きましょう」と呼びかけた後、「Buddiesのみんな、準備はいい?」と投げかける。この言葉にファンは大きな声援で応え、アンコールを含めて約3時間10分のライブは締めくくられた。


 「櫻坂の詩」の温かな空気が充満する中でライブは終了したが、会場のモニターに突如映像が映し出される。10月29日に13thシングルがリリースされること、さらに「5th YEAR ANNIVERSARY LIVE」が2026年4月に開催されることが発表され、再び歓声が京セラドームに響き渡った。熱気と驚きの余韻を残しながら、ツアーファイナルの幕は閉じた。

■セットリスト(8月24日公演)
1.Addiction
2.半信半疑
3.Start over!
4.嵐の前、世界の終わり
5.Nightmare症候群
6.マンホールの蓋の上
7.流れ弾
8.ノンアルコール
9.自業自得
10.真夏の大統領
11.紋白蝶が確か飛んでた
12.ドローン旋回中
13.恋愛無双
14.夏の近道
15.死んだふり
16.偶然の答え
17.TOKYO SNOW
18.Nothing Special
19.I want tomorrow to come
20.港区パセリ
21.UDAGAWA GENERATION
22.何歳の頃に戻りたいのか?
23.もう一曲 欲しいのかい?
24.承認欲求
25.Make or Break

EN1.Buddies
EN2.櫻坂の詩

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