三谷幸喜が脚本を務める10月1日スタートのドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』(フジテレビ系/毎週水曜22時)より、小林薫、市原隼人、戸塚純貴、アンミカ、秋元才加、佐藤大空の出演が発表された。さらに、あす9月10日夜に予告編が地上波初解禁されることが明らかとなった。
【写真】アンミカ「53歳で初の連ドラレギュラー出演させていただき、心から感謝しています」 追加キャスト役ビジュアル
三谷幸喜が25年ぶりにゴールデン・プライム帯の民放連続ドラマの脚本を手がける本作は、1984年の渋谷を舞台にした青春群像劇で、三谷の半自伝的要素を含んだ完全オリジナルストーリー。
三谷脚本作品には初参加となる小林が演じるのは、渋谷のジャズ喫茶「テンペスト」のマスター・風呂須太郎(ふろす・たろう)。「テンペスト」は薄暗く落ち着いた大人のジャズ喫茶。棚にはレコードが並び、ジャズとコーヒーを目当てに客が訪れる。主人公の演出家・久部三成(菅田)も来訪するが、ついつい演劇論を熱く語ってしまい…。小林のフジ連ドラ出演には『風間公親‐教場0‐』(2023年、フジテレビ系)以来、2年半ぶりとなる。
市原が演じるのは、とある劇場の用心棒・トニー安藤。こわもてで寡黙。物語にどう関わってくるのか?フジ連ドラには『風間公親‐教場0‐』第1話(2023年)にゲスト出演して以来2年半ぶりの出演となる市原。レギュラー出演は『カラマーゾフの兄弟』(2013年)以来実に12年ぶり。三谷脚本作品にはスペシャルドラマ『死との約束』(2021年、フジテレビ系)、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(2022年、NHK)に出演しており、主演の菅田将暉とは市原主演の連ドラ『ランナウェイ~愛する君のために』(2011年、TBS系)で共演している。
戸塚純貴は、大瀬六郎(おおせ・ろくろう)という交番勤務の純情警官を演じ、渋谷の風紀を見守る。
そして、秋元才加は、子持ちのダンサー・毛脛モネ(けずね・もね)役を演じる。秋元は舞台『国民の映画』(2014年 ※再演)、舞台『日本の歴史』(2018年、2021年)、映画『ギャラクシー街道』(2015年)、スペシャルドラマ『黒井戸殺し』(2018年、フジテレビ系)、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(2022年、NHK)、舞台『ショウ・マスト・ゴー・オン』(2022年)など、数々の三谷脚本作品に参加している常連キャストである秋元。本作ではシングルマザーのダンサー役に挑む。彼女の一人息子・朝雄(あさおを演じるのは、『PICU 小児集中治療室』(2022年、フジテレビ系)で主人公の幼少期を演じたほか、『ライオンの隠れ家』(2024年、TBS系)ではメインキャストの“ライオン”と名乗る男の子役に抜てきされた、人気子役・佐藤大空。
また、あす10日の夜に15秒の予告動画が、地上波初解禁される。
主人公の久部(菅田)がとある場所でゆっくりと紫煙を燻(くゆ)らすわずか15秒の動画だが、作品のテーマ、キャラクター像、世界観がぎゅっと凝縮されている。なお、1984年当時のヒットソングがバックミュージックで流れる。この日を皮切りに、楽曲違いの予告編が複数パターン放映予定だ。
ドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』は、フジテレビ系にて10月1日より毎週水曜22時放送(初回は30分拡大)。
小林薫、市原隼人、戸塚純貴、アンミカ、秋元才加、佐藤大空、プロデュース・金城綾香のコメント全文は以下の通り。
<コメント全文>
■小林薫
「1980年代の演劇界のシーンに、何やら訳知りな謎めいた役での出演でした。たくさんの“多種多才”な出演者に混じって、楽しく参加することが出来ました。年齢を重ねる中で、才能ある人たちに囲まれて、ボクも少しはアップデートできたのかなと感じた時間でもありました。作品にはホントに感謝しています」
■市原隼人
「この度、敬愛する三谷幸喜さんの世界に参加させていただけた事を心より嬉(うれ)しく思っています。自分自身も人生を預けている役者、芝居、演劇の世界が描かれている物語に埋没できる喜びは計り知れませんでした。登場人物の役者が必死に泥臭く生きながら見る儚い夢に心を奪われ、とにかく作品に夢中になりました。私たちは一つ一つの作品に命を懸けています。そんな想(おも)いが時に面白く笑えたり、時に美しかったり、時に泣けるほど切ない姿をお楽しみください。出演者の皆様は底がないほどに温かな人間愛があり、個性豊かな人間が集まる現場に向かうのが楽しみで仕方ありませんでした。菅田将暉や神木隆之介とそれぞれ15年や20年ぶりの再会は、親心のような思いで微笑(ほほえ)ましかったです。この真っ直ぐな2人の為に何かできるなら、何かを失うことも苦じゃない。
■戸塚純貴
「80年代の渋谷とシェイクスピア。水と油のような作品ですが三谷さんの手に掛かるとシェイクスピアの悲喜劇がネオンの下で踊り出します。この激動の時代を生き抜く愛すべき人たちとこの渋谷の風紀は警察官として私が命に変えてでも守り抜きます。この街のお巡りさんとして最後まで絶対に職務を全う致します。観(み)てくださる皆様と共に、笑って泣いて驚いて、一喜一憂できたら幸いであります!」
■アンミカ
「53歳で初の連ドラレギュラー出演を、憧れの三谷幸喜さんの脚本で、尊敬する役者の皆様と共演させていただき、人生観が変わるようなこの経験に心から感謝しています。菅田将暉さんをはじめ先輩方や監督、スタッフの皆様から、本当にたくさんのことを学ばせて頂きました。昭和好景気の時代背景のエネルギーが相まって、現場は楽しさとエネルギーがぶつかり合い、心地よい緊張感に満ち満ちていました!今も“もしがくロス”です(笑)。そんな中、1984年当時のワクワクを思い出しながら、皆の姉御的存在のダンサー・パトラ鈴木を演じさせていただきました。人間のどんな凹凸や個性も愛せるようになり、人って皆それぞれに一生懸命生きていて、そしてお茶目な存在なのだと思える、誰かの苦悩や誰かの笑顔に、心に力がもらえる群像劇です! 昭和の街並みを再現した美術セット・ファッションなども必見です。ぜひ、ぜひ、ぜひ、ご覧下さい!」
■秋元才加
「この度、シングルで子供を育てるダンサー、毛脛モネを演じます、秋元才加です。キャストもセットもスタッフさんもスケールが大きすぎる現場で、日々緊張と喜びの連続でした。一致団結してシーンを作っていこうという熱量とチームワーク、忘れられません。劇場の作り込みも素晴らしく、AKB48で活動していた私にとって、WS劇場の存在が心を落ち着かせ、励ましてくれる場所でもありました。
■佐藤大空
「役が決まってうれしかったです! 僕は昭和を知らないので、ズボンに洋服を入れるのが面白かったし、昔の遊び道具で遊べたのが楽しかったです! 昭和にタイムスリップしたみたいでした!」
■プロデュース・金城綾香(フジテレビ第1スタジオ)
「三谷さんと相談しながら、登場人物をひとりひとりキャスティングするお仕事は、本当に楽しかったです。小林薫さんは寡黙なだけでなく、チャーミングさと厳しさを併せ持つ魅力的なマスター・風呂須に仕上げてくださいました。市原さんはトニーを、身体中の血液が沸騰しそうなほどの危うさを持ちながらも、どうも憎めない愛らしさを持った役にしてくださいましたし、戸塚さんは昭和な雰囲気漂う、もみあげをしっかり生やしたキュートなお巡りさん・大瀬を、アンミカさんはご本人の周りの方への愛情がそのまま役柄にも反映されたような情に厚い肝っ玉姉さんのパトラをしっかり演じてくださいました。秋元さんは母親の強さと弱さを併せ持つモネを繊細に、そして、大空君はそんな母親と肩を寄せ合いながら生きている朝雄を素晴らしい演技力で演じていただきました。ぜひキャラクタービジュアルと共に、物語を想像しながらオンエアの日をお待ちいただきたいです」