2008年から毎年開催されている、コント日本一を決めるお笑い賞レース『キングオブコント』。今夜、新たなチャンピオンが誕生する。

決勝に進んだのは、トム・ブラウン、ベルナルド、元祖いちごちゃん、レインボー、青色1号、しずる、ファイヤーサンダー、ロングコートダディ、うるとらブギーズ、や団の10組。今回はそんな実力者たちのうち、“○○1位”な3組を紹介したい。

【写真】今夜決勝! 『キングオブコント2025』ファイナリストを写真でチェック

■『キングオブコント』決勝進出回数1位:青春コントから進化し続ける2人

 数千組のコント師たちがしのぎを削り、やっとの思いでたどり着く決勝の場。芸人人生のうち一度立てるかどうかと言ってもいいこの大舞台に歴代挑戦者たちの中で最も多く立ってきたのが、今回決勝に進出したしずるの2人だ。

 しずるといえば、『爆笑レッドカーペット』(フジテレビ系)などで学生服を着て甘酸っぱい青春感たっぷりなコントを披露し、お茶の間の人気者になったコンビ。『キングオブコント』は、しずる人気が盛り上がった2008年にスタートした。初回から挑戦し続ける2人は、2009年、2010年、2011年、2016年、そして今年2025年と5回も決勝に進出。今回は実に9年ぶりとなる決勝の舞台で、成熟した2人を見られるのが楽しみでならない。池田一真・純どちらもネタを書く才能を持つが、その作風はまったく異なる。見分け方としてはざっくり言うと、拳銃が登場すれば池田、恋愛が絡めば純。今夜はいったいどちらが書いたネタで挑むのか。

■お笑い賞レース決勝進出経験1位:どんなフィールドでも己の世界観を展開する2人

 お笑い界には『キングオブコント』のほかにも、さまざまな賞レースが存在する。
近年は『THE SECOND』『ダブルインパクト』など、その内容は細分化され、芸人達の戦場は増えるばかりだ。『キングオブコント2025』ファイナリストのうち、そんな“賞レース決勝の場”をもっともよく知るのが、ロングコートダディだろう。

 2009年に結成するも一度解散を経験した2人。その後2013年に再結成すると、2020年の『キングオブコント』で初めて全国放送の賞レース決勝の場に立つ。その後『キングオブコント』では2022年・2024年に決勝進出、今年で4度目となる。さらにロングコートダディの武器はコントだけではなく、漫才も抜群に面白い。延々と2人でボケ続けるスタイルや、堂前透が兎を小ばかにするようなやりとりを見せるものなど多彩なスタイルで、漫才日本一を決める『M‐1グランプリ』では2021年・2022年に決勝進出、今年初めて開催された漫才とコントの二刀流で競う『ダブルインパクト』でも準優勝。そのほか、『ytv漫才新人賞』や『ABCお笑いグランプリ』でも決勝経験がある。賞レース決勝に棲む魔物を誰よりも知る2人は、今夜どんな戦いを見せるのか。

■Youtube登録者数1位:実はネタに超ストイックな2人

 今大会では、決勝経験組が5組、初出場が5組と、『キングオブコント』に新風を吹かせそうなコンビもバラエティに富んでいる。そんな初出場組の中には、令和のお笑いファンたちから絶大な評価を得ている2人が。それが、ファイナリスト中“Youtubeチャンネル登録者数1位”のレインボーだ。


 2016年の結成時から毎年『キングオブコント』に挑戦し続けてきたレインボーが、10回目の挑戦となった今年満を持して決勝の舞台に進む。この10年間、レインボーは舞台はもちろんSNSからもファンを増やし続けてきた。「レインボーコントチャンネル」では、なんと毎日ネタを投稿し続け、現在の登録者数は166万人に及ぶ。ビデオ通話のような形式で、2人がリモートで出演するネタも多く、YouTube利用者が増えたコロナ禍でこのスタイルが共感を呼び、大きな追い風となった。しかし2人は、「レインボー=YouTube」というイメージには焦りもあるよう。先日出演した『あちこちオードリー』(テレビ東京系)でジャンボは「『なんかYouTube頑張ってるんだよね?』と言われると『舐めんなよ』と」と真剣なまなざしで語った。何よりネタへの思いが強い2人。積み上げてきた10年間の確かな実力が、今夜決勝の舞台で爆発するのが楽しみだ。

 『キングオブコント2025』決勝は、TBS系にて10月11日18時30分放送。

編集部おすすめ