小川哲のベストセラー小説『君のクイズ』が映画化され、2026年に全国公開されることが決定。あわせて、超特報とファーストルックが解禁された。



【動画】観るものすべてが“クイズの参加者”となる! 『君のクイズ』超特報

 『ゲームの王国』で第31回山本周五郎賞、『地図と拳』で第168回直木賞を受賞した作家・小川哲が、2022年に発表した小説『君のクイズ』。“クイズ”という日常的なゲームを題材にしながらも、想像を超える緻密かつスリリングな展開で各界から絶賛を浴びた本作は、その後、第76回日本推理作家協会賞も受賞した。

 作家・伊坂幸太郎は「面白すぎる!! こんなに興奮する謎に出会ったのは久しぶりで、ミステリーとしても最高」と発表直後から賞賛。また、テレビプロデューサーの佐久間宣行は「一度本を開いたら、もう終わり」と本作の帯にコメントを寄せるなど、10月21日現在、26万部を超えるベストセラーとなっている。

 人間の脳はいかにして“答え”にたどり着くのか。たった1問のクイズが導く、驚がくの“真実”と“人生”。クイズという枠を超えた知的エンターテインメントの傑作が、ついに映画という“舞台”に姿を変え、2026年全国公開が決定した。

 物語の始まりは、賞金1000万円を賭けて戦う生放送クイズ番組『Q‐1グランプリ』。世間の注目が集まる1対1の早押しクイズ決勝戦、その最終問題で事件が起こる。張り詰めた空気の中、主人公・三島と争う対戦者・本庄絆は、問題文が1文字も読まれていないにもかかわらず早押しをし、なんと正解を導き出してしまう。

 どんなクイズであれ、問題文が0文字の状態で答えることは不可能なはず――なぜ、彼は正解できたのか? 観る者すべてが“クイズの参加者”となる、令和最大のQ(=謎)が、いま劇場で明かされる。

 監督を務めるのは、『ハケンアニメ!』や、現在公開中の『沈黙の艦隊~北極海大海戦~』を手掛ける吉野耕平。
『沈黙の艦隊』シリーズ全体の演出も担っている。

 このたび解禁された超特報およびファーストルックでは、本作の根幹を成す謎――「クイズ番組の優勝者は、なぜ問題を1文字も聞かずに正解できたのか?」を提示するコンセプチュアルな内容となっている。映り込む男の背中、突如押されるボタン、そしてフラッシュのように映し出されるさまざまなシーンの中で、“これは全国民へのクイズ”というメッセージが浮かび上がる。

 観る者すべてが“クイズの参加者”となる体感型映画の本作。キャスト、スタッフ、公開日などは依然ベールに包まれたまま。今後の情報解禁に注目したい。

 映画『君のクイズ』は、2026年全国公開。

※原作者・小川哲、監督・吉野耕平のコメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

■原作者・小川哲

 「早押しクイズ」って、問題も文章だし解答も文章だし、実はとても小説と相性がいいのではないか――という仮説から始まった作品が、こうして映像化されることになって、原作者としても非常にワクワクしております。

 クイズと小説は相性がいいとはいえ、文章に移し替えることでいくつかの要素を表現しきれないのもまた事実です。解答者の表情や息遣い、ボタンを押したあとの緊張感、体の動きや細かな仕草、そしてピンポンの音。吉野監督の手によって、原作で伝えきれなかったクイズの魅力がみなさまの元へ届けられることを、今からとても楽しみにしております。


■監督・吉野耕平

 クイズという宇宙を、言葉だけで極上のエンターテインメント小説に変換してしまった唯一無二の作品『君のクイズ』。そのあまりの面白さに、気がつけば読んだ直後に映像化への挑戦を決めてしまっていました。今思えば、もう少し立ち止まって考えてからでも良かったのかもしれません。果たしてこの小説の面白さを音と映像に再変換できるのか…? その映画化という史上最大の難問に挑むことになってしまいましたので。いくつかの幸運と無数の出会いに支えられてたどり着いた、映画『君のクイズ』。自分たちなりの1つの解答を世に送り出せる日が今から楽しみです。

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