もう“知る人ぞ知る”とは言わせない! 2019年にスタートした学園食育ドラマ『おいしい給食』は、その面白さが拡散され、いまやTVシリーズ3シーズン、劇場版4本を数える人気コンテンツへと成長。最新作『おいしい給食 炎の修学旅行』では、市原隼人演じる給食を愛する教師・甘利田幸男とライバル生徒の熱い給食バトルが、ついに教室を飛び出し、修学旅行の地で繰り広げられる。
【写真】ファンもにっこり お似合いすぎる市原隼人&武田玲奈の撮り下ろし2ショット&ソロ写真(8点)
1980年代の中学校から始まった「おいしい給食」シリーズは、ついに平成の時代へ。舞台は1990年。給食への愛が暴走する教師・甘利田(市原隼人)と、給食をこよなく愛する生徒・粒來ケン(田澤泰粋)の“給食バトル”が、ついに教室を飛び出す。行き先は、青森・岩手への修学旅行。学校を離れた甘利田を待ち受ける、魅惑のご当地グルメと予想外の“給食バトル”とは!?
■6年の時を経て「成長した御園先生の姿を見せたい」
――まずは武田さん、いや、御園先生、6年ぶりにおかえりなさい!
武田玲奈(以下、武田):ただいまです!
――ファンは御園先生が戻ってくるのを心待ちにしていました。市原さん、御園先生の復帰を聞いた時は?
市原隼人(以下、市原):長くシリーズを続けていないと味わえない醍醐味と言いますか、まさか戻ってきてくれるとは思っていなかったので、ほんとに鳥肌が立ちました。シリーズが6年続いて、劇場版は第4弾になります。「season1」の映像がちょっと出てくる場面もあり、「うわ!懐かしい!」と思いましたね。
――武田さん、カムバックが決まった時のお気持ちは?
武田:6年前に『season1』へ出演してから、ずっとシリーズを陰ながら応援していたので、「いつかまた出られたらいいな」と密かに思っていたんです。
――6年ぶりの現場の雰囲気はいかがでしたか。
武田:全てがパワーアップしていました(笑)。本当に市原さんの甘利田先生もそうですし、現場のチーム感もすごく強くなっていて、この6年でみなさんが積み上げてきたものを感じました。
――久しぶりに「season1」を見ると、市原さんの筋肉の成長にも驚かされます(笑)。
武田:あはは(笑)、すごいですよね。
市原:戻るのが大変なんですよ(笑)。舞台で体重を増やしたり、アウトローや武士などいろんな役を経て戻ってくると、やっぱり甘利田先生はどの作品よりもハード。給食を食べてるだけなのに意識が飛ぶこともあります(笑)。でも滑稽な姿の中にも、“好きなものを好きと言える強さ”を見せたい。声を枯らしながらも叫び続けるエールのような気持ちで撮っています。
現場のチームワークもどんどん良くなって、阿吽(あうん)の呼吸で進められるようになりました。
――何よりうれしかったのは、御園先生が今日まで教師を辞めないでいてくれたことです。「season1」では、“私、教師に向いてないかも”と、自信がなかった御園先生ですが、この6年をどんな風に過ごしていたと思いますか。
武田:真面目な女性なので、新しい学校になじむように、学校の方針もきっちり守りながら、先生を続けてきたと思います。
――再登場にあたって、綾部真弥監督とはどんなお話を?
武田:今回は全く違う学校にいて、見た目も精神面も成長した姿を見せたいと話しました。眼鏡をかけて少しきちんとした雰囲気に。話し方も以前よりきっちりしゃべるように意識しました。でも、ラストの方では「season1」で着ていたようなブラウスを身に着けていて、変わったようで根本は変わっていない部分も表しています。
――市原さんから見た再会した御園先生は?
市原:「あれ、変わっちゃったのかな」と思わされて少し寂しくて(笑)。今までと違う目つきや姿、姿勢、物の見方。でも、御園先生はやっぱり御園先生で。
■超近距離シーンの裏側 「初めての体験でした(笑)」
――甘利田は御園先生と再会した時、落ち着いて対処しているように見えますが、内心かなり喜んでいますよね。
市原:それは、そうですね(笑)。
武田:ふふふ。
――甘利田と御園先生の恋の行方にも注目が集まっていますが、解禁カットでも話題になった、超近距離シーンはいかがでしたか。こんなに人の顔が近づいてくる撮影はなかなかないと思います。
武田:「おいしい給食だ! 甘利田先生だ!」って懐かしい気持ちになりました(笑)。あのシーンは、アクションのように、現場で動きを相談しながら作っていったので、最終的に全く想像していなかった展開になって面白かったです。
――市原さんはあの超近距離シーンを演じてみていかがでしたか?
市原:恥ずかしかったです。こんな辱めはないと思いましたよ(笑)。今回はアドリブも多くて、ドキドキでした。
武田:初めての体験でした(笑)。「おいしい給食」に戻ってきたなって感じましたね。
■片桐仁演じる“堅物教師” 樺沢先生に考えさせられたこと
――今回は、片桐仁さん演じる新キャラクター・樺沢先生の“すがすがしいほどの堅物ぶり”が本当に見事でした。対する甘利田先生は、まるで未来から来た人のように時代を先取りしている印象がありました。片桐さんとの共演はいかがでしたか。
市原:片桐さんはもともと教師を目指されていたんですよね。教員免許も持っていらして、本読みの時から子どもたち一人ひとりにあいさつをされていて。生徒たちは、最初の本読みまでに、綾部監督から「台本にないバックグラウンドをたくさん考えてきてください」と伝えられていて、あいさつと共に自分で考えてきた設定を話すのですが、片桐さんはそれを全部メモされていて。その真摯な姿勢に感銘を受けました。
――ああいう先生いましたよね。
武田:そうみたいですね。私の時代にはいなかったけど、当時の先生を思い出しながら演じられたそうです。「厳しかったけど、その人なりの正義がある」と話されていて、確かにそうだなと。いろんなことを考えさせられました。
市原:人の気持ちを100%理解できることは絶対ないと思うんです。でも、たとえ最初の1%でも相手に寄り添う気持ちがあれば、もっと世の中が人道的になって、人間愛にあふれた素敵なものがたくさん生まれるんじゃないかなと、そんなことを考えさせられたシーンがたくさんありました。
■甘利田のライバル、粒来ケンと初対面!
――武田さんがいない間に、甘利田の給食道に粒来ケン(田澤泰粋)という天才児が現れました。今回初共演されていかがでしたか?
武田:かわいらしいですよね。どこかつかめない天然さがあって、自分の世界をしっかり持っている。
――市原さんは、田澤さんと長い付き合いになりましたね。
市原:今回、彼と卓球するシーンがあるんです。しかも卓球をしながら会話しないといけないという、これまでにないシチュエーションで。僕も泰粋も卓球の経験がなかったので、プロの方に教わって、その後は2人だけでよく練習しました。学校帰りの泰粋と待ち合わせをして、ショッピングモールの端にある卓球場で練習したり。長い時には1日6時間ぐらい練習していました。
武田:6時間も!
市原:終わったら一緒にご飯を食べたりして、今までにない役作りの時間がありました。そんな時間も、この作品に向ける気持ちを育ませてくれました。泰粋は現場で撮影が終わってもずっと食べてるんです。ほんとに食べるのが好きで(笑)。フードスタイリストの(松井)あゆこさんに「もっと食べて」と言われると、どんどんおかわりして、ちょっとデカくなったんじゃないかって思うぐらい(笑)。
――背も伸びましたね。
市原:成長してますよね。「season1」で神野ゴウを演じた佐藤大志も気が付いたら大きくなっていて。大志も泰粋も、ほんとにすぐ大きくなるんですよ(笑)。彼らにとっては多感な成長期。そんな時間を一緒に過ごせたことは、自分にとっても貴重な経験ですし、財産になりました。
■自分を信じるために心がけていることは? 「自信がないからこそ努力できる」
――このシリーズは甘利田先生の“刺さる言葉”がすごく重要です。今回も「自信とは自分を信じる心である」という素晴らしいセリフがありました。市原さんと武田さんは自分を信じるために心がけていることはありますか。
武田:そうですね、私は割と自分を信じていて、あまり疑ったことはないんです。わからなくなった時も、自分の感情をノートに書いて整理して、客観的に見たりして。自分の内面を知ることが好きなので、信じることは得意かもしれないです。
市原:僕は元々自分に自信がない人間で、正解が分からなくなることも多かった。でも結果的に、今はそれが正解なんじゃないかなと思うんです。自信がないからこそ、不安だからこそ努力できる。20代前半はプレッシャーで眠れない時間もたくさんありましたが、思えば役者としての存在意義を、ちゃんと理解できていなかったんです。
でもほかの役者さんやファンのみなさまからいろんな言葉をいただいて、“禅”のように常に「自分は正しいのか」と自問自答し続ける中で、「すべては表裏一体でいろんな答えがあるんだ」ということを学ばさせていただきました。「おいしい給食」を6年間通して続けられたことに誇りを持たなければいけないですし、今でも模索しながら生きています。
■舞台あいさつ驚異の80回超えも「まだまだ感謝を伝え足りない」
――「おいしい給食」は、まさにファンの気持ちを大事にしている作品だと思います。長年のファンは非常に熱いですし、どんどん新しいファンも増えています。
武田:「おいしい給食がほんとに好きなんです」と声をかけられる機会が、この作品に関してはすごく多くて。本当に愛があるファンの方が多いです。
――「観てます」って言いたくなる作品なんですよね。市原さんはもう足掛け6年、ファンの方々に感謝を伝えまくってきたと思いますが。
市原:いや、まだまだ足りないです(笑)。前回は59回も舞台挨拶をやらせていただいたんですが、今回は80回を超えます。それでも足りないぐらいです。少しでも楽しんでくださる方がいるなら、時間の許す限り、どこへでも行きたいと思っています。
この作品は「season1」で終わる予定で、こんなに続くとは夢にも思っていませんでした。ですが、作品を好きでいてくださるお客様がいる。そのためだけに現場にいるような気持ちです。「この作品を見て学校に行けるようになった」「家族で会話がなかったけど、久々に会話が生まれた」など、本当にいろんな言葉をいただける。
エンターテインメントの本質を追い求められるのが、この「おいしい給食」という作品です。ビジネスと夢が混沌とする世界で、もちろんビジネスが成立しなければ作品は作れません。それでも、なんとしても夢をつかみたい。夢だけで作れる作品もあるはずだと信じているんです。
――最後にファンの方にメッセージをお願いします。
武田:今回、6年ぶりにカムバックさせていただいて、懐かしさを感じつつも、現場がものすごくパワーアップしていて驚きました。演じるのも、久々に甘利田先生を見るのもすごく楽しくて、たくさん元気をもらいました。パワーと愛が詰まった作品になっていると思います。たくさん笑ってください!
市原:劇中に、甘利田の「御園先生はこんなもんですか?」という印象的なセリフがあります。僕はこの言葉が大好きで、自分自身に対しても響くセリフですし、いろんなお客様に自問自答していただきたい言葉でもあるんです。「いやいや、こんなもんじゃない」と。すべての方にもっと隠れた魅力があるはずです。ぜひこの作品がみなさんの新たな自分の魅力を発見するきっかけになればいいなと思っています。
●編集後記
「おはようございま~す」。インタビュー撮影中、突然大きな声で乱入者が!?と思ったら、何と本作『おいしい給食 炎の修学旅行』の綾部真弥監督。何も知らずにたまたま取材場所にやってきた綾部監督カットインの模様は動画に収録。ぜひご覧ください!
(取材・文:稲生D 写真:松林満美)
映画『おいしい給食 炎の修学旅行』は公開中。
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