芳根京子が主演を務め、高橋海人が共演する映画『君の顔では泣けない』より、入れ替わった陸(芳根)とまなみ(高橋)が経験する、人生の大きなターニングポイントとなる結婚・出産のシーンを切り取った場面写真が解禁となった。

【写真】まなみ(高橋)と入れ替わった陸(芳根)が“結婚”と“出産”を経験―映画『君の顔では泣けない』場面写真ギャラリー

 本作は、君嶋彼方のデビュー作である同名小説を坂下雄一郎監督のメガホンで映画化。

ある日突然、誰かの体と入れ替わってしまう―数々の名作を世に送り出してきた“入れ替わりもの”。そこに“15年も入れ替わったまま”という独自の設定が加わり、新たな物語が完成。本作は、第38回東京国際映画祭ガラ・セレクション部門正式出品も決定している。

 入れ替わってしまう2人、坂平陸と水村まなみを演じるのは、今回が初共演となる芳根京子と高橋海人。さらに、西川愛莉と武市尚士が高校生時代の陸とまなみを演じる。そして、中沢元紀、前原滉、林裕太がそれぞれ入れ替わるふたりに密接に関わるキーパーソンを演じ、大塚寧々、赤堀雅秋、片岡礼子、山中崇が陸とまなみの両親役として物語を支えている。

 まなみの身体で生きることに少しずつ慣れていき、その時間を過ごしていく陸(芳根)は、蓮見涼(前原滉)と出会い、結婚するという大きな決断をする。誰にも言えない秘密を抱え、時に辛く塞ぎ込んでしまいそうになる時にも、常に献身的に支えようとする涼の優しさに、少しずつ惹かれていった陸。彼からの真っすぐなプロポーズを受け入れ、一生の愛を誓い合い生きていく中で、妊娠、そして出産を迎えることとなる。

 新たな家族を迎える喜びもある中、“入れ替わったまなみの身体”ごと危険にさらす可能性もある出産に正面から直面する陸。そんな現実に対して大きな不安に駆られた陸は、意を決してまなみに電話で思いを伝えることに。久しぶりの陸からの着信、少しばかり気持ちをこわばらせながら携帯電話をとったまなみは、言い表すことのできない、複雑な感情を堪えながら気丈に振舞おうと声を絞り出す…。


 今回解禁された場面写真でも、ウェディングドレスを着て幸せな笑顔を見せる陸、そして妊娠中に不安な表情で、大塚寧々演じる母親と病室で会話をするシーン、そしてその妊娠を報告する電話の陸とまなみの姿が切り取られており、ふたりの入れ替わったままの人生がさらに大きく進む様子が明らかに。

 感情的になる場面であふれ出す想いの強弱のバランスを繊細に表現している芳根。今回解禁された、まなみに電話をかけるシーンは特に思いが強く、坂下監督から見れば1テイク目で完璧だったが、芳根から「もう1回やらせてください」という願いが入ったほどだったという。さらに、高橋演じるまなみが報告の電話を受け取るシーンは、本作の全体クランクアップのタイミング。本編撮影の最後となった“その夜”のシーン、高橋は高い集中力を発揮。心に積もった複雑な感情のグラデーションを繊細な表現で演じ切った。

 電話互いに“借りている身体”で、人生の大きな節目にどのように向き合うのか? ふたりの迷い、葛藤、決断に、感情が思わず大きく揺さぶられるシーンとなっている。

 映画『君の顔では泣けない』は、11月14日より全国公開。

※高橋海人の「高」の「はしごだか」が正式表記

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