前科者の青年と脳性麻痺の女性の純愛を描き、数々の賞を受賞した韓国映画『oasis』が、丸山隆平(SUPER EIGHT)の主演、山田佳奈の脚本・演出で初めて舞台化され、2026年3月14日より東京・サンシャイン劇場にて、その後大阪、愛知にて上演されることが決まった。

【写真】丸山隆平、映画『名無し』に出演決定

 韓国を代表する映画監督の一人、イ・チャンドンが手掛け、2002年に公開された『oasis』は、社会になじめないまま30歳を目前に出所してきた青年と脳性まひを患い体の不自由な女性の、特異ながらも純粋な恋愛と、周囲に理解されないその行方を描いた鮮烈で衝撃的な作品。

同年の韓国MBC映画賞で最優秀作品賞、監督賞、脚本・脚色賞、主演男優賞、主演女優賞、新人女優賞、さらに第59回ヴェネツィア国際映画祭において最優秀監督賞、新人俳優賞、国際批評家連盟賞を受賞するなど、国内外で高く評価された。

 公開から20年以上たった現在も多くのファンを持つ本作をついに舞台化。脚本・演出を務めるのは、2024年上演の『剥愛』が岸田戯曲賞最終候補作にノミネートされたほか、2020年公開『タイトル、拒絶』で東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門に選出、東京ジェムストーン賞を受賞するなど、舞台作品だけでなく映画監督としても活躍するロ字ックの山田佳奈。自身の一番愛してやまない映画は『oasis』だと公言している山田が新作舞台として創り上げる。

 主人公ジョンドゥを演じるのは、SUPER EIGHTの丸山隆平。2025年は8年ぶりの主演映画『金子差入店』で俳優として新境地を開き、『震度3』『浪人街』など舞台作品でも躍進し続ける丸山が、今作では家族にも疎まれた前科三犯の青年という難しい役どころに挑む。

 そしてジョンドゥと心を通わせるコンジュを演じるのは菅原小春。ダンサーとして世界で活躍する菅原が、脳性まひを患い日常生活がままならず、空想の世界で自由に生きる女性を演じる。

 共演には田中俊介、岩本えり、富山えり子、中原三千代、武藤晃子、久保貫太郎、池田遼、石森美咲、上ノ町優仁、深水元基水橋研二と、個性と実力を兼ね備えたキャストが集結した。

 丸山は「出演が決まった時は、とてつもない作品に誘って頂いたな…と、ドキドキしました。僕の役者としての人生にとって、大きな影響を与える作品になると思います」、菅原は「この映画を舞台化するなんて不可能なんじゃないかという気持ちでした。できるかなんて誰もわからないけど、“やりたい!やるんだ!”という山田さんの気持ちに出会って今日の自分がいます」とコメントしている。


 NAPPOS PRODUCE『舞台 oasis』は、東京・サンシャイン劇場にて2026年3月14~30日、大阪・森ノ宮ピロディホールにて同年4月4~12日、愛知・東海市芸術劇場にて同年4月17~19日上演。

※山田佳奈、丸山隆平、菅原小春のコメントは以下の通り。

<山田佳奈、丸山隆平、菅原小春コメント>

■山田佳奈(脚本・演出)
韓国映画界のみならず、世界中にファンが多いイ・チャンドン監督の名作「oasis」。彼が描こうとした正義や社会は、現代日本にも通じる部分が多く、今回舞台化できることに無上の喜びと責任を感じています。丸山隆平さんと菅原小春さんという感性とエネルギーに満ち溢れたおふたりをはじめ、魅力的な俳優陣とともに、舞台だからこその表現をふんだんに用いて挑みたいと思います。

■丸山隆平
出演が決まった時は、とてつもない作品に誘って頂いたな…と、ドキドキしました。僕の役者としての人生にとって、大きな影響を与える作品になると思います。繊細に作品へ深く潜り込んで、舞台の上に立つことを目指して、稽古に挑みます。観劇されるみなさんはどのようにこの物語を感じ取るのだろうか。正しさや愛とはなんなのか、是非とも楽しみに待っていてください。

■菅原小春
この映画を舞台化するなんて不可能なんじゃないかという気持ちでした。できるかなんて誰もわからないけど、“やりたい!やるんだ!”という山田さんの気持ちに出会って今日の自分がいます。
そして山田さんを信じることに決めたのは、会って話したときの彼女がとてもとても素敵だったからです。やるしかないです。私にできるのかなぁ。私にしかできない。(という)自分と毎日話しながら本番を迎えると思います。見に来てください。

編集部おすすめ