テレビ朝日系にて1月8日よりスタートするドラマ『おコメの女-国税局資料調査課・雑国室-』は、東京国税局の敏腕調査官が悪徳脱税者を成敗していく、勧善懲悪の社会派痛快エンタメドラマ。職員の圧倒的な情報収集能力と調査スキルは“マルサ”(国税局査察部)をしのぐといわれる東京国税局・資料調査課(通称・コメ)の中に新設されたドラマオリジナルの部署・複雑国税事案処理室(通称・ザッコク)を舞台に、主人公・米田正子が集めた個性派そろいのメンバーとともに悪徳脱税者たちに大なたを振るう姿を描く。

主人公の正子を演じるのは、テレ朝連続ドラマ初主演となる松嶋菜々子。数々の働く女性を描いてきた「木曜ドラマ」枠の主人公を演じることについての思いを語った。

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■『ドクターX』『緊急取調室』の木曜ドラマ枠にニューヒロイン誕生!

――今作でテレビ朝日の連続ドラマ初主演となりますが、オファーを受けた際のお気持ちは?

松嶋:主演を務めること自体も久しぶりだったので、まず体力的に大丈夫かな?と不安な気持ちになりました(笑)。また、内容も国税局のお話なので、難しいセリフが多くて「面白く表現できるのだろうか」と不安に……。台本を読んで、物語の面白さにワクワクもしたのですが、どちらかというと不安の方が大きかったです。

――不安があったにもかかわらず、出演を決めた理由は何だったのですか?

松嶋:お話をいただいて資料調査課の存在を初めて知り、個人的に好奇心が湧きました。そこに、正子が立ち上げた架空の部署・ザッコクを舞台とした物語ということで、きっとエンターテインメント性のある面白い作品ができ上がると思ったんです。

――テレ朝の「木曜ドラマ」枠といえば、これまで『ドクターX』や『緊急取調室』など多くの働く女性を主人公にしてきました。その枠のニューヒロインを務めることへの思いも伺えますか?

松嶋:やはりプレッシャーは感じます。期待に沿えるように頑張らなきゃいけないなという思いと、リアリティとエンターテインメントのバランスをうまく表現できたらいいなと思いました。

――正子をどのように演じようと思いましたか?

松嶋:正子は脱税者の間違った行いを正しますが、あくまで調査官で、刑事ではありません。サバサバした性格で厳しい口調を取ることもありますが、決して人格を否定するようなことは言わないですし、そのバランスは大事にしようと思っています。


――演じる正子を作り上げるにあたり、髪をショートカットにされました。正子をどう捉えて、その髪型にしたのでしょうか?

松嶋:キャラクターを作る上で、見た目はすごく影響されるものだと思います。今までお着物の役が多かったので、必然的に髪が長かったのですが、個人的にはショートヘアが結構好きでして、今回の役を見て「これは切れるぞ!」と張り切ってしまいました(笑)。ショートヘアにした理由は、台本を読んで、正子はあまり容姿に手をかけるタイプではないと思ったからです。お風呂から出て、一番早く支度ができる髪型など、いろいろ踏まえて考えた結果、やっぱりショートがいいとなりました。

――これまでたくさんの作品に出演されていますが、役作りのために外見を変えた経験は過去にもあったのですか?

松嶋:そこまでガラッと変えた経験はないように思いますが、作品ごとに、役に合わせた髪型にしていて、映画『藁の楯』(2013年)でSP役を演じた時は、だいぶ短く切りましたね。次にどんな役が来てもいいように、普段は準備期間として髪を伸ばしていることもあって、髪型を変えることは私にとってそこまで大きなハードルではないです。

■「一番安定していることが重要」松嶋菜々子流・座長としての心得

――正子とご自身で似ているところはありますか?

松嶋:自分がフォーカスしている部分以外のことには、あまり興味がない……と言ったらあれですけれど(笑)、その考え方はすごく似ていると思います。正子がザッコクのメンバーに対して「仕事のために集めたメンバーなのだから、仕事さえしてくれればいい」と思っているように、私もその場所で自分の役割さえ成立していればいいと思うタイプです。人にはいろいろな面があるとわかっているので、「あの人、クールに見えて違う面があるみたいだよ」という声が聞こえてきたとしても、それを“人の深み”として楽しめます。ただ、人を疑ったり探ったりはしないので、そこは正子とまったく違う部分かもしれないですね。

――正子の正義感・信念の部分は、松嶋さんと通ずる部分はありますか?

松嶋:正義感が強いという意味では通ずるところがあると思いますが、私は正子ほど猪突猛進ではないですね。
正子は、この職業に就くきっかけとなった、子どもの頃に起こった“ある事件”を引きずっていて、それをいつか解決したいと一直線に突っ走っています。正義感を行動に移せるのが正子で、「必要があればやるかな」というのが私なんじゃないかな(笑)。

――では、そんな正子に憧れる部分は?

松嶋:この年齢でこのポジションに就いているということは、時代的にきっとすごく頑張ってきたと思うんです。男性社会の中でサクセスしながら生きてきた女性なので、強さ以外にもいろいろと受け入れる力、柔軟性みたいなものも必要だったのではないでしょうか。それを経て、部下を率いる立場となり、力強く引っ張っていく姿を見て、私も見習いたいと感じました。

――その引っ張っていくザッコクのメンバーとして、佐野勇斗さん、長濱ねるさん、高橋克実さん、大地真央さんらが名を連ねました。

松嶋:(※取材当時)佐野くんとはまだ現場でご一緒していないのですが、以前は(TBS『砂の塔~知りすぎた隣人』で共演した際)息子でしたからね(笑)。それが今度は同僚役ということで、きっと大きくなったんだろうなぁ……と。お会いできるのが楽しみです。克実さんは、他作品で何度かご一緒していて、現場を明るくしてくれる、とても楽しい方。真央さんは、すごくかわいらしくて、本作ではいろいろな姿を見せてくださるのですが、どれもお似合いすぎてさすがですし素敵です! 長濱ねるちゃんとは初共演なので、たくさんお話したいなと思っています。

――松嶋さんも座長ということで、正子と同じリーダー的なポジションとなります。
どのように現場を引っ張っていこうと?


松嶋:いやいや、私が引っ張らなくても、どんどん前へ進んでくださるベテランの方々ばかりなので(笑)。私の役割としては、良いコンディションで毎朝元気に現場に入ることだと思っています。体調管理はもちろん、皆さんに気を遣わせないように。ザッコクと同じように個々の力を十分に発揮できる現場になればいいなと思っているので、座長の私が一番安定していることが重要になると考えています。

――久しぶりの座長ということですが、現場での立ち居振る舞いでの変化は?

松嶋:20~30代は、空き時間があればとにかく台本を読んでいました。次のシーンを乗り越えることだけを考えていて、たとえ座長だとしても、「良い作品を作る」ことが一番だと思っていたんです。今ではモニターで共演者の演技を見て、一緒に楽しめるようになりました。

――1月クールのドラマということで、2026年のスタートを飾る作品です。せっかくなので2025年を振り返り、また2026年はどのような年にしたいかも聞かせてください。

松嶋:昨年は朝ドラにも出演し、個性的な役だったことで話題にもしていただきました。かなり注目を浴びた作品でしたが、私のスケジュール的にはそんなに詰まっていたわけではないので、自分なりのペースを保てて、体のメンテナンスをしつつ、ちょっとどこかに出かけたり、すごくバランスよく過ごせた年でした。そのおかげか、生活のリズムでだいぶ早起きになったのが一番大きい変化ですね。
今までの生活では仕事とオフの区切りがあったのですが、今は生活の中に仕事のリズムが加わり、より一層集中して仕事に取り組めているような気がします。2026年は少しスケジュールがハードになるのですが、これを保っていきたいですね。

――最後に、視聴者に向けて見どころ・メッセージをお願いします。

松嶋:実際にあった脱税エピソードを盛り込んでいるので、視聴者の皆さんのまったく知らない世界を描いているわけではありません。「これをしてはいけないのか」「国税局には、こんな仕事をしている人がいるのか」と勉強にもなり、悪事をスカッと解決していくので、ぜひ楽しんで観て、気持ちよくなっていただけたらうれしいです。

(取材・文:米田果織 写真:松林満美)

 木曜ドラマ『おコメの女-国税局資料調査課・雑国室-』は、テレビ朝日系にて1月8日より毎週木曜21時放送(初回6分拡大SP)。

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