松田元太(Travis Japan)主演の舞台『俺節』が、6月10日より東京建物 Brillia HALLほかで上演されることが決定した。
【写真】松田元太、「何で世界を救う?」という質問に回答「Travis Japan」
原作は、土田世紀による同名漫画。
舞台版の脚本・演出を手がけるのは、小劇場から大劇場、さらには野外劇に至るまで、ダイナミックかつ人間味あふれる舞台を展開してきた福原充則。土田作品を特徴づける荒々しさと繊細さを併せ持つ独特の筆致と、溢れ出す情念は、福原の手によって、生身の人間たちが躍動し、歌う、熱量に満ちた演劇へと昇華された。
物語の主人公は、内気で繊細、と同時に情熱的で、圧倒的な歌唱力を持つ青年コージ。コージの心が揺れ、その振れ幅が大きいほど、物語はエモーショナルなうねりを見せる。
今公演でコージ役を務めるのは、本作が待望の単独初主演となる松田元太(Travis Japan)だ。歌やダンスにおける卓越したパフォーマンス力に加え、主演ドラマ『人事の人見』などで見せるナチュラルで感情豊かな演技、さらにはテレビのバラエティ番組での飾らない明るさでも人気を集めるなど、多面的な魅力を発揮してきた。そんな彼が「すべてをぶつける」と宣言して臨むコージ役は、出会うべくして出会った当たり役となるだろう。
松田は「原作漫画を読んで『渋ッ! 泥臭ッ!』と感じると同時に、自分の中にいろんな感情が湧き上がってくるのがわかって、そんな作品、役を演じられるということに、ハラハラドキドキ、ワクワクしています」と意気込みを語っている。
コージを見守り、時に傷つきながらもともに成長していく相棒のギター弾き、オキナワ役には、鄭義信や鴻上尚史作品を始め数々の舞台、ミュージカルで経験を重ねる稲葉友。音楽劇『浅草キッド』でも経験した福原作品の情熱と優しさを体現する。
また、コージと恋に落ちる外国人ストリッパーのテレサ役には、韓国で活躍するキム・チャンミ。
さらに、コージに影響を与える大物歌手の北野波平役には益岡徹、流しの大野役には初演から引き続き六角精児が登場。ベテランならではの説得力で、作品に奥行きをもたらす。
演歌の先達たちとの交流や、都会の片隅で懸命に生きる人々との出会いを経て、コージは自分自身の歌を見出す。同時に劇中には「北国の春」「命くれない」など昭和の名曲も登場し、ドラマと絡み合いながら、ノスタルジーを超えた「歌の力」「歌の心」を伝えていく。コージが辿り着く自分だけの歌、すなわち俺節。その歌声に込められた、夢を追い続けることの苦しさと情熱、誰かを愛し生きることの切なさと喜びは、観客の臓腑に直接語りかけ、魂を震わせるだろう。
止まることのない時代の流れの中で、時に不条理に晒されながらも、不恰好なまま自分の道を生きる人々へ――舞台『俺節』が贈る渾身の応援歌に期待したい。
舞台『俺節』は、東京建物 Brillia HALLにて6月10日~30日、キャナルシティ劇場にて7月8日~12日、SkyシアターMBSにて7月19日~8月2日上演。
※キャストのコメント全文は以下の通り。
<コメント全文>
■松田元太
原作漫画を読んで「渋ッ! 泥臭ッ!」と感じると同時に、自分の中にいろんな感情が湧き上がってくるのがわかって、そんな作品、役を演じられるということに、ハラハラドキドキ、ワクワクしています。
漫画本を閉じて横から見ると黒いんです。それだけエネルギーをもって描き込まれた迫力もあってか、登場人物たちの関係性や世界観には痺れるものがありました。出てくる歌のメロディーも歌詞も、横丁の人たちの話し声も、本当に聞こえてくるようで。その中で海鹿耕治はすごく人間味のある人物として生きている。だから、僕自身もこの世界観の中で生き切りたいし、観る人の感情を揺さぶって、揺さぶって、いきたいです。
演歌にトライできるのも楽しみで、今はただ魂でぶつかることしかできないんですけど、この舞台が終わる頃には「演歌歌手になります!」と言えるくらいになるつもりです。
前回、安田(章大)くんが演じたこの役をさせていただくことはとても光栄ですし、脚本・演出の福原(充則)さんも安心して楽しみながら取り組める環境を作ってくださっているので、あとは全力で自分の幅を広げていきたいです。
■稲葉友
原作漫画を読んで、圧倒的な熱量に打ちのめされました。そして福原さんが作る『俺節』も凄いものになりそうだなとも思いました。時代に翻弄される人たちの物語はとても切実ですが、同時にコミカルでもあったり。過去に観させていただいた福原さんのお芝居でも、「舞台上にいる人たちは楽しそうなのに、観ている自分はなぜこんなにも悲しく感じられるんだろうか」ということも多く、その時代の人間の生き様を、演劇を通して感じられるのが好きなんです。
僕が演じるオキナワはギタリストなのですが、演劇の中で楽器を演奏するのは初めてで、現時点では未知の領域に飛び込む怖さもあります。
前回福原さんの作品に参加した時、様々な角度から人からも作品からもたくさんの刺激をいただきました。今回も松田さんとの共演を始め座組の皆さんとどんな作品作りができるんだろうかと今から楽しみですし、そんな座組を支える一員としてしっかり舞台上に存在できたらと思います。
■キム・チャンミ
ワクワクしながらオーディションを受けたんですが、まさか合格するとは思わず、決まった時には、すごく嬉しいのに、胸がドキドキして、手も震えて、めちゃくちゃ泣いてしまいました。原作の漫画では、しんどい思いをしている人たちが力を合わせて生き抜く姿、夢を追いかけていく姿に大きな希望を感じました。どんなに寂しくて、悲しい状況の中でも自分で考えて、選んで前進していくテレサは強くて、素敵な人。その気持ちはよくわかりますし、リハーサルを通じてこれから出会う「テレサ」をとても楽しみにしています。
韓国ではドラマや映画をたくさんやってきましたが、最近は舞台出演も増えてきました。舞台ならではの緊張感や観客と繋がる感覚が好きなので、今後は舞台でも頑張っていきたいと思っています。テレビドラマや漫画など、子供の頃からたくさん日本の作品を観て育ったこともあり、日本で演じることができるなんて、感激です。今回ご一緒する俳優さんたちがどんなふうに準備し、役にアプローチされるのか、たくさん学んで、私自身の演技の幅を広げていけるといいなと思います。
■六角精児
漫画の『俺節』は、土田世紀さんが生き方も含めいろいろなものを犠牲にしながら描かれた作品で、簡単には真似ができない世界を持っています。
■益岡徹
僕が演じる役のモデルは北島三郎さん。僕が子供の頃には映画に出ていらしたし、僕自身もテレビドラマでご一緒したことがありますが、とっても素敵なお芝居をされる方という印象がありまして、それも今回ぜひ出演させていただきたいと思った理由の一つです。テレビが白黒からカラーになったり、自分の家に電話が引かれたり、トイレが水洗になったり…僕は昭和の中頃の生まれですから、台本を読んでいると、そんな情景がフツフツと蘇ってきます。情念やエネルギーが渦巻いた、迷宮のような人生を歩む若者がいて、彼らを包み込むような大人たちがいる——昭和の残り香が感じられるような人間たちの絡み合いはすごく魅力的です。登場人物たちみんなのエネルギーを存分に見届けていただきたいと思います。
■脚本・演出:福原充則
今はもう初演がどうだったとか、そういうことは気にしていません。立ち返るべき場所は初演じゃなく原作漫画『俺節』。
宣伝用のビジュアル撮影を進めていると、新しいキャストもみんな、メイクルームのドアから出てくる瞬間から、気合いの入ったいい空気を纏(まと)っています。漫画も台本も読んで、ビシッとやるべきことをつかんで表現してくれている。ワクワクすると同時に「これで面白くなかったら演出家の責任だな…」と感じ、緊張しているところです。
もともと時代遅れなものを描いた原作ですから、再演ともなれば輪をかけて現代の感覚とはズレている。少し前までは僕も、時代や文化を超えて人間同士が共感できる根幹のようなものがあると思っていたんですが、悲しいかな今はそんなことも簡単には信じられない。どうすればそこを乗り越え、自分たちと地続きの物語だと感じてもらえるのかは、大変な作業になるのかもしれません。ただ、そこを無理に繋がなくても、こちらとしては必死でやりますというか、いたたまれないほどの熱量を持った人間が舞台に立っているので、それを観て共感するなり、ドン引きするなり、プラスでもマイナスでも感情を動かしてもらえればいいなと思っています。

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