映画、ドラマとさまざまな作品で多彩な役どころを演じ、観る者の心に確かな存在感を残す常盤貴子。デビュー35周年を迎える今年は、約9年ぶりとなる人気シリーズ『京都人の密かな愉しみ』への凱旋で幕を開けた。
【写真】常盤貴子、美しさとキュートさあふれる撮りおろしショット!
◆人気シリーズ9年ぶりの新作に驚き
本作は2015年にスタートした、京都人の持つ独自の価値観や美意識を伝えるドラマシリーズ。シリーズ第3弾となる『京都人の密かな愉しみ Rouge-継承-』は、 “京都人の中の京都人”沢藤三八子が結婚のためパリに去ってから8年、240年の伝統を誇る京都屈指の老舗和菓子屋・久楽屋春信に、三八子の義理の娘・三上洛がやってきたことから始まる物語を描く。
――約9年ぶりの新作となる『京都人の密かな愉しみ Rouge-継承-』。出演オファーを聞かれた時のお気持ちはいかがでしたか?
常盤:マジか!って思いました(笑)。おぉ、やりますかって。
源(孝志)監督にも(シリーズで料理監修を担当する料理家の)大原千鶴さんにもずっとお会いしてなかったんです。その間に私が京都の文化を伝える番組(『京都画報』)を始めたのですが、その撮影で8年ぶりに大原さんにお会いして。その日大原さんが源監督に会うということで一緒について行ったところ、監督から「実は『京都人~』をもう一度やりたいんだけど…」と言われ、「やる!やる!」となったんです。それからの流れはすごくスムーズで、「その時が来たから、今こうして動いているんだろうな」と感じました。
撮影に入ると、京都の皆さんがこの『京都人の密かな愉しみ』を心待ちにしてくださっていたことをすごく体感しました。街でロケをしていたり、どこかお店に入っても「もう、すっごく楽しみ!」と声を届けてくださる方々がいて。皆さんが思いのほか待っていてくださったんだなと感じました。
――常盤さんにとって、この『京都人の密かな愉しみ』シリーズはどのような存在でしたか?
常盤:自分が出演してはいたんですけど、それよりもその世界観の1番のファンであると思ってます。私が出ていても出ていなくても、もうなんだったら出ている人は私ではないという感覚で本当に面白く観ているんですよね。今回もオンエアが楽しみで仕方がないし、期待を裏切らない仕上がりになっていると思います。
――2015年のシリーズ開始から足掛け11年の付き合いとなる三八子さんは、どんな女性だと捉えられていますか?
常盤:京女らしい京女ですね。京都人たる暮らしぶりや性格って曖昧で、言葉では言い尽くせないものが多いんですけど、『京都人の密かな愉しみ』ではそれをお芝居の中で見せてくれるところがたくさんあるので、視聴者の方々も京都の暮らしに入り込んで垣間見られるような作りになっているんですよね。
――8年間パリで暮らした三八子は、京都を離れたことで考え方に変化や成長があったのではないかと思います。そんな三八子を演じるにあたり意識されたことはありますか?
常盤:とりたてて意識せずとも、私自身もやっぱり8年経って自分自身の環境や思いみたいなものが変わっているように、三八子も当然変わっていると思うんです。故郷や日本の美しさ、母に対する思い、三八子の場合は「久楽屋春信」という自分の実家の生業もそうだと思うんですけど、海外に行って距離があくことによってすべてのことが冷静に見られる部分もあると思うから、その視点でいろいろ“事”を進めていく感じになっているんじゃないかなと思います。
◆渡辺謙の出演を「団時朗さんが喜んでくれてるんじゃないかな」
――新作では三八子と母親である鶴子(銀粉蝶)との関係も大事なテーマになってくるのかなと思いますが、2人の母娘関係を見ていて何か感じるところはありましたか?
常盤:すごく楽しかったんですよね。
――三八子は親の病気というものに向き合いますが、同世代として他人事ではない感じがしました。
常盤:そうなんですよね。やっぱり私も年を重ねているし、母もその分一歳一歳をすごく大きく重ねていて。そんな親に対する思いは、やっぱり8年前とは一番違うところかなと思います。
――今回三八子の夫・驍とその先妻の娘・洛役でヒロインを務められる穂志もえかさんとのご共演はいかがでしたか?
常盤:もえかちゃんはとても落ち着いて見えました。でも、すごく自分のペースがある人なので、そんなに気負うこともなくのびのびと楽しんでいるように見えました。
――また今回のシリーズからの新キャストとして渡辺謙さんもご出演されています。
常盤:私自身は謙さんとの絡みのシーンはなかったんですけど、でも放送を拝見して「すごいな、ケン・ワタナベ!」って思いました(笑)。
謙さんご自身が『京都人~』のファンでいらして、源監督に「出たい」とラブレターを送られてご出演に至ったということもあって、やっぱり『京都人~』の世界観をすごくリスペクトしてくださっている感じがしました。世界観をご存じのベテラン俳優ですから、もう見事にマッチされていたし、ずっとそこにいたかのような存在感でしたね。
でも何より、団さんが喜んでるんじゃないかな(※編集部注:京都の文化に関心が深く、隣家の老舗和菓子屋の若女将である三八子を興味深く「観察」していた大学教授エドワード・ヒースローをこれまで演じてきた団時朗)。
――団さんは2023年にお亡くなりになられたんですよね。
常盤:そうなんですよね。でも源監督は優しいから、すごくいい形でちゃんと団さん演じるエドワード・ヒースローさんを出してくださっているんです。
◆デビュー35周年「自分自身が自分の未来を楽しみにしている自分でありたい」
――作品から離れるのですが、常盤さんは今年デビュー35周年を迎えるとのことで。
常盤:え!本当に!? 歌手の方ってちゃんとデビュー日がありますけど、俳優ってかなり曖昧なんですよね。そっか、事務所に入って芸能活動を始めてから35年なんだ。ありがとうございます。
――振り返るとこの35年はどんな時間でしたか。
常盤:あっという間なんですけど、いろんなことがあったし…。なんだか本当に「どこに向かってるんだろう、私」って感じですね(笑)。でもずっと昔からそう言っていた気がするから、これでいいんだろうなって。
――ご自身の中での転機を挙げるとするとどの出会いになりますか?
常盤:パッと思いつくのは、やっぱり大林(宣彦)監督との出会い(映画『野のなななのか』)があります。あとはレスリー・チャンさんと共演した映画『もういちど逢いたくて/星月童話』も大きかったですね。
――今回のタイトルにもある「継承」じゃないですが、この35年の中で、あの先輩の姿を見て学んできた、あの人みたいになりたいと思う憧れの存在はいらっしゃいますか?
常盤:今回、(母・鶴子を演じる)銀粉蝶さんがそうだなと思いました。銀さんにそう言ったら、「私なんか目指すんじゃない!」って言われたんですけど(笑)。でもあれだけベテランなのに、あれだけ不安定でいられるってすごいことだと思うんです。型がないというか、「こう来るだろうな」「あぁ、こう来ましたよね」ではない角度、衝撃の角度から来るんです。それがすごく面白いと思って、こういう俳優になれたら素敵だなって。まずは自分の型を決めないことを第一目標にしたいなと思っています。
――では、これからどんな俳優・常盤貴子を見せていきたいと考えられていますか?
常盤:これもずっと変わらないんですけど、自分の行く先の道、行く末を決めないというか、自分自身が自分の未来を楽しみにしている自分でありたいです。それこそもうトリッキーに生きていけたらなと思っています。
――昨年防災士の資格を取られたと伺いました。能登の復興に取り組まれたりもしていますが、そのバイタリティーはどこからくるのでしょうか。
常盤:本当にどこに向かってるの?っていう感じですよね(笑)。たぶん、こうだっていうふうに決めていないから、その時に興味のあるものに飛びついてるだけだと思うんです。自分の女優としてのイメージとかを気にしていたら多分取らないと思うんですよ。でも、別にそういうことも考えず、人間・常盤貴子として何をしたら楽しいかっていうことをひとつひとつやっていくと、防災士の資格も取っちゃうみたいな。
――そういうフットワークの軽さは昔からですか?
常盤:そうですね。変わらないです。あまり細かく考えてないんですよね。
――本作のタイトルに絡めてもう1つ。プライベートで、実は密かに愉しみにしていることがあれば教えてください。
常盤:京都ってカフェ文化がすごくあって、レトロないい喫茶店や地元のカフェがいっぱいあるんですね。それでもう20代の前半ぐらいからずっと、誰に報告するわけでもない自分の好きなカフェリストを作っています。休みの日になるとカフェのハシゴを3~4軒したりしていて。
(取材・文:近藤ユウヒ 写真:高野広美)
ドラマ『京都人の密かな愉しみ Rouge-継承-』は、NHK BSにて毎週日曜22時放送。翌週土曜23時30分再放送。

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