松本若菜が主演を務め、鈴木保奈美が共演する4月5日スタートのドラマ『対決』(NHK BS4K・BS/毎週日曜22時)に、高畑淳子豊嶋花石坂浩二大原櫻子らの出演が決定。また、主題歌にヒグチアイの「ひと匙」が決定した。



【写真】高畑淳子、豊嶋花、濱尾ノリタカら実力派キャストが集結!

 月村了衛の同名小説を渡邉真子の脚本で実写ドラマ化する本作は、幸せを願い、理不尽に立ち向かう女性たちを描く社会派エンターテインメント。

 ある医大が入試の採点過程で女子の点数を意図的に下げているという衝撃的なうわさを耳にした新聞記者の檜葉菊乃(松本)は、独自の調査を始め、医大の理事である神林晴海(鈴木)に目をつける。

 巧みに追及をかわす神林だが、突破口はそこしかないと考え、檜葉は粘り強く核心へと迫っていく。男性優位の社会で、無数の理不尽に直面してきた2人。それぞれの信念がぶつかり合い、敵対せざるをえない彼女たちの闘いの行方は、予想もしない展開を迎えるー。

 医大入試女子差別疑惑に切り込む新聞記者・檜葉菊乃(松本)と、対峙する医大理事・神林晴海(鈴木)。このたび、2人を取り巻く新たな出演者が発表された。

 高畑淳子が演じる北加世子(きた・かよこ)は、統和医科大学循環器内科教授。晴海以外では唯一の女性理事である。多数の著書を出版し、医学界で生き抜く処世術にたけている。昭和、平成という男性優位であった医学界を堂々と生き抜いてきた背景には、「使えるものは、何でも使ってやる。女を使って何が悪い?」というぶれない信念がある。


 豊嶋花が演じる檜葉麻衣子(ひば・まいこ)は、菊乃の一人娘。大学受験を控えた高校生。小さい頃から医者を目指し、放課後や休日は医学部専門の予備校に通っている。受験勉強にいそしみながらも買い物や食事の用意もし、多忙な母を支えている面もある。国公立の難関医学部を目指していたが、思うように成績が伸びない中、志望校を変えたいと言い出し、菊乃を困惑させることになる。

 石坂浩二が演じる小山内源壱(おさない・げんいち)は、元・統和医科大学医学部長。大学の発展に寄与した最大の功労者で、病理学界の重鎮。誰に対しても公平に接する。医学界や医療環境の改善に身を削る晴海を高く評価し、理事に推薦してくれた大恩人である。指定難病を発症し、惜しまれつつ大学を去ったが…。

 大原櫻子が演じる三浦絵美香(みうら・えみか)は、統和医科大学事務局情報課。晴海が事務局で働いていた時の後輩であり、晴海を慕い、尊敬している。
晴海の背中を見ながら、自分もこの大学を改革していきたいと願っている。女子一律減点の問題に対しては複雑な思いがある。

 大倉孝二が演じる相模和史(さがみ・かずし)は、日邦新聞東京本社社会部の記者。司法担当で、その中の検察担当(P担)のキャップ。年が近い菊乃に対して理解はあるものの、男性記者たちとの軋轢(あつれき)に頭を悩ませる。かつては「ペンは剣より強し」とジャーナリズム精神にあふれる優秀な記者であったが、今は保身優先となっており、もめ事をとても嫌がる。

 渡辺いっけいが演じる蜂須賀三郎(はちすか・さぶろう)は、統和医科大学医学部長であり、副理事長。「医療現場を回すためには仕方がないことだ」と男子受験生優遇措置を主導している。その裏側には男尊女卑的なアンコンシャス・バイアスがあり、菊乃にそこを見抜かれる。北加世子とは公私ともに切っても切れない関係であり、お互いに利用し合っている節がある。

 山中崇が演じる和藤由伸(わとう・よしのぶ)は、日邦新聞東京本社社会部の記者。検察担当(P担)。
菊乃に対抗心がある。妻もかつて優秀な記者だったが、出産・育児を希望して退職した。その負い目から、妻以上に良い記者になろうと焦っている。世の中がハラスメントやジェンダー差別に敏感になり過ぎていると感じており、あえて逆行した言動をとることもある。

 濱尾ノリタカが演じる西森旬(にしもり・じゅん)は、日邦新聞東京本社社会部の記者。検察担当(P担)。男性で、P担では最年少。独身で一人暮らし。ジェンダー差別やハラスメントに対して、そもそもその概念がなく、そうした感覚を持っていないため、自然体で令和を生きるZ世代。彼の発言が、菊乃や和藤をはっとさせることがよくある。

 前野朋哉が演じる甲斐田亮二(かいだ・りょうじ)は、日邦新聞東京本社社会部の記者。検察担当(P担)。
男性。夫婦仲が良く家庭第一で、幼稚園に通う娘がいる。人の懐に飛び込むのが上手で社交的。菊乃の葛藤や悩みも最も理解して寄り添ってくれる、優しい記者。和藤と菊乃が一触即発になると、間に入って中和してくれる。

 また、主題歌はヒグチアイの「ひと匙」に決定した。ヒグチは「大人になってずいぶん経ってから、自分の常識を変えるのはどれだけ大変なことなのだろうか。避けて通れない場合にはどうやって変えればいいのだろうか。だんだんと固くなる身体に抗う必要性が出現することを喜べるようになりたい」とコメントを寄せた。

 ドラマ『対決』は、NHK BS4K/BSにて4月5日より毎週日曜22時放送(全5話)。

※キャストのコメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

■高畑淳子

 現実では絶対になれない医師役をドラマでやらせていただけると何だか賢くなったようで嬉しい気分になります。
ですがそんな気分にずっと浸っているわけにもまいりません。今回演じる北教授は長く男性社会の中で生きるすべを模索し、常に孤独と戦いながら今の地位を得ました。大学側の「女子一律減点」に加担する“悪者”として登場するのですが、これまで相当な覚悟と根回しとで生き残りを賭けてきた人間からすると、それが悪いことでもどこか正論に思えてくるのです。厳しい医療事情の中でどちらが正しいのか、その答えが出ないところがドラマの面白いところなのだと思います。私自身膨大なセリフの量と「対決」していますので、そこもお楽しみください。

■豊嶋花

 ジェンダーレスや多様性が浸透してきた現代社会では、固定的だった価値観も少しずつ変化し始めていると感じます。そんな中、女子差別入試がフォーカスされている本作の原作を拝読し、人それぞれの正義の定義は異なり、守りたいものがあるからこそ争いはなくならないのだと感じました。

 将来医師を志し、不公平に選別される渦中の高校生・檜葉麻衣子を演じます。母として、記者として事件と向き合う菊乃に、麻衣子は何を思うのか。憧れの松本若菜さんと母娘役を演じさせていただけたこと、とても光栄に思います。現代の男女共同参画社会に切り込む、人間らしいドラマになっていると思います。ぜひご覧ください。


■石坂浩二

 素晴らしい原作のドラマ化に参加できて嬉しい限りです。組織は大きくなり時を経るにつれて歪みが生まれてくるものです。そんな歪みを組織の中で正そうと戦う人も現れてくるのです。小山内源壱は、変人扱いされているに違いないです。本当は変人でもなんでもない小山内を表現したいと思います。

■大原櫻子

 私が演じる三浦絵美香は神林さんに憧れる統和医大事務局員です。普段は目立つこともなく、ただ淡々と自分のやるべき仕事をこなしていますが、ある時大胆な行動をして物語が大きく展開していきます。自分の立場や周りとの人間関係を良好に保ちたい気持ちはありつつも、自分の意見はしっかり持っている女性です。1話から5話にかけて絵美香の考え方の変化、行動は見どころの一つです。観ている方が共感しやすい役どころとなっています! ぜひ楽しみにしていてください。

■大倉孝二

 社会や人間の矛盾に翻弄され、憤り、自身にも矛盾を覚えながら、それぞれの正義のために闘う女性たちの姿が、このドラマそのもののように思いました。菊乃を取り巻く、私演じる相模と、P担の面々もまた矛盾を抱えた人間たち。そんな人間味溢れる男達にも目を向けていただけたら幸いです。

■渡辺いっけい

 僕の演じる統和医大の副理事長は組織の中の己の役割に充足感を持っていて今回の問題に対し全く罪悪感がなかった人間であると、撮影前に監督と擦り合わせをしました。実際に演じてみるとその「無自覚」は僕の内側にもある気がして背筋が凍る思いでした。人間には誰でも「何かを見逃していく可能性」がある。そんな怖さを感じていただけたら幸いです。

 初共演の鈴木保奈美さんとは密度の濃いシーンが多く、とてもとても楽しかったです。松本若菜ちゃんと保奈美さん、きっとどちらにも共鳴できるドラマになっています。皆さんどうぞ楽しみにお待ちください。

■主題歌「ひと匙」:ヒグチアイ

 子どものころ必死にもならずに覚えた歌の歌詞は、今でもさらさらと口から出てくる。その歌詞が間違えていることを知ったのはいつだったか。それでも、間違えたままの歌詞がわたしにとっての正解なのである。大人になってずいぶん経ってから、自分の常識を変えるのはどれだけ大変なことなのだろうか。避けて通れない場合にはどうやって変えればいいのだろうか。だんだんと固くなる身体に抗う必要性が出現することを喜べるようになりたい。

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