『エヴァンゲリオン』シリーズ30周年アニバーサリー企画の集大成となるフェスイベント「EVANGELION:30+; 30th ANNIVERSARY OF EVANGELION」(横浜アリーナにて2月21~23日開催)の最終日となる2月23日、『エヴァンゲリオン』と歌舞伎が初コラボレーションする「歌舞伎交響曲第急番 エヴァンゲリオン」がお披露目となった。
【写真】高く宙へ浮かび上がる“渚カヲル”尾上左近(ほか6枚)
松竹との共同企画・製作による本作は、交響曲第九番に創意した歌舞伎舞踊曲、急番によって描かれる、渚カヲルを主人公とした『エヴァンゲリオン』の歌舞伎舞踊。
物語は、宇宙の始まりを予感させる雅楽の奏楽から静かに幕を開ける。闇の中で爪弾かれる和琴や鈴の音、そして大太鼓のとどろきと共に、ステージには黒鳥神と白鳥神が降臨。光と闇、黒と白が互いに引かれ合い、時に引き離されるその連舞によって、『エヴァンゲリオン』が持つ根源的な二面性を描き出す。
やがてスクリーンに地球と月が映し出されると、その中央から渚カヲル(尾上左近)が静かに降臨。万雷の拍手の中、静かにたたずみ、愁いを湛えて舞い踊る。続いて、紅き海を背に烏帽子姿の碇シンジ(上村吉太朗)が登場。ついに運命の巡り合いを果たした二人は、笛と鼓を響き合わせ、連れ舞をする。邦楽のオーケストラのしらべに乗せて、二人の通い合う心が情緒豊かに描かれる。
豪華な群舞が盛り上がりを見せるなか、さらに鮮烈な衣裳に身を包んだ二人が再登場。なぎなたを握るカヲル、剣を構えるシンジ。火花を散らす清らかな立ち回りに、会場のボルテージは一気に沸点へと達する。
そして物語はクライマックスへ。カヲルが高く宙へ浮かび上がり、空中で鮮やかに見えを切ると、客席の上を優雅に舞い続ける。古典芸能の様式美にのっとりながらも、映像美との融合で、『エヴァンゲリオン』の魂を解き放った『歌舞伎交響曲第急番 エヴァンゲリオン』。終幕後も拍手は鳴り止まなかった。
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