都内スタジオに清須城が出現! 三谷幸喜監督最新作「清須会議」の製作発表記者会見が開かれ、三谷監督を筆頭に、主役級の豪華キャストが登壇した。前作「ステキな金縛り」で2011年の邦画実写No.1興行収入を叩き出した三谷監督が次に目を付けたのは、初となる時代劇。
織田信長亡き後に行われた清須会議を題材にした、自身の書き下ろし小説が原作のエンターテインメント時代劇、その名も「清須会議」だ。

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 主人公の柴田勝家を務めるのは「THE 有頂天ホテル」以来の三谷映画出演となる役所広司、そして勝家と火花を散らすことになる羽柴(後の豊臣)秀吉に大泉洋。そのほか、小日向文世、佐藤浩市、鈴木京香、妻夫木聡、中谷美紀、浅野忠信、伊勢谷友介、剛力彩芽ら、三谷組常連から初参加組までが、黒澤和子による豪華な衣装と、メイクを施して姿を見せた。

 まず「三谷監督の作品は脚本の段階でとてもおもしろいので、それをおもしろくないものにしてしまわないか、いつも不安と緊張感があります。今回は7年ぶりに呼んでもらえたので、見捨てられてなかったなと喜んでいます(笑)」と役所が挨拶。

 大泉は「ご覧のように今までにない圧倒的な毛の薄さで挑む秀吉です」とひと笑いさせ、さらに「秀吉というと策士のイメージですから、勝手に格好イイ感じを想像していたんですが、最初にこんなイメージですと見せられた絵が“ぬらりひょん”みたいで(笑)。あぁ、これで僕はキャスティングされたんだなと」と続けた。

 これには三谷監督が補足を。「秀吉は織田信長にも“はげねずみ”と呼ばれていたんですよ。でも今までの時代劇には“はげねずみ”的な秀吉はいなかった。今回は、秀吉だけでなく、ビジュアルにはかなりこだわっています。お市役の鈴木さんはまゆげを消してお歯黒をしているので、グロテスクになるかと心配だったんですが、これが恐いんだけどとても似合っていて美しい(隣で鈴木は苦笑い)。
本編を観れば納得されると思いますが、これからお歯黒が流行るかもしれません」。

 キャラクターにこだわり抜いた本作。役所は勝家の役作りに際し、「体臭と口臭のヒドイ男」とのリクエストを受けたそうだ。子供の頃から、戦国時代に戦ではなく話し合いで歴史を動かした清須会議にとても興味を持っていたという三谷監督。「笑いはありますが、今回はコメディではありません。割と真面目な時代劇です」と語り、「そのため、ここまでふざけないように我慢してきましたが」と前置きしつつ、我慢ができなくなったようで、こんな話を披露。「清須会議が開かれたのは旧暦の6月なんですが、今は真冬。どうしても役者のみなさんの息が白く出てしまうんです。だから息をしないでセリフを言ってくださいとお願いしたんですが、無理でした。そこで完璧な夏のセットの中で、役者のみなさんがまるでタバコをふかしているかのごとく出している白い息も、これからCGで見事に消える予定です。そこも見どころですね」と、三谷監督らしい奇妙なPRをして笑わせた。

 会見にはほかに寺島進、でんでん、坂東巳之助、梶原善、市川しんぺーが参加した。


 「清須会議」は2013年11月に全国東宝系にて公開予定
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