世界最凶都市と呼ばれる南アフリカのヨハネスブルグでオールロケを敢行した超危険な映画が立て続けに公開される。その一作目は、映画「ワイルド・スピード」シリーズで一躍ハリウッドのトップスターの仲間入りを果たしたポール・ウォーカーの最新主演作品「逃走車」。


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 マイケル(ウォーカー)は、別れた妻に会うために、ヨハネスブルグにたどり着いた。予約と違うレンタカーが手配されていたが、先を急ぐマイケルはその車で妻の元へ向かうことに。ところが、その車の座席の下からは拳銃が、さらにトランクの中から縛られた謎の女を発見し、何も分からないまま指名手配されてしまう。

 本作では、ポール自身がスタントなしでほぼすべてに渡ってハンドルを握り、冒頭からエンディングまで、全編が“車内搭載カメラ”の視点で構成される。それゆえ、かつてないリアリティの未体験映像で描かれており、観客同乗型の体感サスペンスが味わえる。

 全編をヨハネスブルグでロケしているが、ヨハネスブルグといえば日本の約110倍の殺人事件発生率があり、戦時下でない地域としては世界でもワーストクラスの危険度を誇る都市。
そんな危険都市での撮影についてポールは「撮影中でも、僕のワゴン車の上を平気で男たちが乗り越えていくんだ」と驚きのエピソードを披露している。現地スタッフたちは、街中で弾が飛び交う銃撃戦が起こっても、日常茶飯事に全く興味を示さないほど慣れていたという話も聞こえ、その危険な雰囲気は映像からも伝わり、さらに映画を盛り上げている。

 二作目は、現在公開中の「ジャッジ・ドレッド」だ。荒廃した近未来のアメリカを舞台に、法の番人として秩序を守るエリート集団“ジャッジ”の活躍を描いたSFアクション。ヨハネスブルグで起こっているような凶悪犯罪を一つのビルにまとめたかのごとき高層タワー「ピーチツリー」で、ジャッジが容赦なくギャングを倒していく血生臭さ満点のアクションが見物だ。

 スリリングな展開、危険都市の匂い漂う映像に、波乱満点のドライブを楽しんでもらいたい。


 映画「逃走車」は、2月23日から、新宿ミラノほかで公開