世界中で愛されている絵本「ミッフィー」シリーズを初めて映画化した「劇場版ミッフィー どうぶつえんで宝さがし」で、大人気のキャラクター、ミッフィーのアフレコに臨んだ
小松未可子にインタビューし、ミッフィーの魅力や映画について語ってもらった。
<フォト>インタビュー中の小松未可子 「ミッフィー」シリーズは、オランダの人気絵本作家ディック・ブルーナの代表作。
1955年の誕生以来、120タイトルを超える絵本を敢行、50ヵ国語以上に翻訳され、累計8,500万部のロングセラー作品となっている。そんな「ミッフィー」シリーズを初めて映画化した本作、ミッフィーが友達のメラニー、グランティと共に動物園で宝探しをするというストーリーで、ミッフィーたちが宝を探すまでの謎解きの面白さも満載、家族みんなで楽しめる作品になっている。日本で2003年に放送された「ミッフィーとおともだち」と同じく、立体アニメーションでの映画化となる。
小松は、2010年4月、TVアニメ「HEROMAN」でヒーローマンと行動を共にする主人公・ジョーイ役として
声優活動を開始している。小松とミッフィーとの出会いは幼稚園のころから。「気づいたら回りにいろんなミッフィーがいました。絵本、マグカップ、ハンカチ、手提げの袋とか…。愛らしくて大好き」と振り返った。
ミッフィー役のオファーが来たとき、小松は「みんなが知ってるキャラクターだったので、自分の声とミッフィーが結びつかなくて『ほんとに、あのミッフィーですか?』と何度も尋ねてしまった」という。「どんな声で、どんなお芝居をすればいいんだろうって…」と戸惑ったことを明かす。そんな小松は、キャラクターとしても圧倒的な人気を誇るミッフィーについていろんなリサーチをしたという。
作品を観て、ミッフィーを「ちょっと大人っぽい声で、しっかりしたお姉さんって感じ」と分析した小松は、しっかりもので、ナチュラルな感じで声を作っていったと話す。
そして、アフレコを終えてた小松は「ミッフィーは動きもシンプルで、表情も変わらないので、お姉さんで、優しくて、好奇心が旺盛で、みんなを引っ張っていくという部分を忘れずに、丁寧に、分かりやすく演じていくように気をつけました」と等身大のミッフィーを表現するために苦労したことを明かした。 作品の中で、ミッフィーが時折、観客の子供たちに話しかけたり、質問したりする。小松は「斬新な演出で、映画を一緒に楽しんでもらうという意識が伝わってきますね」とにっこり。いつも新しいことに興味津々のミッフィーは、今作で、友達と一緒に動物園に行ってお父さんとお母さんが用意した宝探しに挑戦する。小松も子供の頃は、ミッフィーと同じ、好奇心旺盛な女の子だったという。「子供の頃、大きい迷路に挑戦したんです。どこに行っても壁ばかりで、未知の体験に、ワクワク、ドキドキした思い出があります」と楽しそうに子供の頃の冒険談を話してくれた。作品にちなんで、もし自分が動物になるとしたらという質問を振ってみると、小松は「象かなって…。のんびりしていて、どっしりしている。存在感がある」とコメント。
ミッフィー初の映画化となるが、今後もシリーズで続く可能性も。小松は「ミッフィーたちに、これからもいろんな冒険をして欲しいですね。
子供の頃に感じた無限の時間が感じられる作品。懐かしい気持ちになるものが詰まっています。シンプルだからこそ、想像力がかきたてられる作品なので、素直に楽しんで欲しい」と作品をアピール。色彩もきれいで、美しいグラデーションも楽しめる。まるで絵本から飛び出してきたような動くミッフィーのかわいさに期待は膨らむばかり。
声優だけでなく、歌手、女優と活動を広げる小松は「何かを表現しているときが一番楽しい」と語る。今後声優として演じてみたいものを尋ねてみると、「妖精とか未知のものを演じてみたい」と無限の可能性を秘めた答えが返ってきた。
暖かみのある手書きの線、鮮やかな色使いなど、ブルーナの原作にある雰囲気を忠実に再現した本作は、映画を通して、友達と協力することの大切さや課題を達成する楽しさ、友達と一緒に冒険することの楽しさこそが最大の「宝もの」であることを伝えている。(取材・文・写真:福住佐知子)
「劇場版ミッフィー どうぶつえんで宝さがし」は3月23日より全国公開。