『スパイダーマン』シリーズのサム・ライミがプロデュースした映画『ポゼッション』。その公開に先駆け、『漂流教室』や『まことちゃん』の人気漫画家・楳図かずおの“グワシ”コラボポスター用書き下ろし画像が到着した。


【関連】楳図かずお書き下ろしの“グワシ”ポスター拡大写真

 『ポゼッション』は、“実在する呪われた箱”を題材にした映画で、呪いの箱に魅入られてしまった娘を、箱の中の“何か”から救おうとする家族の物語。全米で2週連続No.1の大ヒットとなった話題作だ。

 本来の映画のポスターは女性の口から“何者かの恐ろしい手”が出てきて、その顔を掴んでいるというショッキングなものだが、今回、楳図先生が書き下ろしたイラストは口から手が出ているところまでは一緒だが、その手が「まことちゃん」の“グワシ”になっているシャレの効いたパロディポスター。しかもよく見ると、おどろおどろしい掌には「Gwashi」の文字まで丁寧に書き込まれ、楳図先生の遊び心も効いている渾身の一作だ。

 想像を絶するほど衝撃的な実話を映画化した『ポゼッション』。そもそもの発端は、大手オークション・サイトのeBayに、所有者に厄災をもたらすアイテムが出品されていたことに始まる。そのアイテムは一見すると古めかしいだけで何の変哲もない木製の収納箱だったが、出品者の大学生は自らが体験した奇怪な現象を生々しく書き連ね、その後も箱をめぐる忌まわしい逸話が続々と判明。何とその箱の正体は、ユダヤの民話で伝えられる邪悪な存在“ディビューク”を封印した“決して開けてはならない箱”だったという。

 この背筋に悪寒が走るような現実の出来事に引きつけられたのが、『スパイダーマン』シリーズを大成功に導き、ディズニー大作『オズ はじまりの戦い』も話題のヒットメーカー、サム・ライミだ。『死霊のはらわた』『スペル』などで観客を怖がらせることに無上の喜びを感じてきたライミは、自身が設立した恐怖映画専門レーベル、ゴースト・ハウス・ピクチャーズで問題の箱にまつわる戦慄実話の映画化を決定。主人公エミリー役にはカナダ生まれの美少女、ナターシャ・カリスが抜擢された。

 グワシといえば、1976年から5年に渡って連載され、一世を風靡したギャグ漫画「まことちゃん」で、登場する指サイン。
その語源は物を“グワシッ”と掴む時の擬態語と言われている。楳図先生を味方につけた本作が、身も凍るような展開でグワシッと心をつかんでくれそうだ。

『ポゼッション』は5月25日より全国公開。
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