人気アニメーション映画シリーズ『劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ 神速のゲノセクト ミュウツー覚醒』にゲスト声優として出演したお笑いコンビ・平成ノブシコブシ(吉村祟・徳井健太)と、同じく同時上映作『ピカチュウとイーブイ☆フレンズ』に声優として参加した中川翔子に、今作へ込めた熱い思いを聞いた。

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 「マジでドッキリだと思ったし、今もその疑いは晴れていません。
だって日本を代表するアニメの、相当いい役をいただいてしまっているから」と驚きを隠せない様子の吉村が演じるのは、物語の舞台となるポケモンヒルズを訪れたサトシたちを案内する好青年のエリック。人間の手によって生み出された赤いゲノセクトと伝説のポケモン・ミュウツーが激闘を繰り広げる本作の中では、かなり重要な役どころだ。「劇中で英断を下す場面もあるし、男冥利に尽きる役。それでもこの吉村、きちんと乗りこなしましたよ」と自画自賛するだけあり「声優初挑戦ということで、まずは喉を鍛えようと思いました。だから喉にロープを括りつけてトラックを引いたり、熱い塩を喉に投げ込んだり。徹底的に喉を強く仕上げましたね」とウソかマコトか、破天荒な役作りを明かす。

 一方の相方・徳井は何を務めたのか?「ポケモンのイシツブテですね。でも台本にはイシツブテのセリフが見当たらなかった。収録現場に行ったら『ラッシャイ』で喜怒哀楽のすべてを表現してほしいと言われて」と戸惑いを振り返る徳井。イシツブテといえば初期「ポケモン」からのお馴染みのポケモンだ。しかし「現場で発した言葉は『ラッシャイ』と本編では使われなかった『一丁上がり』というセリフ。後は『おはようございます』『お疲れ様でした』くらい。
本当にこれでいいのかなと思って、終った後はしばらく歩いて帰りました」と残念そう。それでも「今回の起用には息子も大興奮。何役かはまだ教えていないので、まずは庭の石ころを好きにさせるという英才教育を施したい」と父親としての威厳を保つ構え。

 そんな徳井に「イシツブテは凄いポケモンです!洞窟には大抵いるんですからね」と喝を入れる中川は、可愛らしいポケモンたちが大自然の中でお泊り会をする短編作に登場するダンスが得意なポケモン、ニンフィア役。7年連続の声優参加となるが「幼い頃から『ポケモン』には人生を教わってきたので、喜びと興奮の気持ちだけではなく、新しい世代の子供たちに勇気や友情を『ポケモン』の一員として伝えたい」と使命感を燃やす。そんな姿に吉村が「忙しい状態で疲れているはずなのに、『ポケモン』の話になるとスイッチが入る。息継ぎなしで平均2分は喋る」とそのポケモンパワーに目を丸くすると、中川は「だって『ポケモン』は元気をくれる薬ですから。幸せと笑顔しか入っていない。これが『ポケモン』の話題じゃなければ、暗い表情で静かに体育座りをしているはず」とその愛をスパークさせる。 今回の起用に大喜びの3人。徳井は愛息子に今回の仕事を自慢し、中川も2年前にエアー出産したという長女に「ピンクでフェアリーでリボンも似合って、お友達に優しいニンフィアのような子になりなさい」と教えたらしい。それでは独り身の徳井は、誰にこの喜びを伝えるのだろうか?「まずは親父ですね。
地元・札幌の映画館で一緒に作品を観て『息子、よくやったぞ』と言われたい。うちの親父は出たがりなので、『ポケモン』の次回作で親子共演をして、ぼったくりポケモンがたくさん登場するススキノ編をやりたい。かなりアダルトな内容になるでしょうね」と勝手な構想をぶち上げる。

 これにはポケモン愛溢れる中川も黙ってはおらず「サトシには早すぎます!そもそも破天荒と言っているけど、吉村さんは真面目です。この映画のイベント時にも、一人で妄想している私を気遣って話しかけてくれたり。破天荒とは程遠いじゃないですか」とそのキャラクターを否定。いきなりの優しさ暴露に吉村は「いやいやいやいや! それはしょこたんを我がモノにしようと狙っているからですよ。映画公開までには力づくで自分のモノにしたい」と必死に抵抗するも「でもこの間『破天荒キャラにはガタがきたから辞めます』って言っていましたよね? 監督からも『破天荒じゃない』とすぐに見破られていたじゃないですか」と中川から暴露第2弾。さすがの吉村も「確かに破天荒の暖簾は閉めました。けれどまたすぐに再開したんです。だってほかに芸がないから」と意気消沈してしまう。

 そんな2人をよそに徳井は「収録ではイシツブテの1ラッシャイに対して3ラッシャイぐらいテイクを重ねましたけど、自分としては100点満点。
犬がワン!と吠えたときに心ではワン!とは言っていないように、口では『ラッシャイ!』と言っていましたけれど、心では別の感情と言葉を発していましたからね」と役に対する深いこだわりを語り、熱狂的ポケモンファンの中川も「そこまでソウルがこもっているとは……。イシツブテがより好きになる」と感激。気を良くした徳井は「イシツブテも進化するらしいので、次回はその進化したバージョンで洞窟シーンをたくさん作ってほしい。『お父さん、進化したぞ』と言ったら、息子も鼻が高いだろうから」と続投への意欲を覗かせた。

 映画『劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ 神速のゲノセクト ミュウツー覚醒』同時上映『ピカチュウとイーブイ☆フレンズ』は7月13日より全国公開。
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