5日、東京の某収録スタジオにおいて、10月5日よりNHKのEテレにて放送予定の新作アニメ作品『ログ・ホライズン』のアフレコが行われ、アフレコを終えたばかりのキャスト陣への直接取材の機会を得ることができた。

 取材に応じたのは、主人公の「シロエ」を演じる寺島拓篤、「直継」役の前野智昭、「アカツキ」役の加藤英美里、「にゃん太」役の中田譲治といったキャスト陣と、本作の監督を務める石平信司の、計5名。
それぞれが、本作に対する思い入れなどを語ってくれた。

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 アニメ『ログ・ホライズン』は、橙乃ままれが執筆する同名のファンタジー小説を原作としたアニメ作品だ。橙乃ままれと言えば、最近では、同じくエンターブレインから刊行されている『まおゆう魔王勇者』における原作小説の作者でもあり、記憶に新しい人も多いだろう。

 『まおゆう』は、いわゆるファンタジー世界を舞台とした作品だったが、本作『ログ・ホライズン』は、オンラインゲームの世界が現実世界と融合した、ややSF的な要素を含む作品となっている。

 そんな『ログ・ホライズン』の原作について、監督の石平は「オンラインゲームが題材の作品ではあるのですが、いわゆる“戦って敵を倒す!”という事ではなく、人と人とのコミュニケーションを主題に置いた作品です」とコメント。さらに「新たな環境の中で、少しずつコミュニケーションを構築していく。その中で色々な人物と出会い、キャラクターたちが抱える問題や、葛藤を解決していくことになります」といった発言も見られ、人と人の関係によるドラマ性をアピールしていた。

 監督のコメントを受けた寺島は「この『ログ・ホライズン』という作品の中では“考える”という事柄が、非常に大切な意味合いを持っています。キャストである僕達も、キャラクターたちが考えていることをよく考えて、収録に臨んでいます」と、さらなる意気込みを語った。その後の加藤や中田の言を聞く限りでは、キャスト陣はかなり原作を読み込んでいるようだ。

 また、アフレコの話題が上った際には、中田が「必ず(収録の)1週間前には絵が完成して、台本も送られて来るから。演技に言い訳は効きません(笑)」と漏らしており、スケジュール的にも余裕を持って、順調に製作が行われている事が見て取れる。


 オンラインRPGという題材を扱うことに関しては、やはりキャストによって知識に差があるようで、受け入れられ方が違うようだ。特に「過去に1万時間以上をオンラインゲームに費やしてきた」と語った前野や、同じくゲーム好きで知られる加藤は、特に意気込みが強い様子。前野はこの後も「この作品を観て、(オンラインゲームを)始めてくれたらうれしいです! 」と、鼻息も荒く語っていたほどである。

 取材の最後に寺島は、放送を待つファンへむけてのメッセージとして「色々とお伝えしたいことはありますが、まずは何かの取っ掛かりを見つけて楽しんで下さい。最後まで見終わった後に“人が社会の中で生きる”という事柄の意味や意図を、何かしらの形で感じ取ってくれたら、と思っております。どうぞお楽しみに! 」とコメント。作品のストーリーを予感させるような発言とともに、今回のアフレコ取材は終了となった。

 アニメ『ログ・ホライズン』は、NHKのEテレにて10月5日より放送が開始。公式サイトでは高垣彩陽下野紘といった、本作に登場するキャスト陣なども公開されており、各種新情報もそちらで公開されている。
 
 『ログ・ホライズン』は10月5日よりNHKのEテレにて放送予定。
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