『美少女戦士セーラームーン』20周年プロジェクトのひとつとして、8年ぶりにセーラームーンミュージカルが蘇る。このたび、原作者・武内直子氏も審査員として参加したオーディションで選ばれた大久保聡美(月野うさぎ/セーラームーン役)、七木奏音(火野レイ/セーラーマーズ役)、坂田しおり(愛野美奈子/セーラーヴィーナス役)の3人に単独インタビューをすることができた。
現在、20代~30代の女性に絶大な支持を持つ“セーラームーン”プロジェクトに参加する今の心境や、かつての少女たちが憧れたセーラー戦士の衣装に身を包んだ自分自身について、その思いを聞いた。

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 セーラームーンミュージカル『美少女戦士セーラームーン-La Reconquista-』は、1993年登場以来2005年までに27作800公演以上上演されたロングラン作品の8年ぶりの新作ミュージカル。今までの公演の伝統を受け継ぎつつ、新たなスタッフも加わり、初のオール女性キャストで上演される。

 自身が演じるキャラクターについて、それぞれ「うさぎちゃんは朝が弱くて、ゲーム大好き。泣き虫でおっちょこちょいで、ちょっとおバカなところもあるけど、セーラームーンになると、みんなを引っ張るしっかり者になります」(大久保)、「レイちゃんは、綺麗でカッコよくてクールな人。うさぎのことが大好きだけど、怒ると怖い」(七木)、「見た目は、お姉さんキャラですが、うさぎちゃんと一緒にワイワイ騒ぐこともあれば、大人っぽくセクシーな時もある、ギャップのあるキャラクターです」(坂田)と語る。

 本作の原作者・武内直子氏も審査員として参加していたというオーディション。大久保は「お話はしていないのですが、じーっと(私たちのことを)見つめていました」と語る。また「すごく優しい目をされていました!」と話すと、七木、坂田ともに大きく頷いた。

 さらに、オーディションに合格したと連絡を受けた時のことについても聞いてみた。

 坂田は電車のホームで母親と一緒の時に連絡を受けたという。「『合格したよ』と言われた時は嬉しくて、(その場で)『ヤッター!』と飛び跳ねて母と号泣しました。
そのあとすぐにご褒美として、レッスンに使うシューズを買いに行きました(笑)」と笑みを浮かべる。一方、七木は「私はマネージャーさんにさらっと(合格したことを)言われて、『へぇっ?』となってました(笑)」と振り返る。「嬉しい反面、レイちゃん役だからズバズバ言わないとな…と。気を引き締めましたね」とのこと。その理由について七木は、自身が演じるレイとは真逆の性格だからと言う。だが「見た目はレイちゃんなんですよね」と自身を分析する。七木の「見た目はレイちゃん」発言には、大久保、坂田ともに大きく頷き、加えて坂田は「(中身は)“ほわん”としてる」と七木の持つ優しい雰囲気と見た目とのギャップについても触れた。 スタイリッシュに、今風にデザインされたというセーラー戦士の衣装。そのクオリティの高さに誰もが溜息をついてしまいそうになるが…。着用する本人たちも「あの衣装を初めて見たときは『キターっ!』って感じでしたね。興奮しました!」と目をキラキラさせる大久保。坂田も「周りから『重いけど大丈夫?』と聞かれるのですが、着てしまったら大丈夫なんです!」とコメント。
セーラー戦士の衣装には不思議なパワーが宿っているようだ。

 最後に8年ぶりに上演されるセーラームーンミュージカルについて意気込みを聞いた。

 「みんなに愛されるセーラームーンを演じることが出来るのが、とても嬉しいです。不安やプレッシャーはありますが、強く美しいセーラー戦士になれるように一生懸命がんばります」(大久保)、「うさぎを叱りつつ、うさぎを愛しつつ、みんなと楽しみながら、その楽しさをお客さまにも伝えることができればと思っています」(七木)、「みなさんの期待を上回ることができるように、自分たちができることを全てやりたいと思っています」(坂田)と、3人それぞれ本舞台に掛ける強い意気込みを語った。(取材・文・写真:鈴木沙織)

 『美少女戦士セーラームーン-La Reconquista-』は9月13日から23日まで上演。
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