今秋、注目の映画に立て続けに出演しているリリー・フランキー。ファンはもとより、共演者や監督からも絶大な支持を受けている俳優リリー・フランキー。
彼が役者として重宝される理由とは…!?

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 山田孝之×ピエール瀧×リリー・フランキーの個性溢れる最高のキャストでおくる映画『凶悪』(9月21日全国公開)。死刑囚の告発をもとに、雑誌ジャーナリストが未解決の殺人事件を暴き、真犯人逮捕への道筋をつけた異例の事件を活写したベストセラー・ノンフィクション『凶悪 ーある死刑囚の告発ー』の映画化。その中で、三池崇史監督が「絶対こんな奴だなと思うほどリアル!」とまで言わせるほどの怪演を見せているのが、事件の首謀者であり、息詰まるドラマの鍵となる“先生”を演じたリリー。

 「男くさい映画なので色気のある男性をと脚本の段階から想定していた」と白石和彌監督たっての希望で抜擢。良き家庭人の仮面の下に隠された、狡猾な殺人者の顔を巧みに演じ分けている。山田孝之からも「リリーさんとの共演は衝撃!」と言わしめ、「役者だがどう感じられるか分からないことをリリーさんは堂々とするんですよ。すごいですよ」と絶賛の言葉を浴びせる。

 さらに、彼の違う面が見られる作品が、是枝和裕監督最新作でカンヌ国際映画祭コンペ作品となり、息子を取り違えられた二つの家族の葛藤を描いた『そして父になる』(9月28日全国公開)。群馬で小さな電気店を営み、温かで賑やかな家族を築く一家の大黒柱を演じる。是枝監督は、「善人か悪人かわからないとこがいい。カメラの前で何もしないことの凄さをすごく理解していて恐いくらい」とコメント。

 今年、50歳になるリリー・フランキー。
イラストやデザインのほか、文筆、写真、作詞、作曲など様々な分野で活躍し、マルチな才能を開花させている彼だからこそ、今回のような正反対の役どころを難なくこなせるのだろう。『ぐるりのこと』で第51回ブルーリボン賞新人賞を受賞し、俳優としてすでに高い評価を得ているが、この2作品の豹変ぶりを見ると更なる活躍が期待される。

 『凶悪』は9月21日より全国公開。『そして父になる』は9月28日より全国公開。
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