永井豪原作『マジンガー』シリーズのロボットを美少女化した“ゆる系ロボアクション”アニメ『ロボットガールズ Z』。このたび、本作の主人公こと、マジンガーZを美少女化したキャラクター・Zちゃんを演じる声優・本多真梨子に単独インタビューをすることができた。
本作のコンセプト“美少女100体フルボッコ”に惹かれたと話す本多に、『ロボットガールズZ』について余すことなく語ってもらった。

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 本作は、2012年12月に放送開始40周年を迎えた『マジンガーZ』『グレートマジンガー』『UFOロボグレンダイザー』を美少女キャラにした“ゆる系ロボアクション”アニメ。練馬区大泉学園光子力町にある光子力研究所に住む、Zちゃん(マジンガーZ)、グレちゃん(グレートマジンガー)、グレンダさん(グレンタイザー)=“チームZ”が、(群馬あたりにある)地下帝国のあしゅら男爵や機械獣少女とたたかう日常をゆるく描く。

 自身が演じるZちゃんを「欲望に忠実で、ただひたすらに自分を信じている女の子ですね」と分析する。しかし、“本多真梨子”自身については「私、悩みますよ。周りにどう思われているんだろうってすごく人のことを気にします」とZちゃんとは正反対であることを明かす。「Zちゃんと似ているところもありますけど、ここまでの自分に対する自信といいますか、“自分のやりたいことに誇りを持って生きている”、(Zちゃんの)そういう生き方にすごく憧れます」。

 Zちゃんとは考え方が違うという本多だが、Zちゃん、グレちゃん、グレンダさん=“チームZ”の中で、どのキャラクターが一番自身と似ているかと訊くと、「Zちゃんですね」との答えが。「あまり考えずに…と言いますか私自身『これだっ!』という感じで、直感でお芝居することもあるので(笑)。その感性は、まっすぐ突っ走るZちゃんに似ているのかなと思っています」と少し照れた表情を浮かべる。

 感性を生かした芝居は本作にも表れているという。「私は、今までちびっこ、貧乳(!?)、子供などの役柄が多かったので、今回のように直球で男勝りなキャラクターを演じさせていただくときは、あまり声を作らず“本多真梨子”を熱くさせたようなイメージで演じています」と語る。
だが、いざ収録に臨むと「もっとガサツに、もっと乱暴でいいよと言われたんです。悪に染まってくださいと言われました(笑)」とのこと。「やはり主役というと、まっすぐで爽やかというイメージを持つと思うのですが、Zちゃんの場合、その爽やかさが少し違います。普通の正義感溢れる主人公ではないので、たとえ悪いことだったとしても、自分の思ったことをやり通して、『何が悪い?』みたいな(笑)」。 『マジンガー』シリーズの“美少女化”という設定に惹かれたという本多だが、彼女が何よりも面白いなと感じたのは本作のコンセプト。「“美少女100体フルボッコ”と書かれていて、それを見たときは『いいの?』と思って嬉しくなっちゃいましたね」と振り返る。「美少女がキャッキャする作品は、数多くあると思うのですが、美少女をボッコボコにする作品は今までなかったので(笑)」と嬉しそうだ。また「ヒーローだから相手(美少女)をボコボコにしているわけではないんですよね」と続ける。「完全にストレス発散だったり、日頃の恨みだったり、彼女たち(敵キャラ)は何も悪くないんじゃないかと(笑)。ちょっと話し合えば丸く収まるんじゃない? みたいな内容で、ひたすらボコボコしていくストレス発散型アニメだと思っています」と語る。

 本多を含め、若手女性声優が多く出演している本作だが、その中で長きに渡り第一線で活躍する人気女性声優・久川綾が“あしゅら男爵”として出演している。本多の世代で、久川といえば『美少女戦士セーラームーン』の水野亜美役として、あまりにも有名だ。
「私は『セーラームーン』世代なので、亜美ちゃんが…亜美ちゃんが…亜美ちゃんと一緒にお仕事をしていると思うと本当に嬉しくて…」と、憧れの久川との共演を素直に喜ぶ。以前に別作品でも共演する機会があったと明かしたが、当時は話す機会がなかったらしい。今回、その念願が叶ったとのことで、本多は満面の笑みを浮かべる。

 主人公の Zちゃん、グレちゃん、グレンダさん以外にも、ゲッちゃん(ゲッターロボ娘)、ジーグさん(鋼鉄ジーグ娘)に、あしゅら男爵、機械獣ガールズのガラダちゃん(ガラダK7)、ダブラスちゃん(ダブラス M2)と、見覚えあるキャラクターたちがすべて“美少女”として登場する『ロボットガールズ Z』。原作を見ていたという人はもちろんのこと、見たことがないという人も楽しめるTVアニメとなっている。(取材・文・写真:鈴木沙織)

『ロボットガールズZ』は2014年1月4日より東映チャンネルにてTV放送スタート。
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