直木賞受賞作家・桜庭一樹による原作を、ハリウッドでアクション監督として活躍する坂本浩一が実写映画化した『赤×ピンク』。『仮面ライダー555』でヒロインを務めた女優の芳賀優里亜が性同一性障害に悩む主人公・皐月を演じ、初フルヌードのほか初の濡れ場にも挑戦した。
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「主演を務めるにあたっては脱ぐ条件があって、すぐに出演の決断が出来なかった」と芳賀はオファー当時の揺れ動く心境を振り返る。「女優だから脱げるという方もいますが、私はそんなタイプではない。『私は脱がない』という気持ちが昔からあったので、かなり悩みました」と打ち明ける。そんな氷のように閉ざされた芳賀の気持ちを溶かしたのが、坂本監督だった。
「凄くフランクな方で笑顔を絶やさず、脱ぐことに対する私の正直な思いも全部聞いてくれた。不安要素をすべて取り払ってから現場に臨むことを優先してくれて、気持ちに寄り添ってくれました」とその人となりに感謝。女優が作品でヌードに挑むことは、いい意味でも悪い意味でも注目される。ネガティブに受け取られることもあるが、芳賀は、「25歳の私を綺麗に残す、代表作にするからと宣言してくれた」という坂本監督の思いにすべてを託した。
初の濡れ場の相手となったのは、何と女性。DVの夫から逃げる千夏役の多田あさみだ。だが一糸まとわぬ姿で激しく絡む芳賀の姿からは、迷いを断ち切った女優としての覚悟がにじむ。それは、「人間いつ死ぬかわからない。
「フルヌードになるからと言って、体のメンテナンスは特にしていません。胸は元々持っているものだから、大きくもできないし」と頭をかきながらも、「アクションをするときにはいているズボンがタイトで、お弁当を食べた後だとお腹がポコッと出ているように見えてしまう。へこませながらの演技は大変でした」と意外な苦労を明かす。
劇中には、空手のような激しいファイトシーンも用意されている。「体も硬くて足も超遅い。運動が苦手」という芳賀だが、「アクション指導の方からは、戦っているかのような表情や疲れている感じは臨場感があって上手いと褒められました。
『仮面ライダー555』のヒロインというポジションから一歩前進し、本作で文字通り一肌脱いだ芳賀。「やりたいことがあるならやってみる」を実践し、昨年は作・演出・主演の舞台公演を2本成功させた。自ら劇場を借り、役者を集め、チラシを作り、公演のすべてに目を光らせた。裏方を買って出たことで、「私たちの仕事は支えてくれるスッタフやお客さんがいなければ成立しない。忘れているわけではないけれど、もっと大事にしていかなければいけない。様々な視点で物事をとらえることができるようになった」と得たものは大きい。
「今の時代、自分を自分でプロデュースできなければダメ」と戒めるように言う芳賀は、「頑固にならず流されるところは流されて、自分が今何を求められているのかを客観的に見つめながら、新しいことに挑戦し続けていきたい」と静かなる闘志を燃やしている。
映画『赤×ピンク』は2月22日より全国公開。
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「主演を務めるにあたっては脱ぐ条件があって、すぐに出演の決断が出来なかった」と芳賀はオファー当時の揺れ動く心境を振り返る。「女優だから脱げるという方もいますが、私はそんなタイプではない。『私は脱がない』という気持ちが昔からあったので、かなり悩みました」と打ち明ける。そんな氷のように閉ざされた芳賀の気持ちを溶かしたのが、坂本監督だった。
「凄くフランクな方で笑顔を絶やさず、脱ぐことに対する私の正直な思いも全部聞いてくれた。不安要素をすべて取り払ってから現場に臨むことを優先してくれて、気持ちに寄り添ってくれました」とその人となりに感謝。女優が作品でヌードに挑むことは、いい意味でも悪い意味でも注目される。ネガティブに受け取られることもあるが、芳賀は、「25歳の私を綺麗に残す、代表作にするからと宣言してくれた」という坂本監督の思いにすべてを託した。
初の濡れ場の相手となったのは、何と女性。DVの夫から逃げる千夏役の多田あさみだ。だが一糸まとわぬ姿で激しく絡む芳賀の姿からは、迷いを断ち切った女優としての覚悟がにじむ。それは、「人間いつ死ぬかわからない。
だからこそ、やりたいことがあるならやってみる。それで失敗したとしても『自分はやった』と胸を張って言える。やらないで文句を言うよりもそっちの方がいい」という芳賀の生き様そのものだ。 物語の舞台は廃校になった深夜の学校。そこで夜な夜な行われる会員制の地下ファイトクラブでは、ワケアリの美女たちが様々なコスチュームで拳を激しくぶつけ合っている。芳賀演じる皐月は自らの体を隠すかのような白一色の長ランスタイルだが、いざ服を脱ぎ捨てると、まさに“脱いだら凄いんです”状態。
「フルヌードになるからと言って、体のメンテナンスは特にしていません。胸は元々持っているものだから、大きくもできないし」と頭をかきながらも、「アクションをするときにはいているズボンがタイトで、お弁当を食べた後だとお腹がポコッと出ているように見えてしまう。へこませながらの演技は大変でした」と意外な苦労を明かす。
劇中には、空手のような激しいファイトシーンも用意されている。「体も硬くて足も超遅い。運動が苦手」という芳賀だが、「アクション指導の方からは、戦っているかのような表情や疲れている感じは臨場感があって上手いと褒められました。
たとえアクションが出来たとしても、そこの芝居の部分が出来ないと意味がないから」とマインドはプロの格闘家顔負けだ。
『仮面ライダー555』のヒロインというポジションから一歩前進し、本作で文字通り一肌脱いだ芳賀。「やりたいことがあるならやってみる」を実践し、昨年は作・演出・主演の舞台公演を2本成功させた。自ら劇場を借り、役者を集め、チラシを作り、公演のすべてに目を光らせた。裏方を買って出たことで、「私たちの仕事は支えてくれるスッタフやお客さんがいなければ成立しない。忘れているわけではないけれど、もっと大事にしていかなければいけない。様々な視点で物事をとらえることができるようになった」と得たものは大きい。
「今の時代、自分を自分でプロデュースできなければダメ」と戒めるように言う芳賀は、「頑固にならず流されるところは流されて、自分が今何を求められているのかを客観的に見つめながら、新しいことに挑戦し続けていきたい」と静かなる闘志を燃やしている。
映画『赤×ピンク』は2月22日より全国公開。
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