漫画やアニメの世界でも、スポーツものは変わらぬ人気を誇るジャンル。いつの世も、私達の心を揺さぶるのは、やっぱり汗と涙なのだ。
そこで最近、注目を集めているスポーツ漫画をピックアップ! いずれもアニメ化も実現しているので、王道の感動ストーリーを、ぜひ堪能してみてほしい。

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 スポーツものに欠かせない要素といえば、どこまでも真っ直ぐな主人公。ライバルと熱き友情。そして理解者となる頼もしい先輩と女子マネージャーだ。これからご紹介する3作品は、そのツボを気持ちよいほどに押さえている。

 『ダイヤのA』は、2006年から『週刊少年マガジン』にて連載が始まり、コミックスは現在、40巻までが発売中。
題材となるのは、日本で根強く人気がある“野球”。野球の名門校である青道高校に入学した主人公・沢村栄純が、チームメイトと切磋琢磨しながら、エースになるべく奮闘していく姿が描かれる。

 バカがつくほどの熱血で、努力家の栄純。負けず嫌いながら、自分が間違っていると思えば、それをすぐに認められる素直さも持っているカワイイ奴だ。一番のライバルとなるのは、クールで天才肌の降谷暁。『スラムダンク』で言うところの、流川タイプだ。
そんなクールな男の、秘めたる闘志が見える瞬間も、王道ストーリーの醍醐味だろう。

 “バレーボール”に青春を燃やす高校生たちの姿を綴るのが、『ハイキュー!!』。『週刊少年ジャンプ』にて連載中で、コミックスは10巻まで既刊だ。主人公となるのは、チビだがジャンプ力のある日向翔陽。ふとしたことがきっかけでバレーボールに魅せられ、中学校では部員がいない逆風にも負けず、ひとりバレーに励んでいた。冒頭からそのひたむきさに、心打たれること必至!

 こちらで、流川ポジションと言えるのが、「コート上の王様」との異名を名乗る影山飛雄。
早くから翔陽の才能を認め、お互いに高みを目指していく。またこれまで、男子バレーボールが題材となるアニメや漫画が少なかったこともあり、本作が、リベロやクイックなど複雑なルールや戦術を理解できるチャンスにもなるのではないだろうか。 そしてもっと、馴染みの薄かったスポーツ“自転車ロードレース”に焦点を当てたのが、『弱虫ベダル』だ。2008年から『週刊少年チャンピオン』で連載され、コミックスは現在、33巻までが刊行されている。主人公は、「アニメが大好き」というオタク&メガネ男子の小野田坂道。

 電車代を浮かすため、自宅のある千葉から、秋葉原までの往復90kmをママチャリで通っていた経験から、知らず知らずのうちに基礎能力が鍛えられていたという異色のキャラクターだ。
坂道は、人を疑うことを知らないピュアな少年。誰もが、坂道の真っ直ぐな情熱に惹かれ、いつの間にか手に汗を握って応援したくなってしまうはずだ。

 どの作品も、魅力的&個性的なキャラクターの宝庫! 彼らが、もっと速く、もっと高くと、純粋な衝動に突き動かされる姿は、まぶしいほどに美しい。「ああ、これぞ青春!」と一緒に、熱く胸を焦がしてみよう。(文:成田おり枝)