公開したばかりの『舞妓はレディ』を筆頭に、『海月姫』『進撃の巨人』『ラブ&ピース』と、話題作への出演が相次ぐ、俳優・長谷川博己。彼のブレイク作であるドラマ『鈴木先生』のイメージが強い人にとっては意外かもしれないが、ここ最近、“歌える俳優”とでも言うべく、歌っていることが多いのだ。
なぜ長谷川博己に“歌”なのか?

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 歌と長谷川博己。最初に話題となったのが、東京ガスのエネファームのCMだろう。赤塚不二夫のマンガ『天才バカボン』に登場したウナギイヌのキャラクターをモチーフにした”電気ウナギイヌ”とともに歌を披露。その後、“節電気ウナギイヌ”も登場し、3部合唱となった。また、映画『舞妓はレディ』では歌って踊り、来年公開予定の主演映画『ラブ&ピース』ではバンドのボーカルに。

 そして、8月30日からオンエアとなった「クリーム玄米ブラン」のCMでは、長谷川博己の「クリーム玄米ブラ~ン」という美声からスタートする、インパクト大のコマーシャルとなっている。同製品を発売するアサヒ フードアンドヘルスケアは、「ターゲットである女性からの人気が高く、“健康的でさわやか”なイメージの長谷川博己さんを起用することで、栄養機能食品であるクリーム玄米ブランの“爽やか”“健康的”“自然由来の玄米とブランの美味しさ”を訴求したいと思いました」と、その起用理由を話す。

 そう、“歌”ありきのキャスティングではなかったのだ。しかし、「長谷川さんの『クリーム玄米ブラ~ン』という美しい歌声と爽やかな表情に、撮影現場の女性スタッフがうっとりする場面もあった」。さらに、「お客様相談室には、長谷川さんのファンと思われる方から、『起用してくれてありがとう』『素敵です!』等のご意見が多数寄せられています」(アサヒ フードアンドヘルスケア)と、長谷川博己に歌が多い理由が垣間見えてきた。キーワードは“女性”だ。 では、長谷川博己が歌うことの魅力を、アサヒ フードアンドヘルスケアに尋ねると、「長谷川さんは、一見すると大きな声を出すように見えない俳優さんで、独特の空気感を持っています。
そんな男性が歌い出すというギャップ、そして嫌味のない歌のうまさ。この2つが大きな魅力です」と返ってきた。

 ハリウッドでは、『レ・ミゼラブル』のヒュー・ジャックマンがトニー賞受賞者、『ドリームガールズ』のエディ・マーフィーは歌手、『ムーラン・ルージュ』のユアン・マクレガーはギルドホール音楽演劇学校卒業といった具合に、歌える俳優は多い。だが、日本では、ミュージカル映画自体が少なく、俳優が歌う機会には恵まれない。そんななか、ルックス、歌唱力、演技力の三拍子に加え、歌うこと自体の意外性と女性ファンを有する長谷川博己。そんな唯一無二の俳優に、“歌う”オファーが来るのは、意外ではなく、当然だったのかもしれない。
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