全世界50ヵ国以上で出版されて1億部の大ベストセラーとなった『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』。2月13日からは、その大ヒット小説を原作にした同名映画も公開される。
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本作は、女子大生と若き起業家の特異な恋愛を官能的に描いたラブストーリー。暗い生い立ちゆえ女性を愛することができず、SMという特殊な性癖を持つ、イケメンで大富豪のクリスチャン・グレイ。素朴で普通の女子大生だったアナは、そんなグレイに戸惑いながらも、惹かれていく。
原作者のジェイムズは、ヴァンパイアと人間の切ない純愛を描いた『トワイライト』シリーズが大好きな、普通の主婦だった。そんな彼女が、『トワイライト』に感化されて書いたのが本作だ。主従関係の契約書、SMの道具が並べられた“拷問部屋”、全編に渡って描かれるエロティクなシーンなど、衝撃的な描写が多く、“マミーポルノ”とも称されて社会現象になったが、物語の本質は女性なら誰もが憧れる純愛にある。
「『トワイライト』ではヴァンパイアであることが恋愛の障害になっていたけれども、その代わりとしてSMを用いたんです。SMの世界の人と出会ってしまったらどうなるんだろう…そんな興味から書き始めました」。ジェイムズは、本作を書き始めたきっかけをそう振り返る。
一般的な主婦と同じく、ジェイムズにとっても、SMは遠い世界の話だった。そこで、インターネットを活用し、「あまりにもSMばかり調べていたから、誰かにコンピューターを盗られたら、子供を取り上げられてしまうんじゃないかってくらい、私のパソコンはSMのことだらけだった(笑)」というほど、徹底したリサーチが行われて書かれたという。
とはいえ、ファンフィクションは、それこそ世界中で山ほど書かれている。本作だけがこれほどまでのヒットを生み出した要因は果たしてなんなのだろうか。ジェイムズ本人は、その理由を「情熱的な恋愛小説」であることだと分析する。
「男性が恋に落ちていく話を女性はとても大好きだと思います。それに、(本作の主人公である)グレイは独占欲や支配欲が旺盛です。実際に会ったら頭にきて許せないかもしれませんが、ファンタジーの中では独占欲の強い男性を夢見たり、憧れる女性は多いと思います」。実際に、グレイの熱狂的なファンもいるほど、世界中で人気が高い。ジェイムズ本人も「理想の男性」と声高らかに語る。 そして、映画版でこのグレイを演じるのは、注目の俳優ジェイミー・ドーナン。本映画のプロデューサーも務めるジェイムズは、ジェイミーを「ゴージャスで素敵」と絶賛する。素朴な女子大生のアナは、ドン・ジョンソンとメラニー・グリフィスの娘ダコタ・ジョンソンが務める。これだけの大ヒット小説の映画化だけに、キャスティングも注目され、大きく報じられたが、ジェイムズ自身は「二人の相性はすごくいいと思う。
最後に今後の執筆について尋ねると、「この間、書き上げたものの続編も書きたいし、3~4本書きたい話もある」と湧き上がる執筆欲を抑えきれない様子。とはいえ、いずれも恋愛小説であることを断言。「それにしか興味ない」と力強く宣言しており、日本で新たな情熱的なラブストーリーを読める日も近そうだ。(取材・文・写真:嶋田真己)
映画『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』は2月13日より全国ロードショー。原作となる『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』(上・中・下) は文庫化され早川書房より発売中。(価格:各 600円/税別)
社会現象ともなった本作の著者E.L.ジェイムズ が日本に来日、執筆の裏側を明かした。
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本作は、女子大生と若き起業家の特異な恋愛を官能的に描いたラブストーリー。暗い生い立ちゆえ女性を愛することができず、SMという特殊な性癖を持つ、イケメンで大富豪のクリスチャン・グレイ。素朴で普通の女子大生だったアナは、そんなグレイに戸惑いながらも、惹かれていく。
原作者のジェイムズは、ヴァンパイアと人間の切ない純愛を描いた『トワイライト』シリーズが大好きな、普通の主婦だった。そんな彼女が、『トワイライト』に感化されて書いたのが本作だ。主従関係の契約書、SMの道具が並べられた“拷問部屋”、全編に渡って描かれるエロティクなシーンなど、衝撃的な描写が多く、“マミーポルノ”とも称されて社会現象になったが、物語の本質は女性なら誰もが憧れる純愛にある。
「『トワイライト』ではヴァンパイアであることが恋愛の障害になっていたけれども、その代わりとしてSMを用いたんです。SMの世界の人と出会ってしまったらどうなるんだろう…そんな興味から書き始めました」。ジェイムズは、本作を書き始めたきっかけをそう振り返る。
一般的な主婦と同じく、ジェイムズにとっても、SMは遠い世界の話だった。そこで、インターネットを活用し、「あまりにもSMばかり調べていたから、誰かにコンピューターを盗られたら、子供を取り上げられてしまうんじゃないかってくらい、私のパソコンはSMのことだらけだった(笑)」というほど、徹底したリサーチが行われて書かれたという。
とはいえ、ファンフィクションは、それこそ世界中で山ほど書かれている。本作だけがこれほどまでのヒットを生み出した要因は果たしてなんなのだろうか。ジェイムズ本人は、その理由を「情熱的な恋愛小説」であることだと分析する。
「男性が恋に落ちていく話を女性はとても大好きだと思います。それに、(本作の主人公である)グレイは独占欲や支配欲が旺盛です。実際に会ったら頭にきて許せないかもしれませんが、ファンタジーの中では独占欲の強い男性を夢見たり、憧れる女性は多いと思います」。実際に、グレイの熱狂的なファンもいるほど、世界中で人気が高い。ジェイムズ本人も「理想の男性」と声高らかに語る。 そして、映画版でこのグレイを演じるのは、注目の俳優ジェイミー・ドーナン。本映画のプロデューサーも務めるジェイムズは、ジェイミーを「ゴージャスで素敵」と絶賛する。素朴な女子大生のアナは、ドン・ジョンソンとメラニー・グリフィスの娘ダコタ・ジョンソンが務める。これだけの大ヒット小説の映画化だけに、キャスティングも注目され、大きく報じられたが、ジェイムズ自身は「二人の相性はすごくいいと思う。
とてもよくできていて、ファンが喜ぶ作品になっている」と作品に太鼓判を押した。
最後に今後の執筆について尋ねると、「この間、書き上げたものの続編も書きたいし、3~4本書きたい話もある」と湧き上がる執筆欲を抑えきれない様子。とはいえ、いずれも恋愛小説であることを断言。「それにしか興味ない」と力強く宣言しており、日本で新たな情熱的なラブストーリーを読める日も近そうだ。(取材・文・写真:嶋田真己)
映画『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』は2月13日より全国ロードショー。原作となる『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』(上・中・下) は文庫化され早川書房より発売中。(価格:各 600円/税別)
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