映画『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』が2週間限定で劇場公開される。「アニメミライ2013」で上映された短編『リトルウィッチアカデミア』から、多くの製作陣やファンの想いによって劇場公開までこぎつけた本作。
アッコ役の潘めぐみ、ダイアナ役の日笠陽子も「みんなと繋がっていたんだな」と感慨ひとしおだったという。

【関連】潘めぐみ&日笠陽子インタビュー<フォト>

 「アニメミライ2013」で短編『リトルウィッチアカデミア』が上映されると、国内外問わず多くの反響を呼び、さまざまな方面から続編への期待が高まった。クラウドファウンディングで続編制作費を募ると、あっという間に目標額を達成。最終的には約62万ドル(目標額は15万ドル)もの金額を集めた。潘は「スタッフさんやキャストだけではなく、作品を観ている方たちと一緒に作っているんだな~という実感がありました。エンドロールに協力していただいた人の名前が並んでいるのを見ると、世界中の人と繋がっているんだって感激します」と感慨深い表情で語る。

 一方の日笠も、潘と同じ想いを抱いていたが、同時にシャキッと背筋が伸びる感覚になったという。「そこまで多くの方が期待し応援してくれている作品。自然と前作を超えないといけないという気持ちになりました」と当時を振り返る。これまで数々の作品に携わっている日笠であっても、この感覚は新鮮だったという。「もちろん、これまでの作品もファンの方と一緒に作っているという想いでしたが、今までは大人たちがいて、それに対して私たちが一生懸命演じるという感覚でした。でもこの作品は、もっと距離が近い感じでしたね」。


 これまで数多くの作品に出演している潘と日笠だが、ガッツリと対峙したことはなかったという。潘は「『イナダン』(劇場版イナズマイレブンGO vs ダンボール戦機W)で一緒になって、その時も仲間で一緒に戦う役だったんです。そこを経て、リトルウィッチアカデミアのオーディションの時も、スタジオで一緒になったり、運命を感じていました」と笑顔を見せると、日笠も「スタジオオーディションの時、『潘めぐはきっとアッコ役なんだろうな』って思って、潘めぐのアッコをイメージして自分のキャラクターも作っていったんです。私もそういう縁を感じていました」と語った。 そんな縁もあるのか、インタビュー中の二人はとにかく息がぴったり。潘がマシンガントークを繰り広げると日笠は適度に突っ込み、日笠が話を始めると、潘は笑顔で日笠を見つめる。「とにかくすごくいい人」と日笠を絶賛する潘。続けて「いつも現場ではムードメーカーなのですが、ふとした時の真剣な眼差しも素敵ですし、やっぱりお姉さんなのでサポートもしてくれるんです」と賛辞は止まらない。

 日笠も「私は“勘”人間なので人に対しても直感なんです。そんなにガッツリ共演したことはなかったのですが、遠目に見ていて『この子好きだな』みたいな。何より潘めぐはお芝居に対して向き合う姿勢が、後輩で年下なのですが、尊敬できるというか見習わないとなって思うんです。人として尊敬できる部分があるから好きなんですよね」と負けていない。


 劇中、アッコやダイアナは、子供の頃「魔女シャイニィシャリオ」に憧れて魔女を目指す。夢を見ることの大切さも本作では描かれているが、昨今「声優になりたい」と夢を持つ子供も多い。潘は「まだこの仕事を初めて日が浅いのですが、楽しいことも悲しいこともどんな感情も無駄にならない。感受性を大切に毎日を過ごすことが大事だと思います」とアドバイス。日笠も「私は声優という職業を知ったのが遅かったのですが『やりたい』と思ったことは先延ばしにせず、やった方がいい。向いているいないはやってから決めればいい」と力強いメッセージを贈ってくれた。(取材・文・写真:磯部正和)

 『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』は10月9日より公開。
編集部おすすめ