【関連】アーノルド・シュワルツェネッガー主演『コマンドー』場面写真
アクション映画『コマンドー』は1986年に日本で公開されたアーノルド・シュワルツェネッガーの代表作の一つである。かなり古い作品にも関わらず、ネットで放送されると2ちゃんねるでは実況スレッドへの書き込みが急増。その勢いは、同サイトのサーバーをダウンさせてしまう勢いなのだ。ツイッターでも『コマンドー』は大人気で、「今日のコマンドーは◯◯か」(◯◯には適当な単語が入る)というネタが定番となっており、ちょっとした大喜利状態である。
一方、『天空の城ラピュタ』も放送されるとネットで必ず盛り上がる映画だ。「バルス!」…このたった3文字が、世界的なネットサービスであるツイッターのサーバーを揺るがした。2011年、『天空の城ラピュタ』が地上波で放送されたときの話だ。ツイッターには放送を視聴していたユーザーの「バルス」の書き込みが殺到し、1秒間に2万ツイートという驚異的な数字を記録。この書き込みにより同SNSのサーバーは遅延したという。
ただ、それだけなら『コマンドー』や『ラピュタ』である必要はなく、どの番組でもいいことになる。しかしこの2作品が特に盛り上がるのは、数ある名作の中でも有名なセリフや名シーンが多く、“盛り上がりどころ”がはっきりしているからだ。同じ時間に、同じものを見て、同じところで盛り上がる…現実に置き換えるならまさに“祭り”というわけだ。
だがライブ感はなくとも、“盛り上がりどころ”を共有することでじわりとブームが広がることもある。たとえば映画『ヘンゼル&グレーテル』では、DVDに収録されたメイキング映像でジェレミー・レナーが発した言葉から「そして殺す」というネタが生まれ、コラージュ画像等と共に、ネット上で広く使われるようになった。
ネット時代の映画は単に“観る”だけのものではなく、様々な形で“体験”するコンテンツへと進化している。