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春のお楽しみ、『映画ドラえもん』は二人にとっても大きな存在のようで、水田は「一年に一度の大切なイベント。自分の誕生日よりも、『映画ドラえもん』で1年が経ったのを実感するくらい」、大原は「映画では、長いストーリーをじっくりと掘り下げてやるので、のび太の心情も深く入っていく。なので、自分ののび太としての成長を感じられるきっかけでもあるんです」と、自身の中でひとつの節目となる場所だという。
仲間の絆がより強く描かれる点も、『映画ドラえもん』の大きな見どころのひとつ。新キャストとなって11年目。ドラえもん、のび太、しずか、ジャイアン、スネ夫と、5人の声優陣とも絆が深まっていると感じる瞬間はあったのだろうか。大原は「『映画ドラえもん』の大冒険が終わった後は、またひとつ絆が深くなっていると思っています。私は以前、演じる上で『こうしなきゃ、ああしなきゃ』とガチガチになっていたんです。だけど何年か経つうちに、もっと肩の力を抜いていいんだというのがわかってきて、皆さんとのキャッチボールも自然にできるようになった。皆さんが開いていてくれたのに、自分の殻に閉じこもっていたんですよね。それがスパーンと抜けたんです」と吹っ切れたときに一層、ファミリーとしての空気を感じることができたそう。
「11年はどんな歩みだったか」と聞いてみると、二人ともが「あっという間だったね」と駆け抜けた年月を思い出してニッコリ。水田は「映画が終わると、すぐに来週の『ドラえもん』の台本がいただけたりと、ある意味ゴールがない。こんなにありがたい仕事はないですよ」と喜びを噛み締める。プレッシャーもあったが、自身を支えてくれたのは「見てくれる子どもたち」。「子どもたちから届くハガキは、本当に励みになる。今日もリュックに1枚入ってますし、お守りとしていつも持ち歩いているんです。
『映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生』については、「スケールがすごく大きいのに、身近な人を愛おしく思える」(水田)、「友情は7万年の時を越えることができるもの。アクションにハラハラして、最後には友情に涙できる作品」(大原)とアピール。テンポとメリハリある作品の秘訣は、育んだチームワークの賜物だろう。(取材・文・写真:成田おり枝)
『映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生』は3月5日より全国公開。