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まず試合会場へ足を運ぶと目につくのが女性ファンの姿。プロレスが熱烈な男性ファンに支えられているのは今も昔と変わらないが、近年のブームの裏には「プ女子(プロレス女子)」と呼ばれている女性ファンの存在がある。
「2012年からエンターテインメント企業を傘下に持つブシロードグループパブリッシングが親会社となり、大小様々なパブリシティを行うようになりました。そして、所属のレスラーはイベントや雑誌、テレビなど媒体へ積極的に露出するようになり、プロレスファン以外の層にも認知されるようになっていきました。また、選手のコスチューム一つをとっても、昔は黒タイツばかりだったのが今はカラフルで個性を際立たせるものになっています。そうしたスタイリッシュなレスラーを目にした女性ファンが興味を持って試合中継を見たり、会場へ足を運ぶようになったり、相乗効果を生んだのだと思います」。(専門記者)
“男の世界”として女性にはとっつきにくく感じられるだろうプロレスだが、一歩足を踏み入れさえすればそこに待つのはワンダーランド。 「実際に会場へ行けば、いろんなキャラのレスラーがいるので興味の対象も広がると思います。純粋に試合の迫力に触れたり、人間ドラマを楽しんだり、いろんな楽しみ方ができるのがプロレスです。あと、今はレスラーと触れ合えるイベントも多く開催されているので、身近に感じることができるという点も人気の高まっている理由だと思います」。
そう、「会いに行けるアイドル」ならぬ「会いに行けるレスラー」なのだ。また、近年は次のような傾向も見られるという。
「真夏の祭典G1クライマックスから1月4日の東京ドーム大会へ向け戦いが展開されており、全体の流れやストーリーが以前より分かりやすくなっていると思います。また、試合はもちろんストーリーの展開も情報社会に歩を合わせるようスピーディーになっていると感じます」。
現在の新日本プロレスは“スタイリッシュで分かりやすい”世界を確立し、従来の男性ファンにとどまらない女性や子どものファンも獲得。創始者であるアントニオ猪木にならい、「迷わずゆけよ ゆけば分かるさ」と一度その世界に触れさえすれば、奥深い魅力にどっぷりハマってしまうかもしれない。(文:しべ超二)